瀬戸の押寿司(今治駅)を食べた記録

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瀬戸の押寿司(今治駅)・・・圧倒的に横綱クラスの駅弁と断言できる

四国の今治駅の駅弁で最も有名な商品と言えば、瀬戸の押寿司です。賞味期限が2日あるので、お土産としても最適だと思いますし、もちろん買ってすぐ食べるに越した事はありません。

ところで、外箱の側面に書かれているラベル表記を見ると、商品名は「瀬戸の押寿司」になっていますが、正面から見ると「瀬戸の」が見えなくて、「来島の味 押寿司」なのかと勘違いしそうですね。

瀬戸の押寿司


外箱はかなり地味な印象です。窓が付いているのに商品が見える訳ではありませんので、「この窓は必要あるのか?」と思いながら開封しています。外箱を取ると、木で出来た容器が出てきて、しかもそれが井桁状に組まれた特製の容器であり、一気に駅弁としての格の違いを感じる事になります。

そのあたりは動画で見て頂くと雰囲気がつかめると思いますので、以下、初めにご覧ください。




購入データ(今回、私が購入した時の記録です)
購入場所 今治駅の改札口のすぐ隣にある駅弁売り場兼うどん屋さん店舗
購入日時 2019年11月7日、午前11時くらいに購入
価格 1400円(税込み)
ラベル表示 瀬戸の押し寿司のラベル表示
販売 株式会社二葉
愛媛県今治市北宝来町1-1-10
0898-22-1859
http://futabab.jp/ekiben.html





この色合い、この風味などは唯一無二の存在だ


さて、開封しますと、半透明のフィルムに包まれて押された鯛寿司が出てきます。木の香り、酢の香り、そして熊笹の香りが混じり合い、異様に食欲を誘うとともに、旅情までも感じます。

鯛は、外箱の記述によると「来島海峡でとれる鯛は何といっても「魚の王様」で、急流にもまれた鯛の味は格別です。その活鯛の身を自然に近い形で「瀬戸の押寿司」に真心をこめて調製致しました。どうぞご賞味下さい。」と書かれています。地元産の鯛と言う事で、余計に期待してしまいます。

瀬戸の押寿司


そして押し寿司の表面は、まるで美術品のようです。乳白色の鯛の身の色、皮に近い部分の茶色、そして1枚そのままで入っている大葉の緑色です。これだけで、今まで食べた事が無い押し寿司だなと感じます。

聞くところによると、この鯛を軽く酢締めした後にスライスしてご飯の上に乗せるという事で、分厚くも薄すぎもしない微妙な削ぎ加減で調製されているようです。ひょっとすると、かなりの職人技で成り立つ駅弁なのかもしれません。

瀬戸の押寿司


味わいとしては、想像をはるかに上回る上品さです。まず、酢飯がきつ過ぎないのが良いです。寿司系の駅弁は保存の問題からか、酢が強すぎる商品が多い中、瀬戸の押寿司は鯛という素材の上品さを最大限に引き出すべく、敢えて軽めに酢を使っているようです。

もちろん、鯛の酢締めも軽やかです。従って、鯛らしい味覚をきちんと感じる事が出来ます。押し寿司なのに、ふんわりと柔らかめに調製されているのです。鯛の身もご飯も柔らかめであり、添付のナイフで簡単に切り分ける事が出来ますね。

瀬戸の押寿司


私は、とりわけ大葉を乗せた部分が好みです。添加物を一切使っていない駅弁で(いわゆる化学調味料だけは使っています)、しかも醤油なども入っていません。

したがって、ひたすら鯛と酢飯の自然な味わいだけを感じながら食べる事になり、そこに大葉と言う日本の「ハーブ」が加わる事で、味わいに変化が出るのです。

瀬戸の押寿司


ほら、こうして箸で取って光を当てると、見事な白さでしょう。

瀬戸の押寿司


下の写真は、色づいている部分。この色合いの妙も、素晴らしいです。

瀬戸の押寿司


最後に、熊笹を写しておしまいです。もう、全てが見事すぎます。

食後の状態


同じ鯛の押し寿司としては、敦賀駅の鯛の舞あたりが有名どころです。しかし、全く別商品のように見えてきます。鯛の舞は透き通っていませんし、身はもっとはるかに硬いです。

今回、瀬戸の押寿司を食べながら鯛の舞の記録と比べてみたところ、瀬戸の押寿司は鯛の厚さが薄めである事に気が付きました。そして酢の量が少ない。更に、鯛の舞と違い、鯛の皮を剥がして使っています。

その違いから、瀬戸の押寿司はこのように柔らかくて半透明な商品に仕上がっているという訳ですね。料理としては、瀬戸の押寿司のほうが手間がかかっているに違いありませんし、鯛の舞は添加物を多数入れていますから、結論としては瀬戸の押寿司のほうがだいぶ上だと断言できます。

なお、この「自然な風味」という点では、富山のますのすしと共通していると感じました。ますのすしも意外と柔らかめに調製されていますし、実は何よりも添加物を使っていない「自然食品」です。

その点から考えると、押し寿司としては瀬戸の押寿司とますのすしは二大横綱と評する事が出来るかもしれませんね。もちろん、他にも美味しい押し寿司駅弁はいくつもありますが、パッケージや木枠の使い方などのデザイン面も考慮すると、この2つはずば抜きんでた存在と言う事ができるでしょう。


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