東京の駅弁、大人の休日弁当を食べてみた記録

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大人の休日弁当を春・夏・秋・冬、完全制覇、1年がかりでコンプリート!

日本レストランが、自社の駅弁を復活させようと奮戦して、かなりのクオリティの駅弁として世に送り出したのが、この大人の休日弁当です。

同社にはこれとは別に吹き寄せ弁当という懐石風駅弁が有り、お値段が1350円もしますが、ここで紹介する大人の休日弁当は1800円。まさに日本レストランの「フラッグシップ駅弁」と称しても良いでしょう。

大人の休日?楽部のロゴ


元々はこの駅弁は、JR東日本の高齢者向けサービスである、大人の休日?楽部のサービス開始を記念して作られたもので、当時は芸能人である藤村俊二さんのプロデュース駅弁でした。

大人の休日?楽部がJR6社のジパング?楽部に統合されてからは一時休止した時期もありましたが、藤村氏との契約終了ののち、日本レストランが自力でメニューを開発し、吹き寄せ弁当と同じ料理長が、持てるノウハウを総動員して作った駅弁です。

1800~2000円という値段にもかかわらず、シニア層から美味しいと評判で、春夏秋冬とメニューを変えての販売を継続して、人気を博している模様です。今回、私も大人の休日弁当を食べてみたくなり、以下の通り、食べてみた感想を記します。(全て2017年版でのご紹介です)

大人の休日弁当「春」
大人の休日弁当「夏」
大人の休日弁当「秋」
大人の休日弁当「冬」





大人の休日弁当「春」


では、大人の休日弁当・春から参りましょう。不織布製の萌黄色の風呂敷包みが、まさに高級駅弁なのだなと分からせてくれます。風呂敷包みの二段重ねが、大人の休日弁当の基本スタイルです。

大人の休日弁当・春の外観


これを開封したところは、以下の動画でもご覧ください。




(実は「大人の休日弁当・春」を食べるのは2回目です。前回は、北斗星のソロ個室にて頂いています。臨時北斗星号の最後の乗車時に上野駅で買って食べました。)


●大人の休日弁当「春」、2017年版のメニュー
一の重 先付け 菊花もずく
焼き八寸 ・さわら味噌漬け焼き
・桜えび真丈串
・山うど醤油漬け
・玉子焼き
強肴(しいざかな) ・信玄どりと焼き野菜の金山寺味噌添え
(信玄どり塩焼き、芽キャベツ、グリーンアスパラ、スナップエンドウ、カリフローレ、2種フルーツ人参、椎茸)
揚げ物 ・菜の花と白魚のかき揚げ
・こごみの天ぷら
・パプリカ揚げ
二の重 煮物 巻き湯葉、里芋、蓮根、飾り人参、いんげん、にしん甘露煮、筍とあさりの木の芽味噌添え
ご飯 秋田県産あきたこまち、浅炊き桜海老
ラベル表示 大人の休日弁当・春のラベル表示


二の重を手前に配置して、全体を撮ってみました。日本料理屋さんで特別にお弁当を作ってもらったかのような趣が有るのが、大人の休日弁当の特徴です。日本料理は見た目も命であり、高級駅弁を食べたいと願う年配者に好まれそうな感じがします。

大人の休日弁当・春


ご飯はあきたこまちの有機認証米です。あきたこまちは水っぽいので、駅弁を作ってからの味覚の劣化が少ないことから、この品種を使っているのではないかと思います。桜海老が綺麗ですね。

大人の休日弁当・春のご飯


煮物の部分です。製造元の日本橋大増らしく、少し濃いめの味付けです(気のせいかもしれませんが・笑)。さりげなく、ニシンの甘露煮もあって、ご飯が進みます。ちょっと見にくいですが、筍とあさりの木の芽味噌添えも、春を感じさせる気の利いた味に仕上がっています。

大人の休日弁当・春の煮物


一の重だけを、もう一度撮影。黒に金色の容器が使われていると、高級感が出ます。

大人の休日弁当・春の一の重を見る


先付けの、菊花もずくです。食用菊ともずくが駅弁の食材になるなんて、「これぞ大人の休日弁当だ」と感心して、そして嬉しくなりました。

大人の休日弁当・春の先付け


信玄どりや野菜をやいたおかずです。鶏肉を含めて、焼いたというよりは煮たと表現しても良いような状態ではあります。煮たのちに、ごく軽く炙ったのでしょう。

これらを、金山寺味噌を付けて食べるところにも、大人の休日弁当らしさを感じます。このような素材を生かしたメニューは、素材そのものの味がきちんとしていないと成立しないので、駅弁としてはよくやっていると思います。野菜の緑が色濃く残っていて素晴らしい。

大人の休日弁当・春の強肴(信玄どりの塩焼きと焼き野菜)


芽キャベツなども、駅弁の食材とは思えないですよね。野菜などの配置の仕方も、よく考えています。




天ぷらです。これは、菜の花と白魚のかき揚げ。衣にほんのりと塩味が忍び込ませてあるので、このまま美味しく頂けました。気づきにくいですが、白魚の味覚も味わうことができます。写真は省略しましたが、こごみの天ぷらも含めて、春を強く意識できる食材であり、お見事です。

大人の休日弁当・春の揚げ物(天ぷら)


ご飯が進む系のメニューとしては、さわらの味噌漬け焼きは美味しかったです。味噌焼きなど、下手すると黒焦げになりかねないのに、しっかりと調理されて、見た目も良く出来ています。どんな調理方法を開発したのか、見てみたいですね。

大人の休日弁当・春の焼き物(さわら味噌漬け焼き)


桜海老真丈串です。ほんのりと色付けされていて、串で頂くスタイルも良いですね。

大人の休日弁当・春の焼き八寸(桜海老真丈串)


以上見て頂くとお分かりの通り、この駅弁のターゲットユーザーは、ジパング?楽部の会員層です。すなわち、比較的お金を持っているシニア層になりますので、彼らが好むような味であったり品数だったりします。

大人の休日弁当を夫婦で食べて、目的地までの鉄道の移動も含めて、のんびりと楽しむ人専用の駅弁と言っても良いでしょう。春夏秋冬、そして毎年メニューを変えて販売される大人の休日弁当を、心待ちにしているユーザーも多いのだそうです。





大人の休日弁当「夏」


引き続いて、大人の休日弁当・夏です。夏と言っても6月にはもう販売となります。夏のカラーは爽やかな緑色です。新緑を思わせますけど、吉祥文様「宝尽くし」と言うのだそうです。

大人の休日弁当・夏の外観と風呂敷包み





●大人の休日弁当「夏」、2017年版のメニュー
一の重 焼き八寸 ・切干大根彩りサラダ
・メカジキ西京焼
・茗荷酢漬
・鱧ちり風煮梅肉添え
・玉葱煮
・バイ貝煮
・玉子焼
揚げ物 ・辛子蓮根フライ
・小いわし磯辺揚
・パプリカ揚
炊き合わせ 加賀太きゅうり、有頭海老、人参、蒟蒻、茄子揚げ煮
二の重 強肴(しいざかな) 国産牛といろいろ野菜の冷しゃぶ風 玉葱ごま入りソース添え(牛肉、白菜、舞茸、ヤングコーン、飾り人参)
ご飯 白飯、ごま
甘味 わらび餅 マンゴー風味
ラベル表示 大人の休日弁当・夏のラベル表示


改めて、開封してみたところを見てみます。冷しゃぶが、夏らしさ満載ですね。

大人の休日弁当・夏


冷しゃぶを駅弁で頂けるだけでも相当な事ですし、出汁で煮た野菜たちがゴロゴロ入っているのも大変よろしい。玉ねぎ入りの胡麻ソースに絡めて食べると、駅弁だという事を忘れました。

大人の休日弁当・夏の冷しゃぶ

大人の休日弁当・夏の冷しゃぶの牛肉


そして賑やかな、一の重です。これまた見事でね。大人の休日と言うにふさわしいですよ。

大人の休日弁当・夏の一の重


鱧(はも)です。夏が旬の鱧を駅弁で賞味できる奇跡。あっさりと煮た鱧と梅肉が、恐ろしく合います。わずかな量ですが、とても満足できます。

大人の休日弁当・夏の鱧料理


鱧の隣には、切り干し大根の彩りサラダです。日本レストランの高価格帯の高級駅弁は、このような隅の部分でも手を抜かず、一品一品、料理人が仕事をしているのが分かる味わいです。

大人の休日弁当・夏の切り干し大根のサラダ


炊き合わせの部分です。有頭海老が、豪華さを出していますね。となりの加賀太きゅうりが煮物になっているのに驚きました。きゅうりの煮物なんて、まさに料亭の味です。

大人の休日弁当・夏の炊き合わせ


感心したのが、バイ貝です。これを、楊枝を使って貝から身をほじくり出します。手間はかかりますけど、遊び心ってやつですよね。これがまたお酒に合いましてね・笑。

大人の休日弁当・夏ののバイ貝


揚げ物や玉子焼きです。玉子焼きの左隣に、写真写りはよくありませんが、茗荷の酢漬けが入っています。茗荷もまた、夏が旬。口直しにぴったりの、茗荷独特の香りと味覚にしびれました。

大人の休日弁当・夏の揚げ物や玉子焼き


これ、何のフライかなと思って食べてみると・・・・、

大人の休日弁当・夏の辛子蓮根フライ


なんと、辛子蓮根でした。辛子蓮根をフライにするとは、脱帽です。サクッとしたレンコンに、辛子の辛みが脳天を突き抜けます。と同時に、油で揚げた衣の美味しさが交わって、初体験です。




小イワシの磯辺揚げです。こういう細かい作業が、至る所に配置されているのが、大人の休日弁当の特徴ですね。

大人の休日弁当・夏の小イワシの磯辺揚げ


おかずを食べて、ご飯を食べた後は、マンゴー風味のわらび餅です。デザートが付いているところも、実に良いですね。最後まで飽きさせない大人の休日弁当、実にあっぱれです。

大人の休日弁当・夏のマンゴー風味わらび餅



大人の休日弁当「秋」


大人の休日弁当「秋」のカラーリングは、見ての通り紅葉を連想させますね。期待感が高まります。







●大人の休日弁当「秋」、2017年版のメニュー
一の重 先付け 豆と栗と胡桃の和え物
前菜 ・とこぶしと銀杏の松葉串
・きのこ柚香和え
・有頭海老煮
・玉子焼き
焼き物 ・牛タンと長芋の塩糀胡椒焼き
・甘鯛若桜焼き
・飾り人参
揚げ物 ・カニ湯葉揚げ
・椎茸海老真丈二身揚げ
・赤パプリカ揚げ
・イチョウさつま芋揚げ
酢の物 市田柿と紅白なます
二の重 御凌ぎ 小柚子寿司(秋刀魚、サーモントラウト)
炊き合わせ ・里芋とかぶ揚げ煮~菊花あんかけ~
・蓮根、人参、手網蒟蒻、野菜入り鶏団子、生麩
食事 満月見立てご飯(白飯、イクラ醤油漬、錦糸卵、絹さや)、香の物
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では、食べた感想など。全体写真は以下の通り。一の重は今回は、写真奥側において撮影しています。相変わらず、非常に細やかな技の集合体のような駅弁です。凄いと思います。




上段の二の重の「メイン」の部分を撮影。細かすぎて、細部が良く分からないほどです。




まずは前菜の、とこぶしと銀杏の松葉串を持ち上げます。これは、どうしてもお酒と共に食べたくなる駅弁です。ビールも良いが、日本酒が合いますよね。とこぶしを駅弁にするとは素晴らしい。




上記のとこぶしと銀杏を取り除くと、下の写真の「全体」が見えるようになります。牛タンと長芋の塩糀胡椒焼きは、エリンギだと思うのですが、キノコも入って風味が豊かです。牛たんが一枚だけしかないというのは、若者にだったら物足りないかな。




甘鯛の醤油焼きです。若桜焼きと表現しています。味は淡白で身も薄めですが、焼き加減の香ばしさが上手で、上品な料理に仕上がっている印象です。




揚げ物もまた、細かい作業です。サツマイモが銀杏の形にカットしてあったりします。カニなどは単なる天ぷらではなくて、湯葉で巻いてから揚げてあります。このひと手間が、駅弁では食べた事が無い味につながりますし、小さな感動の連続になります。




豆と栗と胡桃の和え物です。これも、年を重ねるごとに好きになる部類の味覚です。




カップに入っているのは、紅白なますに市田柿を乗せたもの。下記がモチモチしているのが特徴で、それになますを合わせるなど、料理人の仕事だと思わせます。酸味とほのかな甘みが不思議に組み合わさって、複雑な味を出していましたね。




さて今回の大人の休日弁当・秋、ご飯は白飯とお寿司です。メインは満月見立てご飯。白飯にイクラや錦糸卵を乗せて、見た目がとても上品です。

そして、お隣のサンマとサーモンの寿司が美味い。それぞれ秋が旬ですし、今まで見てきたおかずとお寿司は、非常に相性が良いと思いました。本当に見事です。




炊き合わせは、製造元の日本ばし大増さんらしい、醤油味が強い煮物です。私は煮物は関西の駅弁のほうが美味しいと思っていて、大人の休日弁当もいつもそう思うのですが、関東風の濃い目の煮物がお好みの人にとっては、嬉しい量が添えられていると思います。

なお、単なる煮物を出すのではなくて、里芋と蕪を揚げて、それからあんかけにして出しているところなどは、これまた素晴らしい仕事っぷりであり、思わず唸りました。そして完食。今回も、大満足のうちに食べ終わりました(^^♪





大人の休日弁当「冬」


最後になりました。大人の休日弁当・冬です。12月から、翌年の2月末まで販売になります。1年間に渡って食べ続けてきた、大人の休日弁当の食べ納めです。

冬らしからぬ色合いですが、冬の花であるさざんか、あるいは2月の末にもなるとそろそろ梅がほころびる頃ですから、これで良いのかもしれません。
大人の休日弁当冬の外観




●大人の休日弁当「冬」、2017年版のメニュー
一の重 先付 カニ入り松前漬 カニ棒添え
前菜 江戸巻、野菜入り豆腐揚げ煮 柚子味噌のせ、有頭海老煮、金柑蜜煮
焼き物 鰤と大根とパプリカのバター醤油焼、焼あん肝、はじかみ、黒豆
揚物 ふぐ変わり揚、パプリカ揚
二の重 炊き合わせ ノーザンルビー、たこ入り団子、蓮根、蒟蒻、春雨入り巾着、絹さや、生麩
食事 御飯(契約栽培農家の機認証米秋田県産あきたこまち)、いくら醤油漬、香の物
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一の重と二の重を並べてみたところです。いつもの通り、豪華そのものです。見ているだけで楽しめるのが、大人の休日弁当の素晴らしいところでもあります。

大人の休日弁当冬


先付のカニ入り松前漬カニ棒添えが見た目に凄いですね。それと共に有頭海老煮が例によって豪華です。赤パプリカ揚げも含めて、目にも鮮やかな印象をもたらしてくれます。

江戸巻は濃厚な甘い味付け、そしてもう1種類の黄色い食材である金柑蜜煮も、甘い味です。金柑を駅弁に入れてくるとは、大いに驚きました。大人の休日弁当には、客を驚かせるものがいつも必ず入っているので、その点も楽しいのです。揚げ物のふぐは、衣がユニークです。




お隣に目を移して、焼あん肝です。あん肝を焼き上げると、濃厚さが際立ちますね。これは美味い。酒が飲みたくなります。

そしてその下のブリと大根とパプリカのバター醤油焼。単に焼き魚にするのではなく、やはり駅弁としては非常にレアなバター焼きに仕上げているので、体験したことのない味覚だと感じ、やはり驚きです。パプリカの表面に、バターが固まった状態で付着しています。

イメージとしては、ぶり大根を連想させているのだとも思います。煮物は既に二の重に入れられているとはいえ、まさかブリと大根をバター焼きにしてくるとは思いませんでした。よく考えましたね。




ご飯は例によって、契約栽培のあきたこまちです。そこに、イクラの醤油漬けとお漬物が上手に乗っていて、こちらも見た目が最高です。




最後に、炊き合わせです。ピンク色のジャガイモである、ノーザンルビーを煮物に使っているのが実にユニークです(蓮根の下にちょっとだけ姿が見えています)。生麩やたこ入り団子とあわせて、赤みがかった美しさを演じています。

蒟蒻や絹さやも目に宜しくて、駅弁なのに、芸術作品でも見ているかのようです。さりげなく、盛り付けは完全にプロの技ですね。駅弁屋を超越した世界です。お見事。

大人の休日弁当冬の炊き合わせ


今回の「冬」を日本料理の器に盛り付けると、以下のようになるそうです。上野駅の店頭に、盛り付け例が飾られていました。なるほどまさしく懐石料理です。素晴らしい。

大人の休日弁当の盛り付け例


以上で、東京の駅弁、大人の休日弁当を1年間に渡って食べ続けてきた感想を終わりにします。年を重ねるにしたがって、ますます好きになってくるような大人の円熟味を体現したような駅弁であり、このような素晴らしいお弁当を作って下さった日本レストランに感謝ですね

これからも時折、駅で見かけては大人の休日弁当を購入して、食べ続けるだろうなと思います。今後もワクワク感を感じられる、最高の駅弁であり続ける事を願っています。


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