境港水揚げ かにみそかに寿し（松江駅）を食べた記録

定期的に旅行に行って、現地で駅弁を食べるのが好きです。が、色々な都合によって、旅に出られない月もあります。そんな時に重宝するのが、駅弁の宅配サービスです。

ごく一部の業者さんが宅配に対応しており、駅弁をお取り寄せすることによって、自宅に居ながらにしていい旅夢気分になる事ができます。物流の発達によって、本当に便利な世の中になりました。

ま、その物流の発達は、国鉄の貨物を存亡の淵まで追いやったのではありますが。それが今の私を喜ばせている訳で、この世は皮肉に満ち溢れているのですね・・・。

今回は、なかなか簡単には行きにくい、山陰本線は松江駅の駅弁です。松江の駅弁を食べるのは、何年ぶりになるのだろうか。境港水揚げかにみそかに寿しを、頂きます。




昭和時代の面影を残すような、ちょっと昔風の外観が郷愁を誘いますね。今回の駅弁お取り寄せでは、この境港水揚げかにみそかに寿しの他に、境港水揚げかにめし、出雲神話街道ごきげんべんとうの合計3つを購入しました。

全体として濃厚で、蟹の美味しさをしっかりと堪能できる駅弁

「境港水揚げ かにみそかに寿し」を開封してみたのが、次の動画です。まずはご覧いただいて、全体の感じをつかんでみて頂ければと思います。




で、この蟹のボリュームですよ。これはちょっと、想像以上でした。酢飯が見えない状況ですね。蟹の駅弁と言いつつも、大量の錦糸卵で誤魔化したりするケースも有りますから、嬉しい驚きです。

蟹の種類は、紅ズワイガニです。本ズワイに比べると味は淡白になりますが、それでも私が今まで食べた紅ズワイガニの中では、かなりの上位に位置するような、しっかりとした味わいでした。




今回のかに寿しは、「かにみそ」入りです。蟹味噌はカップに入れられた状態で提供されていました。これがあると、たまりませんね。このまま箸で食べると、蟹の濃厚な風味が口の中一杯に広がり、まるで境港の漁港にでもいるかのようです。駅弁で蟹味噌を食べられるなんて最高です。




こうやって、蟹と酢飯を一緒に頂きます。酢飯は、酸味はやや強め、糖分もより強く感じるような、全体としてはかなり力強いものになっていました。それでもまだ、蟹の味わいがするのですから、茹で上げた直後にこの蟹を食べたら、さぞ美味しい事だろうなと想像しました。




そうそう、蟹味噌が入っているなら、こうやって食べたいですよ。蟹味噌が蟹の身と渾然一体となり、深～い美味しさが口の中をいっぱいにします。これは幸福ならぬ口福ですね！




以外にバカにできないのが、副菜。あご野焼き（トビウオのすり身を焼いたもの、ちくわの様なもの）が、美味いです。一切れしか入っていないものの、蟹とは異なる、濃厚な海の味わいを運んできてくれます。これ以外には奈良漬けが二切れ。口直しに丁度良い量です。




最後に、全体像を。蟹身の上に少しだけ乗っているのは、しその実です。これ以上入れたら蟹の風味を邪魔しますが、ほんの少しですから、逆に蟹を引き立てます。よく考えられている。ガリは、写真左下に、これまた少しだけ配置されています。ガリも、必要以上には要りませんから、丁度良い。

改めて眺めてみても、一切の無駄が無く、純粋に紅ズワイガニの美味しさだけをとことんまで追求した、駅弁としては素晴らしい一品に仕上がっていると思いました。




こんなに美味しい境港水揚げ かにみそかに寿しですが、季節限定で、10月から3月に販売です。更に、要予約となっています。この駅弁を食べる際には、販売状況に注意してくださいね。

（2017年2月9日、松江の駅弁業者、一文字家さんから通販で購入。1170円。）

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