特別なトワイライトエクスプレスに乗車した時の記録の続き
トワイライトエクスプレスツアーの各行程などについてを、それぞれ別々のコンテンツとして記述しています。細かくご覧になりたい人は、下記のリンクからお好みのページをご覧ください。
⇒トワイライトエクスプレスツアー(ロイヤル)体験談トップページ
⇒博多・吉塚うなぎ屋のかば焼きはこんな感じ
⇒二日市温泉・大丸別荘に宿泊した口コミ体験談
⇒山陽本線トワイライトエクスプレスに乗車した時の記録(本ページはこれの続きです)
⇒食堂車「ダイナープレヤデス」での全食事の写真付き解説

(瀬戸駅で出発を待つ、トワイライトエクスプレス。国鉄型車両の宝庫は、見ていて楽しい)
福山駅を、朝6時15分に出発進行!
特別なトワイライトエクスプレス、福山駅で6時間の大休止の後、再び動き始めました。当初福山で6時間止まったままと聞いたときは、こんなの夜行列車じゃないだろ!と軽く憤慨したのですが・笑、実際に止まったままになると、動いているときよりも眠れるもので、これはこれで新発見でした。
さてトワイライトエクスプレスの旅も2日目になると、真面目に何もやる事が無いので、非常に退屈です・笑。乗り鉄の僕が退屈するんですから、一般の人だったら早く帰りたいと思うのではないでしょうか。もう完全に、個室でボケーっとするほかはありません。。。
あとは、海の見える明石海峡大橋周辺や、琵琶湖の見える湖西線あたりを、眺めの良いロビーカーで過ごすことくらいしかできません。食堂車「ダイナープレヤデス」のページでも書きますが、ドンペリとか、高級ワインなども含めて、ロビーカーではアルコールが無料で飲み放題なんです!
だからつい、ロビーカーに来ると、ワインをオーダーしてしまいますね。今回の特別なトワイライトエクスプレスの旅は、酒豪の乗り鉄にとっては超絶に豪華な極楽旅行だと思います。
あとはですね、個人的には国鉄型車両が好きなので、115系電車の残された楽園という事で、気が向いたら撮影したりして、時間を過ごしました。取り立てて鉄道ファンではない妻にとっては、さぞ退屈な事だったに違いありません。
トワイライトエクスプレスツアーへの不満③・2日目はどこにも降りられない
特別なトワイライトエクスプレスの旅、これは2017年春に登場する「トワイライトエクスプレス瑞風」への橋渡し役であり、クルージングトレインをどのように運営するのかの実験場なのだと思います。
⇒トワイライトエクスプレス瑞風の公式サイト(見ているだけで、僕は乗りたくて疼きます)
しかし、今回のトワイライトエクスプレスでは十分満足できるレベルに達しているのは、食堂車だけです。あとは時折車掌が沿線の案内を車内放送で行うだけ。
2日目に至っては、外に出られるのは敦賀駅での機関車交換の15分間だけ。それ以外は車内に缶詰めです。車内で何か面白い事が起こるわけでもなく、それでいて時折、貨物列車や各駅停車に追い越されるために大休止して、(で、いつ出発するのか知らされないので)、乗り鉄の僕でさえ退屈する始末。
1人35万円も支払わされて、おもてなしのほとんど感じられないこの対応は、はっきり言って完全にNGです。
(大阪駅にも一瞬停車。当然、外に降りられず、ボーっと外を見るだけ・・・。一応大阪の説明はしてますが、こんな事くらいじゃ、満足しませんよね?)
今回のトワイライトエクスプレス旅、展望スイートには「どうみてもかなりのお金持ちだろう」という老夫婦が乗車されていたのですけど、(1つ20万円のエルメスのバッグを夫婦で身に着けてましたし・笑)、彼らなんて、完全に退屈してました。
一般の人は食堂車に特別な思い入れがあるわけでもないでしょうから、2日目などは彼らは食堂車にもロビーカーにも顔を出さず(一度奥さんがロビーカーに来たかな?)、あとは展望室に閉じこもったままでしたね。
ロビーカーで語らうのもクルージングトレインの醍醐味かもしれませんが、参加費用を考えたら、そんなものは楽しみのごくわずかな部分であり、心から満足できるさまざまなソフト面での配慮が大いに必要になると思いました。
JR九州のななつ星ツアーのように、評価の高いレベルにまで持っていけるかどうか、とりあえずトワイライトが人気なので、瑞風ができるまで走らせておこうといいうような対応ではなく、本物の「クルージング」を、実現させなければならないと思いましたね。
なお、JR九州のななつ星ツアーのように、JR九州がすべてを取り仕切る対応をしないとダメです。JTBやら日本旅行やら阪急交通社のような団体旅行が車内で混在するような形にしたら、応対するほうも混乱するでしょうから。せめて1列車1業者で占有できるようにしないと、サービスが劣化します。
JR西日本の車掌が旅行会社の添乗員に対して、「私らもどんなお客さんが乗ってるのか、知らされてませんから」と大声でしゃべっているのが僕に丸聞こえだったのは、実に残念でした。
退屈なので、特別なトワイライトエクスプレスの車内から取り鉄さんを撮影
という事で、本当にやる事が無いので手持無沙汰にしていたところ、妻が、「トワイライトを撮っている撮り鉄が凄い!」と言い出したので、逆に車内から撮り鉄さんを撮れないか、チャレンジしてみました・笑。
やってみると想像以上に難しく、一瞬で撮り鉄が待機している場所を通過してしまう事から、スマホの連写機能を使っても、とても難しかったです。
みなさん、撮影上のポイントがあるのかとは思いますが、いらっしゃる所には大量にいらっしゃって、他の場所にはほとんどいなかったりします。
それにしても、駅の端っこで固まっているのを見ると、場所取りとか早い時間に来ないとダメなのでしょうから、かなりの努力が必要なんだろうなと想像できます。
場所取りできても肝心な列車が遅れていたりしたら、一瞬の気のゆるみも許されずに待機しなくてはならないわけで、夫婦二人で、「この人たちはただただ凄い」という結論になりました。
敦賀駅で、機関車の付け替えで、久しぶりに車内に出る
瀬戸内海も琵琶湖も初めて目にするという妻が喜んでいたので、まあ良しとしますが、ようやく2日目の午後に車外に出られました。
ただし、機関車の付け替えのためのたった15分間だけです。機関車付け替えは、実は乗り鉄の僕も、特に興味があるわけではなく、連結作業を写真撮影する人を遠目に眺めているだけでした。
ただ、鉄道ファンではない妻が、EF81機関車が特別なトワイライトに連結するシーンを動画に撮っていたりして、あんがい喜んでいたのは意外でした・笑。
僕のほうは、金沢行きの特急しらさぎを見て、これに乗って自由な旅行をしたいと、そんな事を考えていましたね。
敦賀から終点京都まで、もはや何の楽しみもない感じで・・・
さて敦賀駅を出ると、完全に「消化試合」の感が強くなります。沿線の説明案内放送もほとんどなく、車窓風景も退屈の極みで、お城大好き人間の妻だけが、車内から見える天守閣をチェックして、萌えていたぐらいです。。
という事で、特に何もなかったかのように、お別れ放送が入りました。この放送もまた、なんとも簡素でして。。。以下、聞いての通り、これでマジでおしまいです。
京都駅進入の時に、もういちど、ありきたりな放送をして、ほんとにほんとの終わりです。
京都駅に降り立って、京都でしばらくトワイライトエクスプレスと戯れる時間があるのかと思いましたが、そんなイベントももちろん皆無で、ガードマンに黄色い線の内側に入らないように繰り返し注意をされて、コソコソと若干の撮影をしておしまいです。
(妻と記念撮影する雰囲気もなければ、先頭の電気機関車を撮影しに行くなんてことも、とても言い出せない感じでした・涙)
JR西日本のスタッフは一人一人は気さくで優しい人が明らかに多いと思いますが、全体的な視点でサービスを構築するのは下手だなと思いましたね。
せっかく泣く泣く大枚はたいて乗車したのに、あまりにあっけない幕切れでした。点数をつけると、食堂車には95点、それ以外には40点とったところでしょうか。
特別なトワイライトエクスプレスの乗車を終えて5日目にこの記事を書いていますが、あらためてトワイライトエクスプレスの食堂車のクオリティの高さだけが、印象に残りました。それだけ素晴らしかったんですよね、ダイナープレヤデスのスタッフも食事の質も。
今回のツアーでは、トワイライト以外も含めると、合計7回の食事の機会がありました。単純に食事だけで割ると、1食あたり5万円になります・笑。(単純計算ですよ)
トワイライトエクスプレスの食堂車だけが、それにふさわしいレベルにあると感じました。食堂車については、食堂車「ダイナープレヤデス」での全食事の写真付き解説をご覧ください。
⇒このツアーは、阪急交通社のTOPページより「トワイライトエクスプレス」と検索ください
トワイライトエクスプレスで勤務する人は、一流のサービスを経験すべし
今回のトワイライトの旅で強く感じたのは、ダイナープレヤデスはまだまだ良いとして、それ以外にトワイライトエクスプレスにかかわる人々、個人的には、、、
この企画を考えた組織と、車掌のように実際に乗客に接する人たちに対して、一度きちんと、最上級クラスのもてなしの体験を、身をもって経験してほしいという事です。
スイート利用の場合、夫婦2人で80万円を支払うわけです。ツアーの出発地までの往復や、旅行先でのさらなる特別待遇を求めると、100万円払う人もいると思われます。
そういう人をターゲットユーザーに設定することになるのですから、応対するスタッフ全員が、一流のサービスが分かっていないと話になりません。100万円払う乗客がいたら、少なくとも責任者だけでも、実際に100万円支払ってそれにふさわしいの価値のあるサービスを、受けなくてはならないのです。
一流のホテルに泊まったことのない車掌が、それに見合うサービスを期待する客に対して、適切な対応ができるわけもありません。結果、「単なる人が良くて人情味あふれる関西の車掌」に終わってしまって、顧客のニーズとは大幅にかい離することになります。
普通の札幌行寝台特急ならそれで十分でありましょうが、顧客の支払う金額がとんでもないことになる旅行ですから、JR西日本は真面目にその辺を考えてほしいですね。
もちろん、車掌個人が悪い訳ではないですよ。一流のサービスを体験させずに、一流のような気がする列車を走らせる経営判断が、間違っているわけで。(中には自腹切って、リッツカールトンのようなホテルに宿泊するような気合の入った車掌もいるかもしれませんが)
車掌以外に、乗客との応対を専属に行うスタッフがいたほうが、むしろ良いかもしれません。車掌はあくまでも運行業務をつかさどったほうが、乗客対応の品質のばらつきが大幅に減るでしょう。
ま、そもそもトワイライトを走らせて、食事だけ与えておけば良いだろうという、相当に楽観的な企画をしてしまったこと自体、大いなる間違いです。とにかく新型トワイライトが出来上がるまでに、乗客の喜ぶサービスとは何かを、真剣に車内で話し合ってほしいです。
車掌によると、7月下旬に始まる「山陰トワイライトエクスプレス」では、萩まで運転してそこで30時間停車して、その間に萩の町を観光できるように計画しているらしいです。(一介の車掌の話すことなので、どこまで本当なのか、話半分程度に聞きましょう)
であるとしたら、乗ってしまったらどこにも逃げられないような今の単調なツアーからは、わずかに改善の期待が持てるわけで、まあ、山陽トワイライトの乗客たちの、心底満足しているとはとても思えないような表情も、次につながるお役に立てるという事ですので、良しとしましょうか。
いや~~、やっぱりコンセプトがしっかりしたツアーじゃないと、全く満足できませんね。。いつかは、ななつ星かな。根性でお金貯めて、再び夫婦二人で、真に心地よい旅をしたいです!