復活した名松線、桜の景色と共に撮影

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復活した名松線の旅(その2):復活した名松線を撮り鉄&乗り鉄

主に青春18きっぷを利用した「駅弁」と少し「呑み鉄」、そして時々「撮り鉄」の旅を名古屋からお届けします。今回は、まさかの(?)復活を遂げた名松線の旅です。


バスと近鉄電車で、家城駅へ
⇒復活した名松線を撮り鉄&乗り鉄(←今ここ
三多気(みたけ)の桜と真福院

名松線松阪行、家城駅にて
名松線松阪行。こちらは座席が軽く埋まる程度の乗客でした。



【乗車記録】

・家城10:28(7分延)→伊勢鎌倉10:42(7分延)キハ11-303 2両





名松線乗車、家城→伊勢鎌倉は想定外の超満員


名松線、3月26日の運行再開から2週間、さすがにガラガラではないだろうと予想はしていましたが、乗れないほどの大混雑とは「想定外」でした。交換となる松阪行は定刻で到着しましたが、伊勢奥津行は10分程遅れて到着。本当に隙間の無い、限界に近い超満員です

伊勢奥津行にて、名松線上下列車
伊勢奥津行到着。最後部まで人で一杯です。

名松線のタブレット交換の風景、家城駅にて
名松線は松阪~家城が票券閉塞、家城~伊勢奥津がスタフ閉塞です。  


部活高校生が十数名降り、私は何とか乗車できました。乗降に手間取り、もともと家城では定刻で10分余りの停車時間があるのですが、瞬く間に消化、7分の遅れで発車です。

発車前、「通行証(タブレットのこと)を受け取り次第発車します。」との車内放送がありました。気の利いた素晴らしい車内放送です。

家城からの線路は川沿いとなり、素晴らしい風景となるのですが、この状況では皆さん車窓を楽しむ余裕はないことでしょう。私は家城からの乗車で大正解でした。松阪から乗っていたら、倒れていたことでしょう。

そして予定通り2つ目の伊勢鎌倉駅で下車。この僅か14分間で私は少し気分が悪くなりました。私の他にも気分が悪くなったお客さんがいらっしゃって、ここで降りられました。3名グループのようですが、これからどうするのでしょうか。

伊勢鎌倉駅を発車した伊勢奥津行の名松線キハ11形
伊勢鎌倉駅を発車した伊勢奥津行。相変わらず超満員。

伊勢鎌倉駅の様子

伊勢鎌倉駅の駅名板
桜の咲く伊勢鎌倉駅ホーム。駅舎はなく待合室があります。



伊勢鎌倉駅、ひとり花見で駅弁を頂く贅沢


前後に鉄橋があることと、その駅名に心動かされて降り立った伊勢鎌倉駅。特に撮影場所の目論見があるわけではありませんが、桜の咲く山峡の静かな駅は雰囲気抜群で、ここに桃源郷を発見しました!

しかし生憎の曇天。列車の撮影には気合が入りませんが、取り急ぎ(?)伊勢八知寄りに少し歩き、川沿いの桜を見ながら駅弁をいただくことにします。

雲出川沿いの桜、伊勢鎌倉駅付近
雲出川沿いの桜。名松線は桜の後ろの杉林の中を通っています。

松坂駅の牛肉弁当
ひとり花見。伊勢中川駅で仕入れた松阪駅弁「牛肉弁当」(新竹商店・1,350円)をビールとともにいただきます。





伊勢鎌倉駅付近で撮影


「ひとり花見」の後、桜とともに列車を撮影できる場所を探して、雲出川の対岸に移動します。先ほどの列車内で「昼間でも鹿がいるので、急停車にご注意。」との放送がありましたが、なるほど、この辺りの田畑には鹿除けのネットが厳重に張り巡らされています。田畑を通り抜ける農道もネットで通行できない部分があり、遠回りを余儀なくされます。

名松線の復活した新しい線路を見下ろす
線路を見下ろします。真新しい道床は、台風被害からの復旧を物語っています。左が伊勢八知駅側、右が伊勢鎌倉駅方向です。

桜と茶畑
更に坂道を進み振り返ると・・・味わい深い風景がありました。


桜の花びらに埋もれて、道は行き止まりとなります。鹿除けネットの隙間から撮影をさせていただくことにします。伊勢鎌倉駅の対岸付近です。

桜と名松線のキハ11形
松阪行410C列車(伊勢鎌倉駅11:49発)。

名松線のキハ11形と桜(伊勢鎌倉駅付近)
同じ410C列車を後追いで撮影。曇天が残念です。

名松線のキハ11形と茶畑(伊勢鎌倉駅付近)
写真右側が伊勢鎌倉駅です。  


列車を撮影した場所から伊勢鎌倉駅が見えるのですが、橋も道もないのでまた来た道を大回りして戻ります。桜の咲く静かな集落は、坂道の途中のような趣で、帰宅後に思い出すと白昼夢のようなひとときでした。

伊勢鎌倉駅から再度、列車に乗り終点の伊勢奥津駅に向かいます。さすがに超満員ではありませんが、座ることはできませんでした。

伊勢鎌倉駅ホームから名松線キハ11形
伊勢鎌倉駅ホームから到着する伊勢奥津行を撮影。深山幽谷の趣。




【乗車記録】

・伊勢鎌倉12:37→伊勢奥津12:57 キハ11-305 2両



伊勢奥津駅


12:57、伊勢奥津駅到着。1面1線のホームは、降りたお客さんと折り返し松阪行に乗車するお客さんで満員です。そして駅前の「三多気の桜」行臨時バスの乗り場は、長蛇の列。

もちろん、多くが列車から乗り継ぐお客さんです。無名ではなかったものの、これまで名松線を利用して訪れるという発想がなかった「三多気の桜」。たぶん運休前にはなかった臨時バスを設定し、列車利用者を激増させた点は、津市の作戦が功を奏しました。

鉄道設備の復旧はJR東海ですが、治水治山は津市が行っています。一日の利用者90名、以前に乗った代行バスは、旅人が数名の他は地元の利用者はなく、巨費を投じての鉄道復旧に少々疑問もありましたが、今日の賑わいと、車窓風景の素晴らしさに「やはり鉄道の旅はいい!」と素直に感じました。

桜でお客さんを呼べるのは年に数日、復旧ブームもいつまで持続するのかわかりませんが、バス乗り場で案内にあたる津市職員の方の姿に、名松線を生かそうとする津市当局の並々ならぬ努力と姿勢を感じましたので、私も季節を変えて何度でも名松線を訪れたいと決意しました。

欲を言えば、乗って楽しい観光列車があると車窓風景の素晴らしさも倍増するのですが、JR東海には期待できないでしょう。ここにキハ40のタラコ色でも走っていたなら、私は毎月のように通うことでしょう。

伊勢奥津駅ホームに停車中のキハ11形
伊勢奥津駅ホームで。混乱(?)が納まった後の撮影。

松坂行のキハ11形
伊勢奥津駅で発車を待つ松阪行。

名松線の松阪行キハ11形が伊勢奥津駅を発車
松阪行が伊勢奥津駅を発車。後追いで撮影。

伊勢奥津駅外観

伊勢奥津駅の入口
伊勢奥津駅の駅舎。でも大半は八幡出張所など津市の施設。駅は建物右側のこの部分だけ。

名松線の前線復活ののぼり
「鉄」としては鉄路の復活は嬉しい限りです。


⇒次:三多気(みたけ)の桜と真福院



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