東川口の北斗星食堂車、レストラングランシャリオに感動してしまった話

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北斗星の食堂車、グランシャリオのレストランに行ってきた!最高(^^)/

人は誰でも、忘れることのできない自分だけの「名列車」が心の中に有ると思います。つい去年まで走っていた寝台特急北斗星も、多くの人の心に刻まれ、あるいはその人の人生を大きく変える列車だったと思います。

非常に人気がありながらのまさかの廃止で、私も大いに落胆したのですが、現役時代の車両の一部が保存されて有効活用される動きが、全国に広まっています。

今回、首都圏は埼玉県川口市、東川口駅から徒歩10分のところに、鉄道ファンにとってはサプライズともなった食堂車レストラン「グランシャリオ」がオープンしましたので、行ってきました。

東川口のレストラン「グランシャリオ」で記念撮影
(妻と一緒に。東川口の住宅街にいきなり現れるグランシャリオに驚きます。)


【本ページの目次・お好きなところをご覧ください】

東川口のレストラン「グランシャリオ」の場所
東川口のレストラン「グランシャリオ」の予約とメニュー
東川口のレストラン「グランシャリオ」のイタリアン松花堂ランチ
東川口のレストラン「グランシャリオ」のそば定食ランチ
東川口のレストラン「グランシャリオ」の車内外の様子

食堂車レストラン「グランシャリオ」の公式PDFはコチラ(ウェブサイトはありません)





東川口のレストラン「グランシャリオ」の場所


武蔵野線(もしくは埼玉高速鉄道)の東川口駅から徒歩10分ほどです。駅前からどの方向の道路を歩くのかだけが、ちょっと迷いやすいので、そこだけ気を付けて下さい。地図をプリントアウトして持参すると安心です(もしくはスマホの地図で位置情報を確認しながら歩きましょう)。

ただし、グーグルマップなどで「東川口グランシャリオ」とか、「レストラングランシャリオ」と入力しても、新しい施設なので表示されません。「そば名倉」と入力するとそこが敷地です。




それと、南浦和方向から東川口駅に向かうと、1つ手前に「東浦和駅」があります。ワタクシ、お恥ずかしながら間違えて東浦和で下車してしまい、駅前をウロウロ迷って、「ここ、東川口じゃないやんか!」となりましたので、その点もお気を付けを!

ちゃんと間違えずに東川口駅から歩いていくと、こんな風にレストラン「グランシャリオ」が目の前に現れます。ファンにとってはなかなか興奮するシーンです。




お店は、古民家風のの門をくぐってから左側に、入口があります。

レストラン「グランシャリオ」も兼ねたイタリアンレストランの門

グランシャリオの顔看板

緑に囲まれた東川口のグランシャリオの佇まい

グランシャリオの入口


和の雰囲気とグランシャリオの組み合わせと言うのも、実に不思議です・笑。全国の顔看板マニアの妻が、早速発見して楽しんでいました。


 


東川口のレストラン「グランシャリオ」の予約とメニュー


東川口のレストラン「グランシャリオ」は、基本的にはランチとディナーがメインのレストランです。そして、あらかじめ予約が必要になります。ランチとディナーは予約なくいきなり訪問しても食事できません。必ず前日までに、080-6859-5346まで電話して予約してください。

注意点としては、ランチタイムやディナータイムに電話をしても、グランシャリオのスタッフが少ないので、電話に出られない事もある点です。なるべく下記の時間の合間に電話してあげると親切かもしれませんね。

東川口のレストラン「グランシャリオ」の営業時間


メニューについては、本ページ冒頭の公式PDFにも記載されていますし、下記の動画を見て頂いても分かります。(動画の冒頭、鉄道マニアがスタッフに注意されている音声が入りますがそのような事なきようにマナーにも注意しましょう。)




レストラン「グランシャリオ」は、メインはイタリア料理のレストランです。ランチタイムの第一部のみ、和食のそば定食を提供してくれます。和食じゃないとダメな人は、ランチの第一部を予約してください(ランチの第二部はイタリアンのみ)。

それと、設備の維持管理費として、「乗車券」500円が別途必要です。北斗星の思い出の車両を長く使っていただけるならば、500円なんて大歓迎です。食事後の会計時に支払います。

グランシャリオの乗車券500円
(乗車券代は、食事後の会計時に支払います。クレジットカードの利用が可能です。)



東川口のレストラン「グランシャリオ」のイタリアン松花堂ランチ


さて私たちは夫婦で訪問しました。ディナーとランチのどちらにするか迷いましたが、PDFを見ると昼も夜もあまり変わりはなさそうでしたので、お値段も多少お安いランチにしました。

ふたりともイタリアン松花堂ランチと言うのも芸が無いなと思って、妻はイタリアン松花堂ランチ、わたしはそば定食を予約しました。2人で取り分けながら楽しみました。

レストラン「グランシャリオ」のテーブル


まずはイタリアン松花堂ランチのレビューを。イタリア料理を松花堂弁当風にして提供していただきます。お重が運ばれてくる前に、最初にパンと野菜スープが運ばれてきました。ひと口スープを飲むと、「ああ、優しい味だな」と、ほっこりしました。

レストラン「グランシャリオ」のイタリアン松花堂ランチのパンとスープ
(パンは敷地内のベーカリーで作ったものです。)

イタリアン松花堂ランチのスープ
(野菜の味が体に優しいと実感できるスープでした)


あ、そうだ!お料理が運ばれる前に、生ビールを注文しました。この日は暑くて、歩く間にかなり汗をかいたので、キンキンに冷えたビールが超美味かった!!

東川口のレストラン「グランシャリオ」で生ビール


運ばれてきたイタリアン松花堂ランチがこれ。食堂車の厨房で料理するのではなく、隣接する古民家を利用したイタリアンレストラン「ristorante nagura (リストランテ ナグラ)」で作られて、お重に入れられてグランシャリオに持ってきていただく形になります。

東川口のレストラン「グランシャリオ」のイタリアン松花堂ランチ


左側4つのお料理にはオリーブオイルがふんだんに使われており、このオリーブオイルがなかなか美味しく、お料理を上手に引き立てている印象でした。

右側の雑穀米は、なんとピラフでした。最初、イタリア料理に雑穀米のご飯なんて合わないよなと思いましたが、食べてビックリ。味付けもほんのり薄味で、体に負担をかけません。

私も妻も、一番美味しいと思ったのが、これです。最初、豆腐料理かと思いました。種明かしを店員さんに問うてみると、豆乳と卵のイタリア風茶碗蒸しとの事で、カモのローストが乗っかって、美味しいオリーブオイルで味を引き立たせています。

イタリアン松花堂ランチの豆乳の茶わん蒸し


という事で、ランチとしては十分に満足できる内容だったと思います。東川口のレストラン「グランシャリオ」でランチにするなら、車内の雰囲気も含めて、断然イタリアン松花堂ランチですね。


東川口のレストラン「グランシャリオ」のそば定食ランチ


もう1つ、やはり敷地内の「そば名倉」で調理されて運ばれてくる和定食が、「そば定食」です。北斗星のグランシャリオでそば定食というのも妙な気がしましたが、せっかく楽しめるならば色々試してみようという事で、注文してみました。

東川口のレストラン「グランシャリオ」のそば定食
(豆腐のように見えるのは、デザートのケーキです。まさかケーキがこんなところに置いてあるとは分からないので、そばを食べながらケーキを食べてしまいました。説明が必要ですね。)


見た目、いい感じでまとまっていますよね。おそばの味は、普通です。店舗で茹でられてグランシャリオまで運ばれてくるのに、わずかなタイムラグがあります。ですのでせっかくの手打ち蕎麦がややくっついてしまっていて、蕎麦の風味を落としてます。

店員さんも、「時間がたつとお蕎麦がくっついてしまうので、お早めにお召し上がりください」と説明されておられました。その代わり天ぷらはアツアツで、美味しかったな。

残念だったのは、海鮮ちらしです。まず、ご飯がギュッと圧縮されており、ところどころに舌触りで明らかに固まってしまった部分を感じられて、夫婦で「ご飯が固まってるね」と言いながら食べました。

また、「海鮮部分」もいただけません。イクラが大粒のものと小粒のものが別々に配置されていて、「天然イクラと人工イクラの違いなのかな?」と、意味が分からずに食べることになりました。

そば定食の海鮮ちらし


海鮮と称するには、鮭はフレークではなくて切り身を入れて頂かないといけませんし、ウニのように見える玉子焼きも頂けません。そば定食は、料理人のプライドのもとに、改善する点が多いと感じますので、今後に期待ですね。

ついでに言うと、蕎麦湯がまったくお湯でなくて冷めてしまっていたのもNGです。生まれて初めて、常温の蕎麦湯を飲みました。私は蕎麦湯が大好きなので、余計にそば定食の点数が辛くなりました。

なお、イタリアン松花堂ランチもそば定食も、最後にデザートが出ます。そら豆のソルベです。これにフリードリンクが付き、私たちは温かいカフェオレをオーダーしました。

東川口のレストラン「グランシャリオ」のデザートのそら豆のソルベ


このソルベ、非常に美味しかったです。もっと食べたいくらい。・・・ただし、ここはソルベではなくてシャーベットを出していただきたいと思います。

と言うのも、ソルベもシャーベットも同じようなものなんですけど、ソルベは口直し用の甘みを抑えたものなんですよね。本格的なコース料理の途中で、口をサッパリさせるものです。

今回のそら豆のソルベも、一口めは良いですが最後まで食べると甘みがかなり薄くて、デザート感が薄れてしまうのです。甘すぎは良くないでしょうが、もう少々甘みを強めて頂くと、より満足度が増すのではないかと思います。

という事で、イタリアン松花堂ランチとそば定食のレビューでした。まだ開業したてですから、今後どんどん改善していただいて、最高の鉄道レストランになって頂きたいと思います。今後メニューが切り替わったら、また行ってみたいな。

東川口のレストラン「グランシャリオ」の店内にて記念撮影
(店員さんにお願いすると、快く撮って頂けます(^^)/)


そうそう、1点、店内のお客さんに苦情を・笑。6人組の鉄道ファンがランチタイムにいらっしゃったのですが、完全に居酒屋と勘違いしているような振る舞いでした。お酒を飲んでかなり大きな声でしゃべっていて、・・・食堂車って狭いから大きな声がストレートに聞こえてくるんですね。

ちょうどこの時間にはほかには私たち夫婦しかお客がいなくて、せっかくの「レストラン」な気分が、台無しでした。連中の大声で、夫婦の会話がよく聞こえないんですよ。

ここの店内は軽くBGMも流れてきて、本来はリラックスしたムードでゆったりと食事を楽しむところだと思います。どんなに嬉しくてはしゃぎたくなっても、大人はマナーを心掛けて頂きたいものです。(ワーワー騒ぎたかったら、鉄道居酒屋リトルTGVでお願いします)

そういえばその連中、「アタゴールはホームがあるんだよね」とかしゃべってました。私たち夫婦も、東京のオリエント急行フレンチレストラン「アタゴール」に行ってランチを堪能しました。なんとかこういう鉄道車両レストランを残していただくため、とにかく食べて応援したいと思います。



東川口のレストラン「グランシャリオ」の車内外の様子


店内は、北斗星のグランシャリオとして使われていた時の状態を、極力そのまま活かしていくれていて、鉄道ファンとしては最高に嬉しかったですね。誰もお客さんがいない時間帯に、ウェイトレスさんの許可を得て、店内を撮影してみました。




当時の様子を伝える部分を、写真でも撮ってきましたので、いくつか貼り付けておきますね。

グランシャリオの看板
(このグランシャリオのマークが、最高レベルに嬉しいです。)

グランシャリオのキッチンスペースの手前側
(このスペースも懐かしいですね。厨房スペースを覗き込んでの撮影は禁止です。)


(こんなのも壁に貼ってありますが、スイカは使えません。クレジットカードでの支払いは可。)




(当時の食堂車クルーが使っていた管理表まで残されていました。)

東川口のレストラン「グランシャリオ」スシ24-504
(足回りです。固定されていないのか、時折車内にいると揺れることがあります。)

スシ24-504の車端部のドア

スシ24-504


食事時間の1時間半は、超あっという間に終わってしまいます。食後、店員さんが「おススメの撮影スポットがあります」と言ってくださって、頼んでもいないのに写真を撮ってくれました。とても嬉しかったです。

レストラン「グランシャリオ」の外で記念撮影


まるで、軽井沢のおしゃれなレストランにいるかのような写真になりました。これを見たら、「ああ、北斗星もこんなハッピーな余生を送れて、本当に良かったな。」と、心の底から感じました。よくぞ、東川口まで運んできてくれました。

今後、北斗星の車両を活かした施設としては、ニセコでB寝台車を保存する動きがあるほか(今現在、話し進んでるのかな??)、北斗市の茂辺地駅近くで2両が保存され、2016年8月以降にカフェなどに使用されることが決まっています。

何とかこれからもそういった施設に足を運び、きちんとお金を落としてあげることで、末永く多くの人から愛され、また記憶に残っていくよう、微力ながら協力させていただこうかと思います!


【こちらもかつての寝台列車の保存車両】
ブルートレインたらぎに実際に宿泊した口コミ体験(2016年)
小坂鉄道のブルートレインあけぼの「ソロ」に宿泊体験(2015年)

【こちらは現役時代頃の記録】
北斗星食堂車「グランシャリオ」の和食「北斗星懐石御膳」(2013年)
北斗星食堂車「グランシャリオ」フランス料理子連れ体験談(2012年)


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