京都料亭彩膳(京都駅)を食べた記録

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京都料亭彩膳(京都駅)・・・京都の名駅弁の仲間入りと言って良い

一度倒産した駅弁業者の水了軒が復活しているのは、汽車弁当のページで記しています。新大阪駅の駅弁売り場では水了軒が一大勢力となっていて非常に驚きました。単に、ブランドが昔から有名だったからだろうと思っていたのですが、これは今回の京都料亭彩膳を食べて誤りだと気づきました。

飽食の時代の消費者は、目や舌が肥えています。単に「昔有名だったから食べる」だけでは、売れ行きが継続するはずがありません。これほどまでに水了軒が支持されているのは、純粋に商品力が素晴らしく向上しているからです。

京都料亭彩膳


京都料亭彩膳も、単に「京都をイメージして幕の内弁当を作りました」というようなレベルを、はるかに超えていました。これで1080円と言う価格なのですから、私は仰天しました。




データ(2020年2月時点)
購入場所 京都駅の在来線改札外の駅弁にぎわいにて購入。
購入日時 2020年2月10日に購入。
価格 1080円(税込み)
ラベル表示 京都料亭彩膳のラベル表示
製造販売 水了軒株式会社
大阪市淀川区野中北1-16-16
06-6150-4137
http://www.suiryoken.co.jp/shidashi.html

商品ページへのリンクですが、別に駅弁という訳ではないようです。駅弁とそれ以外のお弁当の区別など、消費者には有っても無くても良いのでしょう。





鮮やかでアート感覚な見た目と、伝統に裏打ちされた確かな味わいの共演


開封したところの写真です。「いかにも駅弁」風なお弁当ではなくて、「今の消費者」が喜ぶようなデザインにまとめられているところに、まず目が行きました。

格子状に組まれた縦横の直線と、その中に対角線上に配置された丸い器。ご飯と煮物の区画はサイズを大きく取り、更に煮物の部分の器は金色(あるいは真鍮色)の容器として、そしてその中に抹茶わらび餅の丸い器をもう1つ入れ込んでいます。これだけで、アートとしてしばらく見ていられます。

日本料理は器が命とも称されますし、その延長と言いますか、「鑑賞」に耐えうる駅弁と言うのはユニークすぎますね。水了軒のリピーターになりたい気持ちが湧いてきます。それも非常に。

京都料亭彩膳


先ほどの、煮物のコーナーです。サツマイモや人参、里芋の形が崩れておらず、色合いも抜群。「田舎の弁当屋とは違うんだ」という気概さえも感じます。もちろん、上方の煮物ですから、素材の味をしっかりと活かした薄味風味です。非常に私の好みです。




開封した状態で左上の4区画を見ます。小松菜の煮びたし、出汁巻き玉子、人参のきんぴら、高野豆腐です。若葉色のお麩を添えていたりして、色合いとしても美しいです。




右下の4区画です。煮しめ大豆、ひじき煮、生酢、そして湯葉の煮付けです。湯葉は京都らしさを表していて、これが有るのと無いのとでは気持ち的にかなり違いますね。

それと、こうして一つ一つを見てみると、決して高価な食材が詰め込まれたものではない事が分かります。日常的に食べるものを、いわゆる「おばんざい」として京都の駅弁に再構成している訳で、ギリギリのコストで最大限の効果を発揮する事に成功しているとも思います。




ご飯も、京都風の食べ方で、ちりめんじゃこですね。柴漬けを添えて。ご飯が瑞々しくて、お料理の全てを完璧に引き立てていました。こうやってみてくると、淡路屋の駅弁よりも、明確に美味しそうだなと感じますでしょ・笑。




京都駅では、在来線の改札口脇に作られた、駅弁屋としては大きな店舗である駅弁にぎわいにて、水了軒のお弁当がたくさん売られています。水了軒の京風の駅弁や大阪のお弁当を食べるのも良いですし、今回の旅で同じく購入した京都の弁当なども、新時代を感じさせるオススメ駅弁です。

この他にもいくつかの業者のお弁当が置いてありますし、東海道新幹線の改札を入れば、更に多数の地元の駅弁と遭遇できます。現代に合わせて進化し続ける京都のお弁当を食べるだけの目的で、京都の地を踏むのも良いのではないかと思ってしまうくらいです。



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