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フラべん(いわき駅)・・・常磐線全線開通記念がコロナショックで悲劇の駅弁に
東日本大震災から9年、ようやくにして復活する常磐線の再開通を記念して、常磐線全線開通記念 はま弁と共に作られた駅弁が、日本でもその内容のユニークさで右に出る者がなかなかいないとも言える、常磐線全線開通記念 フラべんです。
調製元は、福島県いわき市の駅弁業者の小名浜美食ホテル。当方、常磐線の復旧の日に東京駅の駅弁屋祭グランスタ店に出向いて、販売開始となったばかりのフラべんを購入しています。
ところが、その直後にまさかのコロナ騒動。旅行などは不要不急の代表格となり全面的に自粛、旅をする人がいないのですから、駅弁売り場から大多数の駅弁が消えるという、前代未聞の事態に陥りました。当然、フラべんなども瞬時に姿を消しました。
フラべんの外観です。フラとは、観光施設のスパリゾート・ハワイアンズに由来しており、フラガールの事ですね。ちょうど、ハワイアンズを舞台にした2006年の映画「フラガール」の印象も強く、フラガールの故郷のいわきを代表する駅弁になる筈でしたので、まさに悲劇のヒロインとしか言えません。
しかし、実際にフラべんの出来上がりは素晴らしく、私も数々の駅弁を食べまくっておりますが、その中でも明らかに傑出していると言えます。奇をてらったようでいて、実はしっかりと日本人の口に合うハワイ料理の駅弁として、もっと注目されてしかるべき駅弁だと思っています。
今回、フラべんを食べる際に非常に感心したのが、容器が紙製だった事です。世の中は(やや過剰なくらいの)脱プラスチックの流れが進んでおり、確かに駅弁の容器はプラスチック製のものが多いので、これを完全に紙に代替えしたのは、目の付け所が鋭いと思います。
もっとも、日本では古くから経木という優れた駅弁容器があるではないかと指摘する人も多そうです。しかし、経木はご飯粒がこびりつくので、スタイリッシュに食べる事が出来ません。調製元の小名浜美食ホテルさんの試みは、両方を解決する策でもあると言えます。
そして、開封した時のこの賑やかさ! なかなかフラべんというネーミングから中身を想像しにくいので(外箱に写真は掲載されているとはいえ)、開いたときのインパクトはかなり大きいです。
4つに区画されたどの部分から紹介して良いのか迷いますが、まずは、ここから。目玉焼きのように見えるのは、ラベル表記では「目玉焼き風まるオムレツ」です。その下に、スパムとミニハンバーグの姿が見えます。
添付されたデミグラスソースを付けます。本格的なソースだったので、かなり意外でした。もうちょっと、簡易的で安上がりなものかと思っておりましたが、これは小名浜オムライスに使われている、あの美味しいデミグラスソースと同じものだと気づきました。
そして、オムレツの下にはパイナップルまでありました。それらがご飯の上に乗っかっており、まさにこれはロコモコです。以前、宇都宮駅の駅弁にHIMITSUのロコモコなるハワイアン駅弁が存在しましたが、それ以来の、駅弁としてのハワイ料理です。
次に注目したのが、カツオのポケです。ポケとは魚介の切り身を使ったハワイ料理で、福島県の名産のカツオを活用しているのが特徴です。そこに、野菜のピクルスを添える事で、酸味の爽やかな一品に仕上がっています。ご飯の上にポケを乗せる、ポケボウルという料理になっています。
そして、このポケが絶品でして、美味しくて感動の連続と言った感じでした。駅弁としては完全に初体験の味覚です。カツオと共に入っている、アボカドにも思わず唸りました。こういう料理は、センスの良い料理人がいる駅弁屋でないと、まず作れないと思います。
こちらは、コールスローサラダです。その下に、オニオンフライとポテトフライを敷いてあります。
おっと、フライドシュリンプが入っていました。シャレオツすぎる駅弁です。尻尾まで食べられます。
最後に、マラサダです。元々はポルトガルの揚げパンだったものが、本国ではほとんど食べる事が無くなり、今では遠く離れたハワイの料理として定着しているものです。
本来は、揚げた後に砂糖をたっぷりとまぶしたものがマラサダのようですが、流石に駅弁として、砂糖が飛散するようなものは相応しくないので、メープルシロップを付けて食べるように改良されたようです。
食感としては、めっちゃパサパサのパンを食べている感じです・笑。これは、何かソフトドリンクをゴクゴクと飲みたくなりますね。じゃないと、唾液を吸い取られます・笑。
マラサダは、レンチンして食べるともっと美味しいような気がしましたが、駅弁なのでレンチンは止めて、そのまま最後まで食べました。家庭でフラべんを食べる場合は、マラサダはレンジで加熱したほうが良いかもしれません。
以上、ご覧頂いたように、日本の駅弁とは思えないような中身です。ハワイのランチボックスだと言っても、信じてしまいそうです。駅弁のファンならば、いちどは食べて頂きたいお弁当です。
小名浜美食ホテルさんは、とにかく意欲的な「作品」を次々と世に送り出していらっしゃって、頭が下がる思いです。これからも、今まで同様に、彼らの作る美味しい駅弁を食べ続けていきたいと思います。何を買おうか、とても迷ってしまうのが、小名浜美食ホテルさんの唯一の欠点です。
成分表示を見ると、カロリーも資質も炭水化物もかなり多い駅弁なのに、塩分がそれに比例しないで少ないのが分かります。和風の駅弁とは真逆の方向性ですね。こういった数値で見るのも、また面白いものですね。
調製元は、福島県いわき市の駅弁業者の小名浜美食ホテル。当方、常磐線の復旧の日に東京駅の駅弁屋祭グランスタ店に出向いて、販売開始となったばかりのフラべんを購入しています。
ところが、その直後にまさかのコロナ騒動。旅行などは不要不急の代表格となり全面的に自粛、旅をする人がいないのですから、駅弁売り場から大多数の駅弁が消えるという、前代未聞の事態に陥りました。当然、フラべんなども瞬時に姿を消しました。
フラべんの外観です。フラとは、観光施設のスパリゾート・ハワイアンズに由来しており、フラガールの事ですね。ちょうど、ハワイアンズを舞台にした2006年の映画「フラガール」の印象も強く、フラガールの故郷のいわきを代表する駅弁になる筈でしたので、まさに悲劇のヒロインとしか言えません。
しかし、実際にフラべんの出来上がりは素晴らしく、私も数々の駅弁を食べまくっておりますが、その中でも明らかに傑出していると言えます。奇をてらったようでいて、実はしっかりと日本人の口に合うハワイ料理の駅弁として、もっと注目されてしかるべき駅弁だと思っています。
購入データ(今回、私が購入した時の記録です) | |
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購入場所 | 東京駅の駅弁屋祭にて購入。 |
購入日時 | 2020年3月14日に購入。 |
価格 | 1480円 |
ラベル表示 | |
製造 | 福島県いわき市小名浜字辰巳町43-9 株式会社アクアマリンパークウェアハウス 小名浜美食ホテル 0246-54-3409 https://www.bishokuhotel.com/ekiben |
駅弁として傑出した存在、もっと注目されて欲しい駅弁の代表格と言える
今回、フラべんを食べる際に非常に感心したのが、容器が紙製だった事です。世の中は(やや過剰なくらいの)脱プラスチックの流れが進んでおり、確かに駅弁の容器はプラスチック製のものが多いので、これを完全に紙に代替えしたのは、目の付け所が鋭いと思います。
もっとも、日本では古くから経木という優れた駅弁容器があるではないかと指摘する人も多そうです。しかし、経木はご飯粒がこびりつくので、スタイリッシュに食べる事が出来ません。調製元の小名浜美食ホテルさんの試みは、両方を解決する策でもあると言えます。
そして、開封した時のこの賑やかさ! なかなかフラべんというネーミングから中身を想像しにくいので(外箱に写真は掲載されているとはいえ)、開いたときのインパクトはかなり大きいです。
4つに区画されたどの部分から紹介して良いのか迷いますが、まずは、ここから。目玉焼きのように見えるのは、ラベル表記では「目玉焼き風まるオムレツ」です。その下に、スパムとミニハンバーグの姿が見えます。
添付されたデミグラスソースを付けます。本格的なソースだったので、かなり意外でした。もうちょっと、簡易的で安上がりなものかと思っておりましたが、これは小名浜オムライスに使われている、あの美味しいデミグラスソースと同じものだと気づきました。
そして、オムレツの下にはパイナップルまでありました。それらがご飯の上に乗っかっており、まさにこれはロコモコです。以前、宇都宮駅の駅弁にHIMITSUのロコモコなるハワイアン駅弁が存在しましたが、それ以来の、駅弁としてのハワイ料理です。
次に注目したのが、カツオのポケです。ポケとは魚介の切り身を使ったハワイ料理で、福島県の名産のカツオを活用しているのが特徴です。そこに、野菜のピクルスを添える事で、酸味の爽やかな一品に仕上がっています。ご飯の上にポケを乗せる、ポケボウルという料理になっています。
そして、このポケが絶品でして、美味しくて感動の連続と言った感じでした。駅弁としては完全に初体験の味覚です。カツオと共に入っている、アボカドにも思わず唸りました。こういう料理は、センスの良い料理人がいる駅弁屋でないと、まず作れないと思います。
こちらは、コールスローサラダです。その下に、オニオンフライとポテトフライを敷いてあります。
おっと、フライドシュリンプが入っていました。シャレオツすぎる駅弁です。尻尾まで食べられます。
最後に、マラサダです。元々はポルトガルの揚げパンだったものが、本国ではほとんど食べる事が無くなり、今では遠く離れたハワイの料理として定着しているものです。
本来は、揚げた後に砂糖をたっぷりとまぶしたものがマラサダのようですが、流石に駅弁として、砂糖が飛散するようなものは相応しくないので、メープルシロップを付けて食べるように改良されたようです。
食感としては、めっちゃパサパサのパンを食べている感じです・笑。これは、何かソフトドリンクをゴクゴクと飲みたくなりますね。じゃないと、唾液を吸い取られます・笑。
マラサダは、レンチンして食べるともっと美味しいような気がしましたが、駅弁なのでレンチンは止めて、そのまま最後まで食べました。家庭でフラべんを食べる場合は、マラサダはレンジで加熱したほうが良いかもしれません。
以上、ご覧頂いたように、日本の駅弁とは思えないような中身です。ハワイのランチボックスだと言っても、信じてしまいそうです。駅弁のファンならば、いちどは食べて頂きたいお弁当です。
小名浜美食ホテルさんは、とにかく意欲的な「作品」を次々と世に送り出していらっしゃって、頭が下がる思いです。これからも、今まで同様に、彼らの作る美味しい駅弁を食べ続けていきたいと思います。何を買おうか、とても迷ってしまうのが、小名浜美食ホテルさんの唯一の欠点です。
栄養成分表示(1食あたり) | |
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熱量 | 1009kcal |
たんぱく質 | 26.7g |
脂質 | 37.2g |
炭水化物 | 129.5g |
食塩相当量 | 3.9g |
成分表示を見ると、カロリーも資質も炭水化物もかなり多い駅弁なのに、塩分がそれに比例しないで少ないのが分かります。和風の駅弁とは真逆の方向性ですね。こういった数値で見るのも、また面白いものですね。