酒鮮の宿まるやす(天橋立)でのユニークな体験

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酒鮮の宿まるやす・・・一度宿泊すれば、まあ満足する宿でしょう

毎月3,4泊は外泊して、いろんなホテルや旅館を泊まり歩いている管理人にとって、久しぶりにインパクトのある宿泊体験になったのが、ここ天橋立の酒鮮の宿まるやすです。

外観は、こんな感じです。京都特有の、間口が狭くて奥に長いつくりとなっている古い建物を、和モダンに改装して頑張っている民宿です。

午後の非常に早い時間に天橋立についたので、荷物を預かってもらえないか頼んだところ、とても快く引き受けて下さって、第一印象はバッチリでした。宿の女将さんや女性のスタッフの方は、どなたも気持ちの良い心遣いで、「ああ、民宿っていいなあ」と思いました

酒鮮の宿まるやすの外観


天橋立や、駅との位置関係が分かる写真も掲載します。天橋立ビューランドから見た写真になります。赤い丸で囲んだところが酒鮮の宿まるやすで、駅にも天橋立にも近いことが分かります。

天橋立ビューランドから見た酒鮮の宿まるやす


今回、特にまるやすさんの夕食に関して、かなり面白いような面白くないような体験をしまして、個人的にかなり思い出に残る宿泊となりましたので、そうとう長めのレビューとなります。ご興味のあるところからお読みください。

酒鮮の宿まるやすの基本情報
酒鮮の宿まるやすからのトレインビューはこんな感じ
酒鮮の宿まるやすの夕食で、(´・ω・`)としてしまった
酒鮮の宿まるやすの朝食はこんな感じ





酒鮮の宿まるやすの基本情報


場所 京都丹後鉄道の天橋立駅から徒歩3分前後(地図参照)
よく見える鉄道 京都丹後鉄道
価格帯 1人1万円~2万円前後の価格設定。季節によって異なる。
設備 宿には普通のお風呂しかないので、徒歩1分のところの温泉施設を利用すると良い。トイレ共同で2か所、うち1つはウォシュレット付き。部屋の鍵はかけられます。
注意点 楽天トラベルとじゃらんにて、トレインビュープランがあります。いずれかのサイトで予約すると確実です。
予約先 楽天トラベル じゃらん るるぶ ヤフートラベル


酒鮮の宿まるやすの場所


コチラになります。天橋立駅付近には以外にもコンビニが無く非常に不便な街ですが、幸い宿のすぐ近くにはコンビニもどきのお店があって、ギリギリセーフ。まるやすの玄関を出て、右に数十秒のところです。




酒鮮の宿まるやすからのトレインビューはこんな感じ


さて、鉄道ファンとしてはもっとも気になる部分、まるやすさんがアピールしていたトレインビューについてです。どんな感じに見えるのか、まずは下記の動画をご覧ください。








いかがでしょうか? 全国のトレインビューホテルや旅館を訪ね歩いてきた身からすると、かなり悪い部類の鉄道の見え方です。ホームにあるコンクリートの建屋はどうしようもありませんが、せめて庭の木を選定していただかないと、列車が超絶に見えにくいです。特に向かって左側の木、私なら伐採しますね。

という事で、楽しみにしていたトレインビューについては、イマイチの評価でした。とはいえ天橋立周辺で鉄道の見える旅館などはありませんので、まるやすさん一択になります。



酒鮮の宿まるやすの夕食で、(´・ω・`)としてしまった


さて夕食です。私ら2人で大広間に通されるのかなと思ったら、殊庵という隠れ家のようなスペースに通されて、ビックリしました。この空間はなかなかの作りで、まさかこの民宿にこんなお洒落なところがあるなんて、サプライズです。

殊庵の入口


ちなみにこんな感じです。本当はもっと暗くて、雰囲気があります。スマホで実際よりも明るくなるように撮影しています。部屋が暗いので、ピントが合っていないですが、ご容赦を。

と、ここまではサプライズ的な素晴らしい空間の効果もあって、かなりテンションが高かったのですが、現れたマスターに「写真撮っても良いですか?」と念のために聞いたところ、「撮影する分には構いませんが、私は撮らないでくださいね、お酒をきちんとお出しできなくなってしまいますので」と、ハッキリとお断りをされて、「ん???」と違和感を感じました。

実はこの違和感というか人間の直感と言うのは、非常に当たるんですね。もともとおやじさんを撮る気など全く無いのに、先手?を打って「撮らないでね」というのは、どういう事なんだろうかと。

酒鮮の宿まるやすの殊庵の中


で、その嫌な予感が当たりました。最初に、お刺身が出されました。出すと同時に、「えー、お刺身の美味しい食べ方はご存知ですか?」と質問されたのです。

私ら夫婦は(特に妻は)、接客のプロです(今は引退してるけど)。接客については人一倍、チェックが厳しいのです。そんなそぶりは見せませんけど。

今回の質問の何がいけないのか、考えて見て下さいね。マスターに質問された私は、「・・・いや、よく分かりません。」、でマスターは、「そうですか、お刺身はですね、冷たいうちに召しあがって頂かないといけません」と言うではありませんか。

それって、正しい食べ方とか言うようなものなのかね、と思いながら、「はあ、そうですか」と頷きつつ、お刺身を頂きます。

マスター曰く、「うちの刺身は分厚いでしょ?他とは厚みが違いますから」と、自慢も出ました。食べてみると、分厚いのは分かります。が、冷たいのかと言うと、まあ普通ではないかな、というような感じでした。

ちなみに冷たすぎるのもいけなくて、今回出されたくらいのがちょうど良いと思います。いや、もうちょっと冷たい方がいいかな。余計な一言で、冷たいか冷たくないかに神経が行ってしまいました。

酒鮮の宿まるやす・夕食のお刺身


そうそう、お酒については、完全にマスターにお任せのようです。刺身の脂に負けない味のビールという事で、外国産のビールが出てきました。ビールはキンキンに冷えてて、美味かったです。

殊庵のビールでくつろぐ


本来は上の写真のように気軽に飲みたかったのですが、刺身を食べ終わるとマスターが持ってきたのが、鯛の煮つけです。で、「タイの美味しい食べ方は、ご存知ですか?」とまた質問。

この言い方、何が悪いのか、お気づきでしょうか?(と同じように質問してみる・笑) そう、もしも「知りません」と答えると、客は自分の事をマイナスな感情でとらえる事になります。と同時に、客に対して振る舞う側の立場が、上になります。

本来接客業は、お客が気分よく過ごしてもらってなんぼなのです。したがって、客が愉快に感じないような質問は、ご法度なのです。だいいちこの空間にいるのは私たちだけなので、逃げ場がありません。マスターの話しを聞きたくなくても、無視するわけにはいきませんから、実に困ります。

で、鯛の煮物の美味しい食べ方、私がお教えします。鯛って、小骨が気になる魚ですよね?私は鯵やサンマが豊富にとれる漁港のそばで育ったので、鯛の小骨など全く気した事はありませんが。

・・・その小骨なんて気にしないで、しっかりと食べて頂く、これが美味しい食べ方なんです。ご存知でしたか?? いや~全く知らなかったですよ。鯛の美味い食べ方は「小骨を気にするな」です。

どうでしょうか。完全に余計な質問だと思いませんか? 実際にこの煮つけを食べて、絶妙な火の通し加減に感動しましたが、有り難くも何ともないうんちくによって、美味さも4割減です。

酒鮮の宿まるやすの夕食の鯛の煮つけ


そうそう、1つ、明確な文句があります。それは妻に注がれた日本酒の味の感想を言った時の事。魚に負けない芳醇さを、という事でかなり甘口の日本酒を振る舞われたのですが、それを一口妻からもらった時に、「これ甘口だな。俺は辛口が好みだな」と妻に感想を言ったんですね。

そしたらなんとマスター、客同士の会話に割って入ってきて、「そういうお気持ちで飲まれるのは感心しませんね」とひとことくぎを刺したのです。

妻と、たわいのない会話をしながら料理を楽しもうと思っていた私の気持ちの高ぶりは、この時一気に醒めました。どうなんでしょう、お客どうしの会話に注文を付けるってのは。全く風流ではありません。

ちなみに私は、ビールの後に日本酒を頂きました。ま、客の好みなど聞かずに、マスターが美味いと思うお酒を注がれて、飲みました。・・・ちょい、甘口です(これはまあ飲める)。

どうなんでしょうね、ソムリエって、そんなに一方的な身分なんでしょうか? 私が接客業なら、まず間違いなく、直接的か間接的かはともかく、必ずお客様の好みを聞いてからお出しすると思うんですけどね。目の前で甘口は苦手だって言ってんですから。

で、ちょい甘口の酒と共に、本ズワイガニを頂きます。旬でもないのにズワイガニか、と思ったとたんに、「実は冷凍です、ただし船の中で急速冷凍して味が落ちないように工夫されています」と説明がありました。食べた感想は、普通に美味しいかな、でした。

夏でもカニを出さねばならないあたりは、宿としても苦心しているんだろうなと思いました。私は旬のものをいただければそれで十分なので、カニなど無くてもOKですが、「山陰=カニ」という頭で来る人も多いのでしょうから、カニが無かったら「何事か!」と思われてしまいます。

まあそういう時こそマスターに「カニの旬は何月か、ご存知ですか?」と聞いてもらいたいですね。ちなみに紅ズワイガニでも出せばいいのになとふと思いましたが、こちらも6月~8月いっぱいは禁漁のはずで、私たちはカニの旬とは無縁の時期に出かけたわけですね。

酒鮮の宿まるやすのボイルズワイガニ


次、カレイの唐揚げです。フルコーススタイルを取っているようで、1品ずつ持ってきます。食べる速度とか、何気にマスターに合わせなくてはならないので、お客に負担がかかります。

味としては、普通に美味しいです。カレイと言ったら北海道という事で、話しが北海道ネタになりました(妻の出身は北海道なので)。で、またもマスターの自慢話を聞かされ、辟易しました。

「私も北海道で何度もホワイトアウトを経験しましたよ~!」などとね。私らは「ああそうですか」と聞いているふりをしていますが、心の中では「一流の店はお客が自慢してマスターがそれをニヤニヤ聞いているもんだろうにな」と。。。

と、ここで私が日本酒のお代わり。・・・継がれたお酒は、かなりの甘口でした・涙。俺は甘口は好きじゃないって言ってんのに。。。(むしろ嫌いなんですよ、甘口の日本酒とかワインとか、全く飲みたいと思わないですから。)

酒鮮の宿まるやすのカレイの唐揚げ


甘ったるい日本酒をのしぶしぶ飲んで、最後の料理。実はこれ、途中から運ばれてきてコンロでグツグツ煮ていたものなんですけど、マスター曰く「蓋は私が開けるまで、絶対に開けないでくださいね」とぴしゃりと言われていたので、いったい何が入っているんだろうと思ったら。。。

単なるウナギの柳川でした。入れ物は広い面積でございますが、鰻は中心部に小さいのが二切れほど。卵とじなのに、生卵に通してから食べるようです。

酒鮮の宿まるやすの夕食のウナギの柳川


それよりも何よりも、この卵とじの味付けの甘い事! 甘い料理に甘い日本酒は、かなり堪えました。これに、ご飯にお蕎麦が出てきます。ご飯は少なくしてくださいとお願いしました。

鰻の部分の拡大


食べきれません。食べきれなくて残すなんて、もっと自由であってほしいのですが、なぜか私はメッチャ罪悪感を感じました。ご飯少しでいいと言ったのに、それでも残したんですから。なんでこんな変な気を遣わねばならないのか、イラつきました。

というか民宿って、自宅のようにくつろげるから良いのであって、こんなかしこまってマスターのうんちくやら自慢話を1時間半にわたって聞かされた日にゃ、居心地悪いことこの上ないです。(別にしゃべりっぱなしなのではないのですが、いちいち「ん?」という変なツボに入る事を言われるので、ずっと話し込んでいるイメージになってます、私らの脳内は・笑。)

酒鮮の宿まるやすの夕食のお蕎麦


はい、そして甘口の日本酒も、ぜんぶ飲めませんでした。妻も辛口の方が好きなので、なんと一杯目のお酒もほとんど飲まず、半分残しているという・・・・。何のために日本酒ソムリエのいる宿に来たのか、意味が分からない世界です。

そうそう「私ら丹後くろまつ号のランチコースに乗って、ここまでやってきました」と話したところ、このマスター「ああ、あれね、ランチは今もホテルたかたがやってるのかな?(途中略)地酒コースは私が日本酒を振る舞ってたんですよ、だけどとても時間が取れないので、今は乗ってません。地酒コースの料理を出してるイタリアレストラン、あれは私が見つけてきて紹介したんですよ。」

などと、聞いてもいない事を自慢げに話して、またもやそれを「ハイハイそうですか、凄いですね」とマスターを褒めて差し上げる羽目に。

話しついでに、もう1つ苦言を呈しますと・笑、日本酒を注ぐときに、いちいち「1杯900円です」とか、値段を言わないで頂きたいですね。どうも、酔う気になれなくなります。だいいち一方通行で出てくるだけなんだから、値段もなにも関係ないですからね。

全く落ちつきのないディナーが終了して、マスターに教えてもらった夜の天橋立のライトアップに出かけました。その道すがら、夫婦で「なんなんだあれは!?」と、今までしゃべりたくてもしゃべれなかった文句をブーブー垂れて、留飲を下げました・涙。

今でも夫婦で刺身を食べるたびに「美味い食べ方知ってる?」、などと盛り上がれるので、ユニークな体験であったことは確かです。冷静に考えて、料理は中の上くらいだと思います。以上で、1人11000円でした。(&温泉は付いていない)

そもそも私たち夫婦は、特に酒が強い訳でもないのにまるやすさんに宿泊したのが間違いだった可能性が強いです(酒目当てではないからねえ)。また、まるやすさんも、食事のスタイルがあのような形になると事前にきちんと明示していなかったので、今回のようなミスマッチにつながっています。

どちらかというと日本酒がメインで、それが引き立つ料理の出し方をしてくるので、そこまでこだわる日本酒の飲み方を求めていない客にとっては特に有り難く感じず、むしろ「講釈はいいから一度に料理を持ってきていただけないかな、好きなように肴にして酒を飲みたいので」と言う気持ちです。

それにしても、やはり民宿に来てくつろげないのは感心しませんで、私ら夫婦、この消化不良感を解消して、民宿の本来のくつろぎを取り戻すために、2週間後に意味もなく伊豆まで出かけて記憶の上書き保存をしてしまいました・笑。(トレインビューとは無関係)

もう、料理が凄くてね、この時は妻に任せてテキトーに撮影したのですが、ほれこの通りです。2人前です。そもそも刺身の量が多い。別に冷たくなくても旨い(というか常温よりは冷たいよ)。

磯崎荘の刺身


真鯛の刺身とあわびの刺身の美味さ、半端なかったです。加えて、サザエ、タコのサラダ、ホタテ貝をなんちゃらしてバター焼きのようにしたやつ(下)。

磯崎荘のサザエのつぼ焼きなど


金目鯛の煮つけも出てきたし、かぼちゃのスープや茄子の田楽、筍煮など。

磯崎荘の鯛の煮つけなど


寿司、そして真鯛のあら汁を。美味すぎるが、とても腹に入らない。その上、ご飯まで出てきまして、撃沈されました。もちろん変な緊張感など無し。

これぞ民宿!って感じで、気さくなご夫婦のもてなしを受けて、リラックスしまくりました。以上で、1人9500円です。しかもまるやすさんと違って、温泉まで付いてます。一番安いプランです。

泊まった民宿はコチラ磯崎荘

磯崎荘の夕食のお寿司磯崎荘の鯛のあら汁


旅に出たら、疲れを癒さねばなりません。疲れの癒し方は人それぞれ。ここで記した感想は、あくまで私たち夫婦の感想であって、他の人はまるやすさんでもくつろげるのかもしれません。

マスターの会話とかそういうことではなくて、お料理がどんな感じであったのかとか、そういう部分で参考にして下さいね。ちなみにマスターの顔写真を見たかったら、どの宿泊サイトを見てもデカデカと掲載されています。写真撮られて、日本酒を注げなくなるような感じには見えません(^_-)-☆



酒鮮の宿まるやすの朝食はこんな感じ


一晩ぐっすり寝て、朝食です。前の晩からガラリと変わって、ごく普通の大広間で、ちょこんと私ら夫婦だけで食事をします。部屋がかび臭いのが非常に気になりました。

まるやすの朝食会場


ご飯は、こんな感じです。日本人の朝食!って感じです。

酒鮮の宿まるやすの朝食


お味噌汁の油揚げが分厚くて、美味しかったです。

酒鮮の宿まるやすの朝食の味噌汁


以上、まるやすさんのレビューでした。あくまでも個人的な感想であって、もしもあなたが「俺も俺も」と前面に出るタイプの腕力のある人であれば、アクの強そうなマスターとの会話も、楽しいものになるのではないかと思います。



酒鮮の宿まるやすの予約


この旅館の予約は、下記のみとなります。一通りのサイトで予約できるのは、民宿としては進んでいて、便利だと思います。

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