琵琶湖の鮎・氷魚ごはんと一夜干し(米原駅)を食べた記録

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琵琶湖の鮎・氷魚ごはんと一夜干し(米原駅)・・・二通りで楽しめる鮎の味覚!

当サイト管理人が個人的に、日本で一番好きな駅弁業者さんが井筒屋さんで、米原駅の駅弁を調製・販売しています。米原駅の駅弁と言えば私にとってはナンバーワンである湖北のおはなしをおススメする次第ですが、それ以外のすべての駅弁が、非常に美味いです。

今回は久しぶりの米原駅下車に合わせて、季節限定の駅弁、琵琶湖の鮎・氷魚ごはんと一夜干しを予約して取り置きしていただきました。湖北のおはなしだけでも売り切れになる事が多いので、ましてや季節限定商品はさらに危ないという事で、両方とも電話予約しておきました。

待望の季節限定駅弁の外観が、これ。鮎と言えば夏が旬ですから、料理の腕前が駅弁屋として最高レベルに上手な井筒屋さんが、どうさばいてくれるのか期待が持てます。

琵琶湖の鮎・氷魚ごはんと一夜干しの外観と掛け紙


ところで、氷魚(ひうお)とはご存知でしょうか? 私はお恥ずかしながら全く知らず、電話で注文する際に「氷下魚(こまい)ごはんをお願いします」と言ってしまい、先方から「え???」と困惑されてしまいました・笑。

そういや氷下魚は北海道で獲れる魚で、琵琶湖にいる訳がありません。「氷魚(ひうお)ですか?」と質問されて、ハイそうですサラッと答えて、難を逃れました。。。

それにしても氷魚とは全く知らない魚で、いったい何のことやらと思ってネットで調べてみました。

氷魚とは?


なんと、鮎のシラスの事なんですね!! 例えば長良川鉄道に乗車した際に、郡上八幡に立ち寄ったのですが、そこで鮎づくし料理を食べたんですね(6000円のコース)。その時に鮎の事を調べていたら、長良川の鮎は、稚魚を大量に放流して維持している事を知りました。

そこまでして鮎漁を続けるご時世、鮎が成魚になる前の、他の川では放流するような稚魚をゴソっと収穫して食べてしまうなんて、なんと贅沢なんでしょうか!?

氷魚は冬から春にかけてが旬なので、夏の季節限定駅弁とは少々季節が異なりますが、氷魚を駅弁で食べる機会など皆無なので、極めてレアであると言えますね。稚魚と成魚、両方の状態の鮎を頂けるなんて、幸せすぎます。





鮎寿司だけではない、日本には、こういう鮎の駅弁もあるのだ!


と、いう事で、大変期待感が高い状態で開封したのが、こちらです。見事です。しっかりと芸術作品の領域に到達しています。ふつう、干物の駅弁を作ったら、干物とはそういうものだという事で、色合いなど無視して田舎者が作るような色調になるはずだと思います。

ところが井筒屋さんは、仕事に一切の手抜きや妥協がありません。干物と鮎の稚魚では色合いが出るわけがないところ、日野菜蕪の漬物を配置する事で、上品な華やかさを見事に演出することが出来ています。(⇒参考:日野菜蕪とは

枝豆の鮮やかな緑と赤こんにゃくの赤、豆や玉子焼きの黄色とよく調和がとれており、素晴らしいです。食べる前から、「この駅弁は美味いに違いない」と確信が持てます。

琵琶湖の鮎・氷魚ごはんと一夜干しの中身


(今回は、東横イン米原駅新幹線西口にて食させていただきました。)


【お品書き】

・滋賀県近江米のご飯 ・滋賀県産鮎 ・だし巻き玉子 ・小芋 ・赤こんにゃく ・えび豆 ・枝豆 ・日野菜蕪



実際に食べて見ると、「美味い!そういえば鮎は塩焼きにしたり鮎寿司にしたりする以外、食べたことが無いな。」と気が付きました。そう、鮎を干物にして食うなんて、今の世の中、家庭では全く食べる機会がありませんからね。

鮎独特の香りがほのかに残っていて、感心します。頭からしっぽまで、残さずすべて食べられます。鮎の身は思ったよりも柔らかな触感で、これぞ鮎の味だと感じられます。ご飯以前にビールによく合って、ゴクゴクと飲んでしまいます。

琵琶湖の鮎・氷魚ごはんと一夜干しの鮎の干物


初体験の氷魚がこれ。シラスで有名なのは湘南であり、しらす弁当やしらす膳(共に大船軒)を思い出しますが、それよりも稚魚の大きさが比べ物にならないほど大きくて、比較にならないほどこちらの鮎のシラスの方が美味いです。湘南のシラスが、どうでもよくなります。

なお、ご飯が普通の白ご飯には見えませんね。なんだろうと思ったら、なんとお茶の葉を一緒に炊き込んでいるのだそうです。お茶の葉の香りが一層鮎を引き立てるとの事ですが、さすがにそこまで、人間の嗅覚ではよく分かりませんでした・笑。

駅弁に使われる、氷魚


副菜はこちら。芋や豆料理が湖北のおはなしと共通ですね。目を惹くのは赤こんにゃくです。至って淡白な味わいであり、美味いとか不味いとかそういう感想はありませんが、主役をさりげなく引き立てる点で、高評価です。

琵琶湖の鮎・氷魚ごはんと一夜干しの副菜


という事で、絶品の季節限定駅弁、琵琶湖の鮎・氷魚ごはんと一夜干しのレビューでした。電話では、そろそろ季節限定を「松茸めしに変更しようかという話しが出ている」、との事でしたから、琵琶湖の鮎・氷魚ごはんと一夜干しは、次のシーズンまでお預けになるかもしれません。

琵琶湖の鮎・氷魚ごはんと一夜干し


最後にもう1つ。この駅弁、大変な美味しさにもかかわらず、なんと900円です。これをもしもJR東日本クロスステーション(東京の駅弁業者)あたりに同じものを作らせたら、彼らは絶対に1500円近く取るはずです。

貴重な鮎、貴重な氷魚を使って、しかも滋賀県産の材料に徹底的にこだわって製造して、900円でペイできるのでしょうか? あまりにも良心的な価格設定に、脱帽しました。米原の井筒屋、これからもひいきにしたいと思います。彼らの努力を、無駄にはさせません!

⇒参考:しかし!日本で最も美味い鮎の駅弁は鮎屋三代です


(2016年8月27日、米原駅で購入。900円。)



この駅弁を製造している業者さん情報


http://www.izutsuya.cc/htm01/eki01.htm

この駅弁屋さん、井筒屋さんは、日本でも3本の指に入るくらい、全体としてのクオリティが猛烈に高いです。近くを通ると、必ず何か買い求めていますね。



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