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予土線トロッコ列車と阿佐海岸鉄道の旅(その6)・阿佐海岸鉄道の乗車とDMVの状況確認
主に青春18きっぷを利用した「駅弁」と少し「呑み鉄」、そして時々「撮り鉄」の旅を名古屋からお届けします。今回は本サイト管理人P氏とともに旅した、予土線トロッコ列車と阿佐海岸鉄道の「乗り鉄」記録です。
予土線トロッコ列車と阿佐海岸鉄道の旅は、以下の複数のページで公開しています。ご興味のあるページをクリックしていただいて、コンテンツをお楽しみください。
⇒名古屋から宇和島まで移動
⇒予土線のホビートレイン&四万十牛バーガー
⇒しまんトロッコ号の乗車と車内販売の利用
⇒とさでん交通の路面電車を軽く撮影
⇒高知から「四国みぎした55(ゴーゴー)フリーきっぷ」で出発
⇒阿佐海岸鉄道の乗車とDMVの状況確認(←今ココ)
⇒阿佐海岸鉄道を海部駅と宍喰駅で撮影
⇒徳島のキハ40を撮影
⇒「なんば好きっぷ」で南海フェリーと南海電車
第三セクター阿佐海岸鉄道では来年度末の予定で、道路と線路の両方を走行することが出来るDMV(デュアル・モード・ビークル)が、阿波海南駅(徳島県海陽町)~甲浦駅(高知県東洋町)間で導入されます。阿佐海岸鉄道の終点である甲浦駅では高架線路から地上道路へのスロープ工事が行われていました。
そして最近になって今後のスケジュールが発表されました。以下の通り、阿佐海岸鉄道の現有車両に乗車するのであれば、今年(2020年)の夏までとなります。
甲浦駅のスロープは橋脚が完成している状態です。工事に伴い駅舎は閉鎖中ですが、DMV運行開始時にはこの駅舎前に乗降場が設置されるようです。現在、観光案内所、待合室とお手洗いは仮設建物に設置されています。
現在は右上の高架部分にホームがあります。スロープは高架部分からU字を描きつつ地上に至ります。DMV導入に伴う車両製作費、施設改良等の総事業費は13億9千万円とのことです。
スロープはゴムタイヤ走行となり、この高架線上にモード・インター・チェンジが設置されます。なお、この駅の訪問時点の様子は、阿佐海岸鉄道の甲浦駅・DMV導入工事の進捗状況2019年11月の動画もご覧ください。
阿佐海岸鉄道に導入される3台のDMVは既に完成していて、その内の1台が2019年11月30日から同12月22日に京都鉄道博物館で展示されました。
鉄道業界の片隅に在籍している身としては、「世界初」というDMVは非常に興味深いものがあり、阿佐海岸鉄道に乗って来たばかりということもあり、見物してきました。
3台あるDMVのうち、緑色の「すだちの風」色の車両が扇形庫で展示されました。隣のD51と比較するとかなりコンパクトです。
マイクロバスにボンネットが加わった外観です。
京都鉄道博物館の展示中にはモードチェンジの実演が行われました。ボンネットには鉄車輪の前輪が収納されます。写真は収納された状態です。
ボンネット下部から鉄車輪が現れました。
車体を持ち上げてゴムタイヤの前輪を浮かします。
後姿はバスそのもので、トヨタのマークがある通りトヨタ自動車製です。線路走行時には前後の鉄車輪がガイド役となり、後部のゴムタイヤが駆動輪となります。
ハンドルやシフトレバーなど自動車そのものの運転席ですが、鉄道用の機器類が付加されています。アクセルやブレーキは、道路及び線路走行時とも同じものを使用するそうです。
車内です。座席は2+1の横3列で一般的なマイクロバスの4列に対してゆったりとしています。全長は8mと一般的な旅客車両の半分以下、座席定員18名、立席4名で大型バスよりかなり少ないものの、輸送力としては充分なのでしょう。
モードチェンジの実演は30分毎に実施され、その際には見物人が集まりました。
DMVは2020年度末から阿波海南文化村~阿波海南駅~海部駅~宍喰駅~甲浦駅~道の駅東洋町~道の駅宍喰温泉(線路走行は阿波海南駅~甲浦駅)の区間で運行を開始します。
DMV導入の目的のひとつは「シームレス化」とのことながら、室戸方面への運行は土休日のみ1往復で少々寂しく、阿波海南駅でJR牟岐線とは完全に線路が分断され、かつて徳島から特急列車が甲浦駅まで直通運転されていた(牟岐~甲浦間は普通列車)ことを思い出すと更に寂しくなります。
しかしこの「世界初」の試みは非常に深いので、是非ともDMVに乗車するため再訪したいです。
阿佐海岸鉄道に鉄路が残ることは鉄道ファンとして誠に嬉しく、世界初のDMVということで話題性もあることでしょうが、開発費用や維持管理費を考えるとガイドウェイバスなどどうでしょうか。写真は名古屋のガイドウェイバス「ゆとりーとライン」です。 (2019.5.5 大曽根)
甲浦からJR牟岐線との乗り換え駅の海部駅まで、阿佐海岸鉄道ASA301「たかちほ」号に乗車します。
廃止となった高千穂鉄道の車両で、2009年から阿佐海岸鉄道で使用されています。もう1両在籍している車両は阿佐海岸鉄道オリジナルのASA101「しおかぜ」号で、どちらの車両が運行されるかは公式サイトに掲載されている「車両運用計画表」で確認することができます。(2019.11.10 13:31)
導入当初は高千穂鉄道の塗色で運行されていましたが、現在はラッピングが施されています。
クロスシート装備の車内にご満悦のP氏。甲浦駅まで乗車したバスの客5名(我々「鉄」2名、鉄分の濃い旅人男性1名、鉄分の濃い外国人観光客2名)に1名を加えた計6名でした。
阿佐海岸鉄道の営業距離は8.5㎞、所要時間21分でトンネルが多いものの、宍喰~海部間では海を望むことができます。(別の列車の後部から撮影 2019.11.10 14:28)
旧鉄建公団建設路線とあって線形は良好です。確かにこの施設は有効に利用したいものです。
⇒次:阿佐海岸鉄道を海部駅と宍喰駅で撮影
予土線トロッコ列車と阿佐海岸鉄道の旅は、以下の複数のページで公開しています。ご興味のあるページをクリックしていただいて、コンテンツをお楽しみください。
⇒名古屋から宇和島まで移動
⇒予土線のホビートレイン&四万十牛バーガー
⇒しまんトロッコ号の乗車と車内販売の利用
⇒とさでん交通の路面電車を軽く撮影
⇒高知から「四国みぎした55(ゴーゴー)フリーきっぷ」で出発
⇒阿佐海岸鉄道の乗車とDMVの状況確認(←今ココ)
⇒阿佐海岸鉄道を海部駅と宍喰駅で撮影
⇒徳島のキハ40を撮影
⇒「なんば好きっぷ」で南海フェリーと南海電車
阿佐海岸鉄道の甲浦駅
第三セクター阿佐海岸鉄道では来年度末の予定で、道路と線路の両方を走行することが出来るDMV(デュアル・モード・ビークル)が、阿波海南駅(徳島県海陽町)~甲浦駅(高知県東洋町)間で導入されます。阿佐海岸鉄道の終点である甲浦駅では高架線路から地上道路へのスロープ工事が行われていました。
そして最近になって今後のスケジュールが発表されました。以下の通り、阿佐海岸鉄道の現有車両に乗車するのであれば、今年(2020年)の夏までとなります。
日 程 | 内 容 |
2020年夏初め頃から | JR牟岐~阿波海南~海部間運休、バス代行 (JR牟岐線阿波海南~海部間は阿佐海岸鉄道へ移管) |
2020年夏終わり頃から | 阿佐海岸鉄道運休、バス代行 |
2020年度末 | 阿波海南~甲浦間でDMVの営業運転開始 |
甲浦駅のスロープは橋脚が完成している状態です。工事に伴い駅舎は閉鎖中ですが、DMV運行開始時にはこの駅舎前に乗降場が設置されるようです。現在、観光案内所、待合室とお手洗いは仮設建物に設置されています。
現在は右上の高架部分にホームがあります。スロープは高架部分からU字を描きつつ地上に至ります。DMV導入に伴う車両製作費、施設改良等の総事業費は13億9千万円とのことです。
スロープはゴムタイヤ走行となり、この高架線上にモード・インター・チェンジが設置されます。なお、この駅の訪問時点の様子は、阿佐海岸鉄道の甲浦駅・DMV導入工事の進捗状況2019年11月の動画もご覧ください。
阿佐海岸鉄道に導入されるDMVを見物
阿佐海岸鉄道に導入される3台のDMVは既に完成していて、その内の1台が2019年11月30日から同12月22日に京都鉄道博物館で展示されました。
鉄道業界の片隅に在籍している身としては、「世界初」というDMVは非常に興味深いものがあり、阿佐海岸鉄道に乗って来たばかりということもあり、見物してきました。
3台あるDMVのうち、緑色の「すだちの風」色の車両が扇形庫で展示されました。隣のD51と比較するとかなりコンパクトです。
マイクロバスにボンネットが加わった外観です。
京都鉄道博物館の展示中にはモードチェンジの実演が行われました。ボンネットには鉄車輪の前輪が収納されます。写真は収納された状態です。
ボンネット下部から鉄車輪が現れました。
車体を持ち上げてゴムタイヤの前輪を浮かします。
後姿はバスそのもので、トヨタのマークがある通りトヨタ自動車製です。線路走行時には前後の鉄車輪がガイド役となり、後部のゴムタイヤが駆動輪となります。
ハンドルやシフトレバーなど自動車そのものの運転席ですが、鉄道用の機器類が付加されています。アクセルやブレーキは、道路及び線路走行時とも同じものを使用するそうです。
車内です。座席は2+1の横3列で一般的なマイクロバスの4列に対してゆったりとしています。全長は8mと一般的な旅客車両の半分以下、座席定員18名、立席4名で大型バスよりかなり少ないものの、輸送力としては充分なのでしょう。
モードチェンジの実演は30分毎に実施され、その際には見物人が集まりました。
DMVは2020年度末から阿波海南文化村~阿波海南駅~海部駅~宍喰駅~甲浦駅~道の駅東洋町~道の駅宍喰温泉(線路走行は阿波海南駅~甲浦駅)の区間で運行を開始します。
DMV導入の目的のひとつは「シームレス化」とのことながら、室戸方面への運行は土休日のみ1往復で少々寂しく、阿波海南駅でJR牟岐線とは完全に線路が分断され、かつて徳島から特急列車が甲浦駅まで直通運転されていた(牟岐~甲浦間は普通列車)ことを思い出すと更に寂しくなります。
しかしこの「世界初」の試みは非常に深いので、是非ともDMVに乗車するため再訪したいです。
阿佐海岸鉄道に鉄路が残ることは鉄道ファンとして誠に嬉しく、世界初のDMVということで話題性もあることでしょうが、開発費用や維持管理費を考えるとガイドウェイバスなどどうでしょうか。写真は名古屋のガイドウェイバス「ゆとりーとライン」です。 (2019.5.5 大曽根)
甲浦から阿佐海岸鉄道に乗車
甲浦からJR牟岐線との乗り換え駅の海部駅まで、阿佐海岸鉄道ASA301「たかちほ」号に乗車します。
廃止となった高千穂鉄道の車両で、2009年から阿佐海岸鉄道で使用されています。もう1両在籍している車両は阿佐海岸鉄道オリジナルのASA101「しおかぜ」号で、どちらの車両が運行されるかは公式サイトに掲載されている「車両運用計画表」で確認することができます。(2019.11.10 13:31)
導入当初は高千穂鉄道の塗色で運行されていましたが、現在はラッピングが施されています。
クロスシート装備の車内にご満悦のP氏。甲浦駅まで乗車したバスの客5名(我々「鉄」2名、鉄分の濃い旅人男性1名、鉄分の濃い外国人観光客2名)に1名を加えた計6名でした。
阿佐海岸鉄道の営業距離は8.5㎞、所要時間21分でトンネルが多いものの、宍喰~海部間では海を望むことができます。(別の列車の後部から撮影 2019.11.10 14:28)
旧鉄建公団建設路線とあって線形は良好です。確かにこの施設は有効に利用したいものです。
【乗車記録】 ・甲浦13:37→海部13:48 ASA301 1両 |
⇒次:阿佐海岸鉄道を海部駅と宍喰駅で撮影