若桜鉄道の若桜駅と、SLなどの見学

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若桜鉄道の若桜駅へ・SLなども見学・・・若桜鉄道は駅舎なども味わい深い

主に青春18きっぷを利用した「駅弁」と少し「呑み鉄」、そして時々「撮り鉄」の旅を名古屋からお届けします。この夏(2017年)は、木次線「奥出雲おろち号」と若桜鉄道の旅をしてきました。




今回の撮影旅行は、いくつかのページに分割して、ご紹介しています。ご興味のあるところをクリックして頂いて、それぞれのページに進んでください。

米子駅と宍道駅で朝の撮り鉄活動
木次駅でトロッコ列車「奥出雲おろち号」に乗って木次線を旅する
出雲坂根駅のスイッチバックと木次線の大展望
備後落合駅で過ごす2時間
芸備線・備後落合から新見までの旅
津山駅から郡家駅まで、因美線に乗車
「鉄道ファンとライダーの聖地」若桜鉄道隼駅へ
⇒若桜鉄道の若桜駅へ・SLなども見学(←今ここ
餘部駅で餘部橋梁を行く列車を撮影





若桜鉄道の隼駅から若桜駅まで乗り鉄


若桜鉄道隼駅10:16発の若桜行、土休日は「若桜谷観光号」と銘打って、ガイドの方による観光案内放送が実施されています。この案内放送が素晴らしい名調子で、内容も非常に興味深いものでした。観光案内が実施されるのはこの列車のみ、是非とも乗車をおススメしたいです。

ところでこのガイドの方を始めとして、隼駅まで乗ったタクシーの運転手さん、隼駅売店の方、皆さんご年配です。高齢化が進んでいる一方で、シニア層の活躍の場が広がっているとも言えそうです。

WT3003「さくら3号」の車内
若桜行の乗客は十数名でした。運転士の他、ワンマンカーながら車掌が乗務、運転台後ろの方がガイドさんです。


車掌さんが車内を巡回し、乗車券を発売しています。帰りも若桜鉄道に乗るか尋ねられ、乗る旨答えたところ、1日フリー乗車券(760円)を発売していただきました。

隼→若桜が360円、復路の若桜→郡家が430円で計790円、僅かではありますがお得で、なかなか素敵な心遣いです。ちなみに1日フリー乗車券は若桜駅、車内の他、郡家駅の観光案内所でも販売されているそうです。

若桜鉄道の車窓
若桜谷の名のとおり、両側は山です。奥が氷ノ山(1510m)に続く山並み、その向こうは兵庫県です。若桜鉄道に並走する国道29号線は峠を越えて、兵庫県姫路市へ通じています。大阪~鳥取間を運行する高速バスのうち1往復が国道を経由し、若桜にも停車します。(2017.9.2 10:18)


沿線風景は水田と果樹園で、若桜鉄道の若桜駅を除く各駅の所在する八頭郡八頭町はフルーツの里としても売り出し中(?)です。徳丸駅の近くには観光農園もあって、梨、ぶどう、栗、りんご狩りが楽しめるそうです。余談ながら、栗は皮むきが大変なので、大量に持って帰ると面倒臭いことになります。

さてこの後、お土産として鳥取駅で購入した梨の産地は八頭町でしたので、なるほど思った次第です。 梨なぞ、近所のスーパーでも買えるのでは???とのP氏の声もありましたが、お土産には何かしらエピソードがあり、今回も家に帰って八頭町産の梨をいただくことで、若桜鉄道の沿線風景が思い出され、旅の余韻を楽しむことができたというものです。

若桜鉄道の安部駅
安部駅です。登録有形文化財の木造駅舎があります。

安部駅は、映画「男はつらいよ寅次郎の告白」のロケ地
安部駅は、映画「男はつらいよ 寅次郎の告白」のロケ地となったそうです。これは「かかし」で、ここ八頭町は「かかし」による町おこしを行っています。(ガイドの案内の受け売りです…。)町のホームページを拝見すると、「かかし」の販売やレンタル(!?)、かかしづくり体験も行われています。

若桜鉄道の八東駅に保存されている有蓋車合造の車掌車
八東駅には有蓋車合造の車掌車が保存されていました。これは知りませんでした。(2017.9.2 10:24)

八東駅も木造駅舎
八東駅も木造駅舎が残り、やはり登録有形文化財となっています。 2015年(平成27年)に実施されたSL走行社会実験は、若桜~八東間で行われ、1日限りでしたが、1万3千人もの方々が沿線に集まったそうです。

八東川を渡る若桜鉄道の車窓
八東~徳丸間の第二八東川橋梁です。ここを含めて若桜鉄道は3回、八東川を渡ります。(2017.9.2 10:26)

若桜鉄道の丹比駅の駅舎
丹比駅です。この駅舎も登録有形文化財、ホーム屋根を支える古レールが見所です。八東町役場の最寄駅でしたが、2005年(平成17年)に八東町、船岡町、郡家町が合併して八頭町が誕生しました。平成の大合併以後、全国各地で聞き慣れない自治体名が増えましたが、一方でそれ以前は小規模な町村が多くて、今となっては逆に驚きです。(2017.9.2 10:31)





若桜駅構内のSLや転車台などを見学


20分余りの乗車で10:37に終点若桜駅に到着。私が初めて若桜駅に降り立ったのは1990年のことでしたが、駅舎外観に大きな変化はありませんが、駅構内はSL、DLそして客車が搬入されて賑やかになりました。

ホームから先、SLとDL及び転車台の見物には300円の「入構券」を購入のうえ、名札形式の「入構証」を借り受けるシステムです。

このシステムを知らずにホームから転車台方面に向かった男性が、駅員から「大声」で咎められていました。その男性に落ち度があるとはいえ、これはいけません。結局その男性は見物せずに去ってしまいましたが、単に300円の減収となるばかりか、他にお客さんがいましたので、イメージダウンは避けられないでしょう。

私の後程、駅舎内の売店で当該駅員から記念乗車券を購入しましたが、やはり「塩対応」でした。接客態度まで国鉄に戻す必要はなく、若桜鉄道の他の社員、地元の支援者、地元自治体の努力が水泡に帰するようで、「親の心子知らず」といった感もあり残念です。

この売店で若桜鉄道車両の「鉄コレ」を購入しようか少し悩みましたが、事業者限定モノではなく、どうしても欲しければ量販店で安く手に入るので、購入しませんでした。(「塩対応」でなければ、即購入でした・・・。)

先ほどの「梨」の話と矛盾していますが、気持ちの問題で良くない思い出は持ち帰りたくないということです。少々愚痴っぽくなりましたが、若桜鉄道の沿線風景や若桜駅構内の車両を含めた風景は素晴らしいものがありましたし、若桜駅の売店も充実していましたので、念のため。

若桜鉄道の若桜駅
終点の若桜駅です。当然ながら登録有形文化財で、駅舎の他、転車台や給水塔なども登録されています。なお若桜町は2004年(平成16年)に八頭東部合併協議会を離脱、合併しない道を選んだものの、人口は1985年(昭和60年)の約6300人から、本年 (2017年)9月1日現在の3372人と半減しています。

若桜駅構内にある転車台
1930年(昭和5年)の開業時の設備が多く残されている若桜駅構内。これは必見です。

若桜駅構内の転車台(雪景色)
前回訪問時は雪に覆われており、表情が全く違います。また当時はDD16と客車の姿はなく、こうして比べると寂しい感じです。(2010.2.7)

若桜駅構内のC12 167号
この「C12 167号」は2007年(平成19年)に兵庫県多可郡多可町より譲り受けたものです。冬期を除いて月に2回、展示運転(圧縮空気による)が実施されています。なお、この場所での撮影は、お昼頃までが順光となります。(2017.9.2 10:52)

若桜駅構内の「DD16 7号」
ディーゼル機関車「DD16 7号」は、2012年(平成24年)に鉄道総合技術研究所国立研究所内から若桜駅へ搬入されました。こちらも現在では貴重な存在です。走行可能で体験運転にも使用されています。偶然にもC12と同じ車番「167」です。 (2017.9.2 11:04)

若桜鉄道の切符
若桜鉄道で得た戦利品です。上が隼駅来訪記念ポストカード、左下のD型硬券が若桜駅「入構券」(300円)と1日フリー乗車券(760円)、右下がピンクSL運転記念券と使用済乗車券(各100円)です。


若桜からは再びWT3003「さくら3号」に乗車して、鳥取へ向かいます。若桜では各ボックス1名程度の乗客でしたが、駅毎にお客さんが乗車、八頭高校前駅で部活帰りの高校生が大勢乗ると、ついに通路まで満員になりました。若桜鉄道としては次の郡家駅が終点ですが、車両はそのまま因美線に乗り入れ、鳥取まで直通します。

なお八頭高校前~郡家間の営業キロ0.9㎞で、運賃は100円と格安に設定されています。そのため、郡家駅で下車、あるいは智頭方面に乗り換える高校生も多く、ここで立ち客は数名となりました。

ちなみに郡家駅までは、特急「スーパーはくと」で大阪から約2時間半と、鳥取駅よりも僅かながら大阪に近く、こうした視点から考えると若桜鉄道の立地条件は悪くなく、まだまだ可能性を秘めているように感じました。 若桜から48分の乗車で、12:11に鳥取駅到着。程良い乗車時間でした。



【乗車記録】

・ 隼10:16→若桜10:37 WT3003 1両  
・若桜11:23→鳥取12:11 WT3003 1両



餘部駅で餘部橋梁を行く列車を撮影


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