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えびめし(鹿児島中央駅)・・・60年の歴史を有するロングセラーのお弁当
鹿児島県の出水市の駅弁業者である松栄軒さんを代表する駅弁が、このえびめしです。松栄軒の駅弁は今や首都圏でも頻繁に見かけるようになり、肉系の駅弁などが売られておりますが、このえびめしは南九州の地でしか入手できない、いわば「本当の駅弁」と言えます。
売られている駅は鹿児島中央駅や熊本駅、そして今回私が購入した鹿児島本線の川内駅のほか、松栄軒のお膝元の出水駅でも売られています。
松栄軒の駅弁はパッケージデザインの秀逸さとは裏腹に、その味はとても褒められたものではないものが多い中、昭和34年に登場して以来、60年もの歴史を持つロングセラー商品がどんな味わいなのか、実に興味がありました。ようやく買う事が出来たえびめしを、このページでレビュー致します。
外観は、最近の松栄軒の駅弁と異なり、昔ながらのデザインと言うのか、伝統を感じさせる絵柄です。外箱を取って、なぜかカマボコ状というかトンネル状と言うか、半円形になった蓋を開けてみると、見た目にもユニークさを感じる駅弁が現れるのでありました。うん、これはかなり好きかな。
何と言っても、えびめしと称するだけあり、プルンとした小エビがご飯の上に4尾、乗っています。出水でえびめしが登場したルーツとしては、古くから東シナ海で車海老が獲れた事に因んでいるようですが、流石に駅弁に高価な車海老を使う訳にはいかず、今となっては冷凍エビにしか見えないような小さな海老が使われています。(多分、冷凍。違ったらご指摘ください。)
えびめしの細部をチェックする前に、まずは、動画をご覧ください。全体的な雰囲気を掴んで欲しいと思います。
このえびめし、私が一番美味しいと感じたのは、海老入りの炊き込みご飯です。海老のようなよく使われる駅弁の具がご飯になっているのは、この駅弁だけです。独特の香ばしさがあり、わざわざ南九州まで食べに来る価値は大いにあると感じました。
そして、そのご飯をよく見ると、海老の「破片」が入っているのが分かります。なるほど、これが海老の香ばしさの秘訣だったのですね。これは赤海老と言われており、車海老の「小さいバージョン」です。値段もはるかに安く、駅弁に使うにはもってこいです。
こういった食材を工夫して使う事こそ、駅弁屋の技であり、矜持ではないかと思います。安直な駅弁を量産する昨今の松栄軒は、こういった伝統芸を今一度思い出して欲しいと切に願います。
さて、えびめしは松栄軒のホームページでは「幕の内弁当」にカテゴライズされる通り、多くのおかずが入っているのが特徴です。まずは、鶏の煮物と金時豆です。
鶏の煮物は、鶏のむね肉を素揚げにしてから煮たもののようですが、素揚げにしたようには感じません。特に味を主張するような出来ではないので、逆にえびめしの美味しさを結果的に引き立てているように思えます。
さつま揚げにつぼ漬けです。南九州らしく、さつま揚げが入っているのは高得点ですね。
海老フライに玉子焼きです。えびめしだから海老フライが入っているのは大歓迎であるものの、恐らく冷凍ものの海老フライは感心しませんね。
昨今の駅弁業者は、こういった部分を冷凍食品に頼ることが多くなりました。新富士駅の駅弁業者の富陽軒さんのように、こういったものも工場内できちんと作り込むような気概が欲しいですね。
煮物です。たたきごぼうを添えて。・・・こう見てくると、同じ日に同じ川内駅で買った、昔ながらの鹿児島かしわめしに盛り付けられたおかずと、ほとんど共通している事が分かります。でも、えびめしのように、幕の内弁当を志向した駅弁の場合は、全く違和感なく食べる事が出来ました。
紅白なますです。これも、昔ながらの鹿児島かしわめしと共通です。
松栄軒の駅弁を色々と食べている中、今回のえびめしは、圧倒的にナンバーワンだと感じました。これならば、リピートしても良いですね。もちろん、更に向上できる部分は多々あるとは思いますが、930円というお値段を考えると、これで満足すべきかなと思います。
売られている駅は鹿児島中央駅や熊本駅、そして今回私が購入した鹿児島本線の川内駅のほか、松栄軒のお膝元の出水駅でも売られています。
松栄軒の駅弁はパッケージデザインの秀逸さとは裏腹に、その味はとても褒められたものではないものが多い中、昭和34年に登場して以来、60年もの歴史を持つロングセラー商品がどんな味わいなのか、実に興味がありました。ようやく買う事が出来たえびめしを、このページでレビュー致します。
外観は、最近の松栄軒の駅弁と異なり、昔ながらのデザインと言うのか、伝統を感じさせる絵柄です。外箱を取って、なぜかカマボコ状というかトンネル状と言うか、半円形になった蓋を開けてみると、見た目にもユニークさを感じる駅弁が現れるのでありました。うん、これはかなり好きかな。
購入データ | |
---|---|
購入場所 | 川内駅の待合室隣接のキオスク川内店にて購入。 |
購入日時 | 2019年6月3日、正午ころに購入。 |
価格 | 930円(税込み) |
ラベル表示 | |
製造 | 株式会社松栄軒 鹿児島県出水市上鯖渕532-5 電話:0996-62-0617 http://shoeiken.com/ekiben/ |
圧倒的に、海老の炊き込みご飯が美味い!!
何と言っても、えびめしと称するだけあり、プルンとした小エビがご飯の上に4尾、乗っています。出水でえびめしが登場したルーツとしては、古くから東シナ海で車海老が獲れた事に因んでいるようですが、流石に駅弁に高価な車海老を使う訳にはいかず、今となっては冷凍エビにしか見えないような小さな海老が使われています。(多分、冷凍。違ったらご指摘ください。)
えびめしの細部をチェックする前に、まずは、動画をご覧ください。全体的な雰囲気を掴んで欲しいと思います。
このえびめし、私が一番美味しいと感じたのは、海老入りの炊き込みご飯です。海老のようなよく使われる駅弁の具がご飯になっているのは、この駅弁だけです。独特の香ばしさがあり、わざわざ南九州まで食べに来る価値は大いにあると感じました。
そして、そのご飯をよく見ると、海老の「破片」が入っているのが分かります。なるほど、これが海老の香ばしさの秘訣だったのですね。これは赤海老と言われており、車海老の「小さいバージョン」です。値段もはるかに安く、駅弁に使うにはもってこいです。
こういった食材を工夫して使う事こそ、駅弁屋の技であり、矜持ではないかと思います。安直な駅弁を量産する昨今の松栄軒は、こういった伝統芸を今一度思い出して欲しいと切に願います。
さて、えびめしは松栄軒のホームページでは「幕の内弁当」にカテゴライズされる通り、多くのおかずが入っているのが特徴です。まずは、鶏の煮物と金時豆です。
鶏の煮物は、鶏のむね肉を素揚げにしてから煮たもののようですが、素揚げにしたようには感じません。特に味を主張するような出来ではないので、逆にえびめしの美味しさを結果的に引き立てているように思えます。
さつま揚げにつぼ漬けです。南九州らしく、さつま揚げが入っているのは高得点ですね。
海老フライに玉子焼きです。えびめしだから海老フライが入っているのは大歓迎であるものの、恐らく冷凍ものの海老フライは感心しませんね。
昨今の駅弁業者は、こういった部分を冷凍食品に頼ることが多くなりました。新富士駅の駅弁業者の富陽軒さんのように、こういったものも工場内できちんと作り込むような気概が欲しいですね。
煮物です。たたきごぼうを添えて。・・・こう見てくると、同じ日に同じ川内駅で買った、昔ながらの鹿児島かしわめしに盛り付けられたおかずと、ほとんど共通している事が分かります。でも、えびめしのように、幕の内弁当を志向した駅弁の場合は、全く違和感なく食べる事が出来ました。
紅白なますです。これも、昔ながらの鹿児島かしわめしと共通です。
松栄軒の駅弁を色々と食べている中、今回のえびめしは、圧倒的にナンバーワンだと感じました。これならば、リピートしても良いですね。もちろん、更に向上できる部分は多々あるとは思いますが、930円というお値段を考えると、これで満足すべきかなと思います。