可部線の延伸区間に誕生した2つの新駅を訪問

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29年3月ダイヤ改正の山陽路の旅(その4):可部線の新駅(延伸区間)を訪ねて

主に青春18きっぷを利用した「駅弁」と少し「呑み鉄」、そして時々「撮り鉄」の旅を名古屋からお届けします。

2017年(平成29年)3月4日に実施されたJRのダイヤ改正。今回の改正は目玉商品(?)がなく、非常に地味な印象でした。そのような中で、可部線の延伸というか一部区間の復活は興味深いものがあり、早速、初日に乗車することにしました。


広島駅に停車中の可部線・あき亀山行の227系
(広島駅に停車中の可部線「あき亀山行」)


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可部線の延伸区間、まずは新駅の河戸帆待川駅を訪問


いよいよ「あき亀山」へ向けて、広島16:15発の可部線列車に乗車します。可部線というと105系というイメージがありましたが、この列車は 227系の3両編成。

発車までまだ数分ありますが、すでに座席は埋まっている盛況ぶり。可部線も久しぶりの乗車ですが、日中の105系2両編成という姿は過去のもののようです。現在は227系の3~4両、111系・115系の4両が中心とのことで、可部線のますますのご発展には驚くばかりです。

可部駅までに座ることができましたが、どの駅でも乗降が多く、活気を感じる可部線です。16:54発の可部からいよいよ開業区間です。すでに夕方近いとあって、初乗りを楽しむ趣味の方はそれほど多くはありません。

市街地を窮屈そうに走り、わくわくする暇もなく、16:57に河戸帆待川駅到着。ここで下車してみます。2003年の廃止時には、可部駅の次が河戸駅でしたが、営業キロでみる限り、今回新設された河戸帆待川駅とは別の場所のようです。

河戸帆待川駅のホーム
河戸帆待川駅のホームです。最低限の幅のホーム、ラッシュ時にはどうなのでしょうか。開業初日にもかかわらず、地元の利用者が早くも定着しているような印象でした。

河戸帆待川駅の外観
必要最低限の設備を備えた駅舎(無人駅)があります。開業初日ながら、それらしい装飾等がないのが寂しいです。既に夕方だからでしょうか。なお駅前には片側1車線ながら交通量の多い道路があります。広島北税務署やスーパーなどのロードサイド店が多く、確かにここに駅があれば便利です。

河戸帆待川駅付近の踏切から延伸区間の227系を撮影
近くの踏切で、終点で折り返してきた上り列車を撮影。真新しいバラストや電柱が新線らしいのですが、開業初日らしい雰囲気はありません。 (2017.3.4 17:15)

河戸帆待川駅の立地
先程の列車が河戸帆待川駅に停車します。周辺が住宅密集地であることがわかります。

河戸帆待川駅に停車中の113系電車
河戸帆待川駅17:21発の「あき亀山」行は、今となっては貴重な旧塗色の113系でした。外観からは115系と区別がつきませんが、少数派の113系でした。





新駅で終点のあき亀山駅へ


今回の開業区間、確かにロケーションとしては恵まれ、鉄道に対する需要も期待できましょう。ここ最近宅地化が進行したのかも知れませんが、素人考えでは2003年の廃止時にこの区間だけでも除外、あるいは休止扱いとしておけば、もっと安易に安価で早く復活できたのではないのでしょうか。

・・・などと、外野席から無責任な事を言ってはいけません。地元住民の方々の粘り強い努力があったからこその復活だそうです。私が周辺を見た限り、道路事情は決して良くはなさそうで、鉄道の復活は朗報でしょう。

今まで可部行だった列車が全て「あき亀山」まで延長されたようで、20分毎に列車がやって来ます。私は次の列車で、終点の「あき亀山駅」へ向かいます。

あき亀山駅に到着した113系
2分の乗車で、終点の「あき亀山駅」に到着。何本もの電留線を有する広い構内です。ホームの長さがカツカツなので、電車の顔を画面に入れることができませんでした。

あき亀山駅のホーム
可部駅の電留線の代替えのようです。

あき亀山駅の外観
駅舎は乗務員の仮眠施設でもあるのか、そこそこの大きさですが、接客設備は例によって必要最小限で、窓口もない無人駅です。駅周辺、特に南側は畑で閑散としていますが、北側の丘陵地帯には住宅街があるようなので、それなりに需要はありそうです。

広島色の113系電車、あき亀山駅にて
駅横の通路から撮影。さすがに塗装に疲れが出ているようです。

あき亀山駅から廃止された区間を望む
三段峡方面の廃線跡です。市街地はこの辺りまでなので、ここから先の復活はなさそうです。

あき亀山駅の可部線の時刻表
「あき亀山駅」の発車時刻表。親切なことに各列車の編成両数が表示されており、多くが4両編成というところに、可部線に対する旺盛な需要を感じます。

あき亀山駅のホーム先端から横川駅方面を望む
可部駅のホーム先端から横川駅方面を望みます。左2本の線路は撤去されるようで、右2本の線路と新設されたホームを使用した、対向式ホームの交換駅に生まれ変わりました。


可部線「あき亀山」まで乗車し、本日の任務終了。廃止路線の復活という異例の事態ながら、現地の様子は既に普段着の様相を呈していました。もう少し早い時間でしたら、祝賀イベント等が開催されていたのかも知れませんが、その点は少々寂しかったです。

しかし、開業当日の夕方に「普段着の様相」とうことは、もう地元の皆さんの足として定着しているとも考えられ、そういった意味では素晴らしいことです。次の月曜日以降は、通勤通学のお客さんで賑わっていることでしょう。

広島駅の113系電車
18:29、広島駅到着。広島地区での113系の活躍はいつまででしょうか。なお、可部線、山陽本線三原~岩国及び呉線の広~広島の平日日中の列車は、227系に統一されているそうです。

広島駅弁の活あなごめし
夕食は広島駅弁「活あなごめし」(広島駅弁当㈱・1300円)です。この焼穴子は韓国産とのこと、瀬戸内産は高価なのか、漁獲量が少ないのでしょうか。でも、非常に美味しくいただきました。


【乗車記録】

・広島16:15→河戸帆待川16:57 クモハ227-4 3両
・河戸帆待川17:21→あき亀山17:23 クハ111-2037 4両
・あき亀山17:37→広島18:29 クハ111-2143 4両


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