庄内弁は「海里特製庄内弁」にリニューアル

●参考になりましたら、シェアしていただけるとサイト運営の励みになります!

庄内弁(鶴岡駅・酒田駅)・・・現在は観光列車「海里」の車内でしか食べられません

山形県、羽越本線の鶴岡駅。存在自体はかなり地味な駅だと思います。そして御多分に漏れず、長年、駅弁の取り扱いが無い駅でした。そんな中、平成27年の観光キャンペーンの開催に合わせて、何とかこの地に駅弁を復活させようという地元の意気込みが結晶となったのが、駅弁「庄内弁」です。

ところが、コロナ情勢を受けて、従来、お弁当の製造を担当していたミートデリカクドーさんが、店舗を大幅に業態変更、完全に「街のテイクアウト弁当屋さん」に衣替えをしたのに伴い、従来の庄内弁は2020年末に販売を終了、再び鶴岡は駅弁の無い駅になっています。



現在の「庄内弁」は観光列車「海里」で予約できる商品のみ


現在、「庄内弁」は観光列車「海里」で予約できる商品のみとなっています。商品名も、正式には「海里特製庄内弁」となります。しかも、上りの新潟行きの海里限定販売となりますので、なかなか手に入りにくくなりました。

観光列車「海里」

海里特製庄内弁


その、新しい庄内弁に関しては、実際に海里に乗車して車内で食べてみましたので、その模様は以下の動画にてご覧ください。7分37秒後に、お弁当の事が写り始めます。メニューなども書いております。




基本的には以前の庄内弁と差異は少なく、伝統を受け継いでくれたという感じがします。価格は1200円から2100円に上がったものの、山形牛のローストビーフなどが入っていたりして、納得の価格設定になっていると思います。

海里特製庄内弁のメニュー

海里特製庄内弁のめっこい巻き

海里特製庄内弁のローストビーフ


調製は、鶴岡の「つるおか旬暦 彩鶴」さんが行っています。ここ、従来の庄内弁をプロデュースした土岐正富さんの経営するお店であり、直接、手掛ける事になったという訳ですね。海里の公式サイトに、予約などの案内がありますので、食べたい人は以下をご覧ください。

参考観光列車「海里」の公式サイト(JR東日本)





かつての庄内弁はこんな駅弁でした


駅弁としての庄内弁が失われて悲しみの記録となってしまいましたが、いちおう、かつての庄内弁をアップしておきましょう。以下は庄内弁の外観です。

庄内弁


開封しますと、このような感じです。掛け紙が縦にグンと長く、全部で49種類もの食材が描かれています。つい、見入ってしまいます。お品書きも入っており、それを確認しながら、一つ一つ照合するかのように食べていきます。

庄内弁


掛け紙には、このような説明書きも記されており、特に、「めじかのめっこい巻き」がメインの食べ物なので、それについての解説も書いてあるのは大変親切です。

この庄内弁はそもそも、食の都庄内親善大使の土岐正富さんが監修したお弁当で、庄内の豊富な食材を徹底的に活かした意欲作です。遊佐町に生まれた「めじか」と、つや姫とだだちゃ豆ご飯を「めっこい巻き」にしたものがメインであり、その解説がきちんと書かれていました。

参考土岐正富さんとはこんな人です(ヒトサラ・料理人の顔が見えるサイト)

庄内弁


これが、「つや姫」を使っただだちゃ豆ご飯を、高級ブランド鮭「めじか」のあみえび魚醤漬けで巻いた、土岐正富さんのオリジナルメニューです。一見して、これは普通の駅弁屋には思いつかない料理だなと分かります。つまり、ただ者ではないものが入っているお弁当です。

庄内弁の「めじかのめっこい巻き」


最初、これはお寿司なのかと思ってました。しかし、一口食べて、普通に豆ごはんであることに非常に驚きました。それを海苔巻きにして、更にあみえび魚醤漬けのめじかで巻いて、「めじかのめっこい巻き」にしています。

めじかは素材の味がきちんと感じられるようにあっさりとした味付けになっており、これ単体で食べても美味しいです。そして豆ごはんと共に食べても、豆の風味が鼻を通り抜けて、独特の味わいになります。見てください、このご飯の炊き加減と、透き通るような色合いを。完璧ですね。

庄内弁の「めじかのめっこい巻き」


庄内弁の、おかずの部分です。見た目は「田舎のおばあちゃん」が作ったかのような雰囲気で、食べてみると、料理人が手抜き無しで作り上げた「作品」である事に気づきます。番号は、写真の下に貼り付けたお品書きに対応しています。

3番の、酒田名物蒸し玉子などは初めて食べました。玉子焼きのようなものだと思って食べたところ、これはもう、プリンのようなスイーツそのものです。大いに驚きました。






上記で言うところの1番の、「庄内豚のすきやき風・庄内麩入り」がおかずとしてはメインディッシュと言って良いでしょう。この部分が、海里特製庄内弁では、ローストビーフに変更されている訳です。

すきやき風と言っても、関東のすき焼きのように、醤油味でコテコテになったものではなく、甘口に煮付けられています。庄内豚が柔らかくて、あっさりした味わいです。めじかのめっこい巻きの味を決して邪魔する事なく、見事に全体のバランスを考えて作り上げられた一品なのでした。


購入データ(既に販売中止です
購入場所 鶴岡駅のニューデイズで購入。
購入日時 2018年5月19日、12時半に購入。
価格 1200円(税込み)
製造 ミートデリカクドー
山形県鶴岡市本町1-7-13
http://meatdelica-kudo.com/

ホームページを見ると、完全に「地元のお弁当屋さん」ですね。


乗って楽しい列車旅

鉄道クレジットカード・鉄道ファン御用達のカード

地域から選ぶ

その他の特集コンテンツ