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東海交通事業キハ11を撮影・ひたちなか海浜鉄道に譲渡される前に
主に青春18きっぷを利用した「駅弁」と少し「呑み鉄」、そして時々「撮鉄」の旅を名古屋からお届けします。今回(2015年9月21日(月・祝))は、都会の中の異色のローカル線(?)、東海交通事業城北線に乗ってきた話です。

9月のいわゆるシルバーウィーク、東海地方は天候に恵まれ、毎日が絶好の「鉄」日和でしたが、普段は健全な社会人である私は休日出勤あり、知人の結婚式あり、お墓参りありで存分に「鉄」を楽しむ時間はなく、半日時間を見つけて「城北線」に乗ったのが唯一の鉄活動でした。
東海交通事業城北線。ほぼ全線高架複線という豪華設備を持ちながら、単行のディーゼルカーがのんびりと往復するという、いつ乗っても「世の不条理」を感じる鉄道です。そんな城北線ですが、車両が置き換わるとのこと、全くノーマークでした。
JR東海のキハ11型と同じタイプ(ドアステップと塗装が違う)のキハ11-201号と202号が使用されていますが、9月24日以降はひたちなか海浜鉄道に譲渡される201号の代わりに、ステンレス製の301号がJR東海から移籍されて使用開始となり、202号も来年3月に引退だそうです。
紀勢本線や参宮線で運用されていた鋼製のキハ11はこの8月に定期運用から外れているので、これは是非とも乗りに行かねばなりません。
勝川駅から乗車することにし、中央本線の勝川駅に降り立ちます。勝川駅は2009年に高架化され、城北線の乗り入れスペースが確保されていることから、すぐに接続されるのでは・・・と思っていましたが、今だ城北線と中央本線の勝川駅は接続されていません。

(左が名古屋方面ホーム、右が多治見方面ホーム。真ん中に城北線スペース)
JR東海は第1種鉄道事業者としてこの城北線を所有しており、この城北線のために2032年まで、「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」に億単位の賃借料を支払っているのですが、設備を付加するとその分賃借料が上昇するという、不思議な理由のために投資ができないようです。お役所的事情で利便性向上が阻害されていることは、まさに愚の骨頂です。
中央本線勝川駅から名古屋方面へ高架線右側に沿って400メートル程、7~8分歩くと、住宅街の中に忽然と城北線の高架線が現れます。

(左が中央本線の高架、右が城北線)

(9月24日から使用開始されるキハ11-301が既に留置されていました)

(高架線上の城北線勝川駅。無人駅でもちろんエレベーターやエスカレーターはありません)
勝川8:55発の枇杷島行はキハ11-202で、残念ながらこの度引退するキハ11-201の姿はありません。休日は1両のみで運用可能なので、201号が戻ることはなさそうです。
ちらほらとお客さんが集まってきます。中央本線の勝川駅に近い後ろの階段より、前方の階段からの来る方が多く、乗り継ぎ客より地元利用者が多いようです。エレベーターやエスカレーターがないためか、お年寄りの姿はありません。
十数名のお客さんを乗せて出発。線形が良く快適な乗り心地、高架なので展望も素晴らしいです
6分乗って、列車を撮影するため比良駅で下車。他に乗降客はいません。営業キロ4.5キロで運賃は310円、JR幹線なら190円なので、とても高いです。
ここで勝川行列車を2本ほど撮影します。枇杷島行ホーム端から、駅に到着する勝川行を手軽に撮影できます。午前中が順光です。

(比良駅を発車した枇杷島行)

(比良駅9:27発の勝川行キハ11-202)

(手前は洗堰緑地公園。画面左が比良駅。列車は枇杷島行(9:47))

(比良駅に到着する10:14発勝川行。右は「東名阪自動車道」)

(同じ10:14発勝川行をアップで撮影)
駅に降り立ってみると周辺は閑静な住宅街で、貯水池を兼ね、桜の名所としても知られる公園、「洗堰緑地公園」もあり、駅弁とビールを用意してこなかったことを後悔しました。駅自体は清掃も行き届いて荒れていることはないのですが、人影はなく、都会の秘境駅といった趣です。

(比良駅入口。延々と階段でホームに上がります。夜はちょっと…。)

(比良駅全景。立派な高架駅です)
帰りは市バスで
さて、勝川行を撮影した後は枇杷島行に乗って帰ってもいいのですが、枇杷島までは380円と高い!・・・ので名古屋市営バス(地元では「市バス」といいます。)を利用して帰ることにしました。(土休日は「城北線ホリデーフリーきっぷ」720円もありますが。)
市バスの停留所は「比良口」が近く、名古屋駅行の乗り場は駅から約300メートル、栄行と上小田井駅行の乗り場は約600メートルのところにあります。日中はどの系統も1時間に2本の運行で、10:36発の「栄11号系統・栄行」に乗ってみます。
お年寄りを始め親子連れや若者の姿もあり、すでに満席で、途中からもどんどんお客さんが乗ってきます。終点栄まで40分近く、料金210円。少々時間はかかりましたが、安くて、特に「敬老パス」利用のお年寄りはタダであるうえ、階段もないので、もはや城北線など眼中にないことでしょう。
城北線枇杷島駅は、東海道本線の貨物線である稲沢線上に設置されています。城北線が元々貨物線として計画されたが故ですが、素人目には稲沢線とそのまま接続している「あおなみ線」との直通運転を妄想してしまいます。2032年以降に期待したいところですが、少子高齢化の時代、ハードルは高そうです。
不条理を乗せて走り続ける城北線。平日の朝晩と、土曜日の朝は2両使用なので、来年3月限りとなるキハ11-202も確実に運用されることでしょう。今のうちに乗ってみてはいかがでしょうか。
(オシマイ)

半日「鉄」~東海交通事業城北線
9月のいわゆるシルバーウィーク、東海地方は天候に恵まれ、毎日が絶好の「鉄」日和でしたが、普段は健全な社会人である私は休日出勤あり、知人の結婚式あり、お墓参りありで存分に「鉄」を楽しむ時間はなく、半日時間を見つけて「城北線」に乗ったのが唯一の鉄活動でした。
東海交通事業城北線。ほぼ全線高架複線という豪華設備を持ちながら、単行のディーゼルカーがのんびりと往復するという、いつ乗っても「世の不条理」を感じる鉄道です。そんな城北線ですが、車両が置き換わるとのこと、全くノーマークでした。
JR東海のキハ11型と同じタイプ(ドアステップと塗装が違う)のキハ11-201号と202号が使用されていますが、9月24日以降はひたちなか海浜鉄道に譲渡される201号の代わりに、ステンレス製の301号がJR東海から移籍されて使用開始となり、202号も来年3月に引退だそうです。
紀勢本線や参宮線で運用されていた鋼製のキハ11はこの8月に定期運用から外れているので、これは是非とも乗りに行かねばなりません。
勝川駅から乗車することにし、中央本線の勝川駅に降り立ちます。勝川駅は2009年に高架化され、城北線の乗り入れスペースが確保されていることから、すぐに接続されるのでは・・・と思っていましたが、今だ城北線と中央本線の勝川駅は接続されていません。

(左が名古屋方面ホーム、右が多治見方面ホーム。真ん中に城北線スペース)
JR東海は第1種鉄道事業者としてこの城北線を所有しており、この城北線のために2032年まで、「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」に億単位の賃借料を支払っているのですが、設備を付加するとその分賃借料が上昇するという、不思議な理由のために投資ができないようです。お役所的事情で利便性向上が阻害されていることは、まさに愚の骨頂です。
中央本線勝川駅から名古屋方面へ高架線右側に沿って400メートル程、7~8分歩くと、住宅街の中に忽然と城北線の高架線が現れます。

(左が中央本線の高架、右が城北線)

(9月24日から使用開始されるキハ11-301が既に留置されていました)

(高架線上の城北線勝川駅。無人駅でもちろんエレベーターやエスカレーターはありません)
勝川8:55発の枇杷島行はキハ11-202で、残念ながらこの度引退するキハ11-201の姿はありません。休日は1両のみで運用可能なので、201号が戻ることはなさそうです。
ちらほらとお客さんが集まってきます。中央本線の勝川駅に近い後ろの階段より、前方の階段からの来る方が多く、乗り継ぎ客より地元利用者が多いようです。エレベーターやエスカレーターがないためか、お年寄りの姿はありません。
十数名のお客さんを乗せて出発。線形が良く快適な乗り心地、高架なので展望も素晴らしいです
比良駅で東海交通事業の列車を撮影
6分乗って、列車を撮影するため比良駅で下車。他に乗降客はいません。営業キロ4.5キロで運賃は310円、JR幹線なら190円なので、とても高いです。
ここで勝川行列車を2本ほど撮影します。枇杷島行ホーム端から、駅に到着する勝川行を手軽に撮影できます。午前中が順光です。

(比良駅を発車した枇杷島行)

(比良駅9:27発の勝川行キハ11-202)

(手前は洗堰緑地公園。画面左が比良駅。列車は枇杷島行(9:47))

(比良駅に到着する10:14発勝川行。右は「東名阪自動車道」)

(同じ10:14発勝川行をアップで撮影)
比良駅の雰囲気
駅に降り立ってみると周辺は閑静な住宅街で、貯水池を兼ね、桜の名所としても知られる公園、「洗堰緑地公園」もあり、駅弁とビールを用意してこなかったことを後悔しました。駅自体は清掃も行き届いて荒れていることはないのですが、人影はなく、都会の秘境駅といった趣です。

(比良駅入口。延々と階段でホームに上がります。夜はちょっと…。)

(比良駅全景。立派な高架駅です)
帰りは市バスで
さて、勝川行を撮影した後は枇杷島行に乗って帰ってもいいのですが、枇杷島までは380円と高い!・・・ので名古屋市営バス(地元では「市バス」といいます。)を利用して帰ることにしました。(土休日は「城北線ホリデーフリーきっぷ」720円もありますが。)
市バスの停留所は「比良口」が近く、名古屋駅行の乗り場は駅から約300メートル、栄行と上小田井駅行の乗り場は約600メートルのところにあります。日中はどの系統も1時間に2本の運行で、10:36発の「栄11号系統・栄行」に乗ってみます。
お年寄りを始め親子連れや若者の姿もあり、すでに満席で、途中からもどんどんお客さんが乗ってきます。終点栄まで40分近く、料金210円。少々時間はかかりましたが、安くて、特に「敬老パス」利用のお年寄りはタダであるうえ、階段もないので、もはや城北線など眼中にないことでしょう。
城北線枇杷島駅は、東海道本線の貨物線である稲沢線上に設置されています。城北線が元々貨物線として計画されたが故ですが、素人目には稲沢線とそのまま接続している「あおなみ線」との直通運転を妄想してしまいます。2032年以降に期待したいところですが、少子高齢化の時代、ハードルは高そうです。
不条理を乗せて走り続ける城北線。平日の朝晩と、土曜日の朝は2両使用なので、来年3月限りとなるキハ11-202も確実に運用されることでしょう。今のうちに乗ってみてはいかがでしょうか。
(オシマイ)
名古屋市の鉄道の見えるホテル・旅館
名古屋市における、鉄道の見えるホテル・旅館の一覧表です。ホテル名をクリックしていただくと、ホテルの詳細画面に飛びます。なお、東海地域でも下記については別ページになりますので、そちらをご利用ください。
⇒東海地方の鉄道の見えるホテル・旅館はコチラ
⇒東海地方の鉄道の見えるホテル・旅館はコチラ
宿泊施設 | 見える路線 | 特 徴 |
---|---|---|
名古屋マリオットアソシアホテル | 東海道新幹線、東海道本線 | 名古屋駅すぐ上のハイグレード超高層ホテル。 |
名鉄グランドホテル | 東海道新幹線、東海道本線 | 名鉄・近鉄名古屋駅すぐ上、JR名古屋駅から徒歩5分(特におすすめ) |
ホテルサンルートプラザ名古屋 | 東海道新幹線、東海道本線 | トレインビューとしては難あり。通常利用の宿泊のみ推奨できる。 |
スーパーホテル名古屋駅前 | 東海道新幹線、東海道本線 | JR名古屋駅に発着する、中央線以外の列車が、非常に見やすい。 |
ホテルリブマックス名古屋 | 東海道本線、中央本線、名鉄本線 | ホテル目の前で3本の路線が集約、鉄道の往来は見事! |
ANAクラウンプラザホテルグランコート名古屋 | 東海道本線、中央本線、名鉄本線 | 金山駅すぐ上のハイグレード高層ホテル。 |