三多気（みたけ）の桜と真福院に日本的情緒を感じる

主に青春１８きっぷを利用した「駅弁」と少し「呑み鉄」、そして時々「撮り鉄」の旅を名古屋からお届けします。今回は、まさかの（？）復活を遂げた名松線の旅です。


⇒バスと近鉄電車で、家城駅へ
⇒復活した名松線を撮り鉄＆乗り鉄
⇒三多気（みたけ）の桜と真福院（←今ここ）

三多気（みたけ）の桜

列車に接続し満員となった杉平（三多気の桜）行の臨時バスを見送り、次の１３：３０発の臨時バスに乗り、私も「三多気の桜」見物に行くことにします。その名を聞いたことはありますが、訪れるのは初めてです。


列車に接続した臨時バスは満員でしたが、急がない私は次の臨時バスに乗車。楽々座れました。

【乗車記録】 ・伊勢奥津駅１３：３０→杉平１３：４５　（三重交通バス）

伊勢奥津駅前から約４キロ、１０分余りで杉平バス停に到着。「三多気の桜」入口ですが、伊勢奥津駅方面のバス乗り場にお客さんの長い列ができている以外に、観光名所らしき雰囲気はありません。

さてこの三多気の桜、伊勢本街道（杉平バス停）から真福院までの参道約１.５キロの山桜の並木道とのこと、実際に歩くと自動車も通れそうな舗装道路の坂道で、参道という趣はあまりありませんが、両側の桜は見事です。

しかし人が多いです。特に中腹の駐車場から上は人波が途切れることがありませんでした。歩くこと２０分以上、やっと真福院なるお堂に到着です。日頃の運動不足の結果、息も絶え絶えです。質素なお堂で、静かな時に来れば味わい深い雰囲気が楽しめることでしょう。


杉平バス停到着。狭い道ですが、今日は自動車で混んでいます。


時々民家もある坂道を延々と登ります。


心が休まる風景です。でもこの坂道はきついです。


「三多気の桜」といえばこの光景。重ね重ね曇天が残念です。


心が洗われます。

真福院

最後に真福院のこの石段。心が折れそうになります。


真福院に到着。


真福院本堂の下で餅投げを待つ人々。


真福院では間もなく餅投げが始まるようですが、帰りのバスの時間が迫っている私は撤収です。あろうことか境内の出店ではビールも売っていて、心が揺れますが、見なかったことにして撤収します。

再び近鉄電車で名古屋へ

１４：５０発のバスに乗って名張駅へ。ほぼ満席ですが、何とか座ることが出来てひと安心です。バスは敷津バス停付近で一瞬奈良県を通った後、再び三重県津市に戻ります。川沿いの趣深い道を行きますが、さすがに疲れて途中から睡魔に襲われて記憶がありません。気が付いたら名張市街でした。





杉平バス停から名張駅前行臨時バスに乗ります。これから桜見物に行く人が多数下車します。


名張駅西口に到着。


名張駅から急行宇治山田行に乗車。ロングシート車でした。


伊勢中川駅から近鉄名古屋駅はクロスシート車で車窓を楽しむことができました。近鉄名古屋。


今回の旅は、天気が今一歩でしたが、名松線の魅力を再発見することができました。大盛況の名松線に今後の可能性を感じる一方、車窓は十分魅力的ですが、終点などで列車を降りた後の付加価値がブーム後の集客のカギとなるのではと思いました。今日は「桜」でしたが、年に数日なので、他に何かないでしょうか。

また、帰りに乗った臨時バス、三多気の桜で下車せず、伊勢奥津駅から名張駅まで通しで乗られたお客さんもみえました。春～秋の週末の日中に１往復だけでも、伊勢奥津駅と名張駅を結ぶバスが運行されれば、名松線へのアプローチの選択肢が増え、集客の一助となりましょう。

この４月から岡山県の津山線で、キハ４７型ディーゼルカーを国鉄風塗装にした「みまさかノスタルジー号」が運行されています。車内は大幅には手は加えられておらず、そのままで十分に国鉄というか昭和の列車なのでしょう。

それだけで付加価値となる昨今、名松線にタラコ色のキハ４０を走らせれば、じゅうぶん観光列車になり得たと思い、今となっては手遅れですが、沿線自治体とともに、運行する側にもひと工夫期待したいところです。ともあれ、季節を変えて、また訪れたいと強く感じた名松線の旅でした。

【乗車記録】 ・杉平１４：５０→名張駅前１５：５４　（三重交通バス） ・名張１６：２５→伊勢中川１７：０４　２８１７　６両 ・伊勢中川１７：０６→近鉄名古屋１８：２６　２６２６　６両

（今回の鉄道旅行はこれでおしまい）