岩手短角牛やわらか煮弁当(いわて沼宮内駅)を食べた記録

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岩手短角牛やわらか煮弁当(いわて沼宮内駅)・・・稀有な味わいの牛肉駅弁

北東北に出向いて、いわて沼宮内駅の駅弁と、二戸駅の駅弁を購入してきました。いわて沼宮内は、東北新幹線の駅とIGRいわて銀河鉄道の駅があります。新幹線の駅があるものの、駅の周りは街らしい感じはなく、地方ローカル線に雰囲気が似ています。

新幹線もいわて銀河鉄道も、およそ1時間に1本程度しか列車が無く、故に、常に非常に閑散とした駅であり、こんな所に駅弁が有るのが信じられない気分になります。

今回は、齢50にしてようやく念願の「大人の休日倶楽部パス」の利用が可能になった事から、新幹線に乗ったり降りたり、あるいは第三セクターのいわて銀河鉄道や青い森鉄道のような、青春18きっぷとは別料金が必要となる、お金のかかる北東北のこの地にやってきた訳です。

東北新幹線のいわて沼宮内駅



岩手短角牛やわらか煮弁当の販売場所の情報


人気(ひとけ)のない、いわて沼宮内駅の駅舎です。こんな地方にこのようなコンクリートの塊を建設するのですから、新幹線とはコストのかかる乗り物になりますね。この左側の建物の中に岩手県北地域の交流拠点の「プラザあい」があり、会議室や観光・物産コーナーがあります。

いわて沼宮内駅の外観




観光・物産コーナーでお土産品の販売が行われており、そこで、予約した駅弁を受け取る事が出来ます。新幹線のいわて沼宮内駅からプラザあいの観光・物産コーナーに至る道順は、以下の動画をご覧下さい。




観光・物産コーナーに隣接して、このような歓談スペースが設けられており、ここで、お弁当を食べる事が出来ました。

いわて沼宮内駅のプラザあいの着席スペース


いわて沼宮内駅の駅弁とも呼んで良い存在、岩手短角牛やわらか煮弁当です。乗降客の非常に少ない駅ですから常時販売している訳ではなく、必ず調製元に電話予約を行い、プラザあいで受け渡ししてもらう形になります。

岩手短角牛やわらか煮弁当


購入データ(今回、私が購入した時の記録です)
場所 いわて沼宮内駅に隣接の「プラザあい」の観光・物産コーナーにて。
日時 2019年1月23日、午前10時半に購入。
価格 1500円(税込み)・・・クレジットカードの利用が可能。
ラベル表示 岩手短角牛やわらか煮弁当のラベル表示

余計な調味料が、全くと言ってよいほど入っていないのが素晴らしいです。こういうのは、お弁当を食べるとすぐに分かります。自然な味わいです。
予約 ネット上では2個から予約可能という情報がありましたが、私が予約した時は1個からで大丈夫だと言われました。この日だけでなく、通常、1つからお届けできると言われております。ただ、念のため、電話で1個からの予約が可能か、確認してみる事をお勧めします。
製造 株式会社肉のふがね
岩手県岩手郡岩手町沼宮内7-23
0195-62-2403・・・予約先はこの電話番号です。
(受付時間は11:00~19:00・土日祝日は10:00~)
https://nikunofugane.com/
(ホームページにはお弁当情報は掲載されていません)

駅での受取ではなく、肉のふがねさんで直接受け取る場合は、駅からおよそ徒歩20分の距離になります。タクシー利用をお勧めします。
販売 プラザあい
岩手県岩手郡岩手町大字江刈内第6地割1-4
0195-61-1080(観光・物産コーナー)
http://town.iwate.iwate.jp/accessmap/plaza-ai/





岩手短角牛やわらか煮弁当を食べてみた感想


では、ここからは岩手短角牛やわらか煮弁当を食べてみた感想です。一言で言うと、東北のこのような僻地に、こんなに美味しい駅弁が存在していた事に、大いに驚きました。

お弁当の構成としては、ご飯の上に比較的量の多いきんぴらごぼうを敷き、その上に短角牛のやわらか煮をどっさりと置いて、白ごまをふりかけています。副菜として煮物を添えて(椎茸、ふき、人参)、甘栗と梅干を配置したシンプルなお弁当です。

岩手短角牛やわらか煮弁当


さて、岩手短角牛とは聞き慣れません。そこで、調製元の肉のふがねさんのホームページを見てみると、次のように書かれていました(要約しています)。

「いわて短角和牛」の鮮やかな赤身に自然のサシが入ったサーロインは、噛むほどに深いコクがあふれ、素材本来の旨みを感じることができます。牛肉の旨みの源は、赤身のタンパク質に含まれるアミノ酸です。岩手短角和牛は、黒毛和牛の霜降り肉と比べて赤身の割合が多く、タンパク質が豊富。イノシン酸・グルタミン酸など、旨み成分である各種アミノ酸を豊富に含んでいます。口中が脂で被われると味覚を感じにくくなりますが、岩手短角和牛は脂の割合が少ないヘルシーなお肉なので、豊富な旨みをよりダイレクトに味わうことができます。

なるほど、確かに写真でこの駅弁のお肉を見ても、脂身がほとんど無いように見えます。初見では、まるでコンビーフのようだなと感じたくらいです。

岩手短角牛やわらか煮弁当


この動画も見て頂きましょうか。短角牛のやわらか煮がどんな感じなのか、分かりやすいと思います。




一体どのようにして煮込んだのか企業秘密なのでしょうが、日本全国各地の牛肉駅弁を食べ歩く中で、明らかにこれは他所では味わう事の出来ない逸品です。

コンビーフのようだと書きましたが、確かにそれとも類似した味わいではあるのですが、もっとはるかに深い味わいです。しかも、赤身なのにパサパサ感が全く無く、ふわっとした食感に仕上がっているのは、お見事としか言いようがありません。

敢えて全国から無理やりにして似たような味覚の駅弁を探してくるとしたら、長崎駅の名物駅弁であるながさき鯨カツ弁当に入っているクジラ肉のそぼろ煮が、比較的近いと感じました。

岩手短角牛やわらか煮弁当


私がもう1つ感心したのが、きんぴらごぼうです。牛肉駅弁のご飯の上にきんぴらごぼうを敷き詰めた駅弁は、ときおり見かけます。しかし、きんぴらごぼうは主菜を引き立たせるための脇役なのに、主役以上に存在感を主張しすぎるものが多すぎるような気がします。

それに対して、この岩手短角牛やわらか煮弁当のきんぴらごぼうの脇役に徹した姿は、称賛に値すると思いました。この量がご飯の上に全面に敷いてあっても、全く違和感が無いのです。

牛肉と一緒に口の中に入れると、ごぼう独特の風味が赤肉と渾然一体となって、そこにむしろ、この駅弁の妙味があるのではないかとさえ感じました。




副菜の部分です。駅弁の外箱には、「副菜にもこだわりました」との文字が。特に、煮物に使われているふき、人参、椎茸は、いずれも岩手県産だそうです。ふき煮などは、駅弁としてはここまで本格的なものは今まで食べた記憶がありません。




梅干しは、「岩手を代表する及川農園の梅干し」と書かれていました。しっかりと酸味のある梅干しで、牛のやわらか煮が比較的甘みのある味付けになっている事から、格好の口直しとしての役割を果たしていました。




最後に、ご飯を撮影。やわらか煮によって、つゆだくに近い状態になっていました。こうなるとかなり箸で取りにくいですね・苦笑。美味しいので、全く文句とかありません(^^♪




以上より、私は岩手短角牛やわらか煮弁当を食べて、深く感動した次第です。機会があれば、ぜひ再びこれを食べたいと思っております。毎年、京王百貨店の「元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」で実演販売されるので、そのタイミングで食べてみようかな。

でも、美味しい駅弁は、旅の途中で食べたいのですよ。今回はプラザあいで頂きましたが、その後に乗車したIGRいわて銀河鉄道の車内で食べても良かったかもしれません。無味乾燥としたロングシートの車内ですが、昼下がりはこのようにガラガラなので、密かに駅弁を食べてしまう事が出来るかもしれません・笑。

IGRいわて銀河鉄道の車内


参考東北地方における鉄道の見えるホテル一覧


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