えちごトキめきリゾート雪月花(和食コース)体験談(えちごトキめき鉄道)

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えちごトキめきリゾート雪月花の午後便・月コース「和食」が美味しくて驚いた!

本格的な料亭の味を、絶品のお弁当としてギュッと濃縮した感じだったね


列車の中で美味しいものを食べさせてくれる「レストラン列車」に乗りまくるシリーズです。今回は新潟県の第三セクター、えちごトキめき鉄道の観光列車、えちごトキめきリゾート雪月花に乗ってきました。

乗車したのは午後便で、糸魚川駅を14時10分に発車して、約2時間半楽しんだのちに上越妙高駅に16時48分に到着するコースです。写真は途中駅で雪月花の車体のロゴと共に記念撮影したものです。コンセプトムービーを見ると、イメージが湧くと思いますので、一緒にご覧ください。






えちごトキめきリゾート雪月花の予約は、雪月花の専用ダイヤルに電話をして申し込みます。雪月花は土日中心に運行されていて、予約が取れるかどうか不安になるかもしれませんが、夏休み期間中などでなければだいたい空席があるようです

雪月花の電話予約はコチラのホームページから


さてこの新しい観光列車、雪月花に乗車した体験談を、2ページに分けて、ご紹介しますね。分量が多くなりすぎるので、ページを分割しました。ご興味あるところをご覧ください。

えちごトキめきリゾート「雪月花」に乗ってきたぞ
越後トキめき・雪月花の午後便「月コース和食」が美味い!←今このページ





えちごトキめきリゾート雪月花の「和食」はとても美味しい!


雪月花には2つのコースが有って、午前便はフレンチのお弁当、午後便は和食のお弁当を頂けます。首都圏から当日、余裕を持って参加するには、午後便が最適です。

それぞれの便の食事はともに魅力的で、食材やその調理方法に徹底的にこだわっているそうです。フレンチも魅力的でしたが、翌々日にしなの鉄道の観光列車ろくもんでイタリア料理のランチコースに乗車予定という事もあって、今回は和食コースに決めました。

既にテーブルに食事を提供する準備が完了している
乗車すると、既に予約したテーブルにはパンフレットやメニューなどが配置されていました。ペットボトルの水は、地元の水、ひすいウォーターです。


和食を提供するのは、糸魚川を代表する割烹の、鶴来家(つるきや)さんです。江戸時代から続く創業195年だとか。驚きですね。(⇒鶴来家(つるきや)さんのホームページ

14時出発ですから、遅いランチとして食べると良いでしょうね。私たち夫婦が着席した雪月花の座席の様子は、下記の動画でも確認できます。途中、食前酒を持ってきてくれて、そのあとに和食の特製のお弁当を持ってきてくれるところが写っています。




発車すると、早速食事が配膳されるので、ちょっとあっけにとられた感じがしますが、当方、かなりの空腹なので、有り難いです。うちの妻など、ためらいもなく直ちにお重を並べてます。

雪月花で月コースの和食が提供されたところ


上の写真で見ると、お弁当のサイズが小さいと思われるかもしれませんね。しかし、全くそんな事はありません。むしろ実際に見ると、かなりデカいです。

しかも本物の木でできており、箱の中に使われているガラスのお皿も本物のガラスなので、ズシリとかなりの重さです。高級感が漂ってきて、料理もただ者ではないぞと感じさせます。花嫁のれんのプラスチック容器で提供された超軽量なほろ酔いセットと大違いです。

ボリューム感満載の、雪月花の月コースの和食


料理が詰まっている事もあり、揺れる車内で手を滑らせたらヤバいと思って、慎重にテーブルに並べました。食前酒のシャンパンも、ひっくり返さないように注意しないとね・笑。

雪月花の月コースの和食


ただ、個人的には、お弁当形式で一気に持ってくるのではなくて、分割して提供していただいたほうが満足度が増すのではないかと思いました。

例えば2013年に寝台特急カシオペアの食堂車で懐石御膳を頂いた時には、まず先付けが出て、そのあとお重が運ばれ、併せて別の容器で天ぷらと椀ものが運ばれてきました。

雪月花のように1人15000円近くを支払う観光列車ならば、コース料理のような形式にして頂いたほうが、「次は何が出てくるんだろう?」という、食事に対しての純粋な興味や喜びなどが増しますから、将来的には検討していただきたいなと思います。

お弁当形式だと、一回見た瞬間に終わりで、あとはこれをお酒と共にダラダラ食べるだけになってしまって、文字通りダラけてしまいます。


さて、一の重は、紅ズワイガニのちらし寿司です。カニの切り身をふんだんに使っていて、豪華な見た目ですね。酢飯の具合もちょうど良く、美味しく頂きました。

日本海沿岸は糸魚川も含めて、紅ズワイガニがほぼ1年中水揚げされるとの事ですから、個人的には徹底的に紅ズワイガニにこだわってメニューを作って頂いて、とにかく印象に残る食事になるようにしたほうが良いような気がしました。

「新潟の雪月花ならカニね」とまで言われるようになったら、かなり強力なブランドになると思うのですが、いかがでしょうか? だいたい午後便和食コースとか、ネーミングが分かりにくい。和食だけは「月コース紅ズワイガニ堪能プラン」とか、そういうインパクトが欲しいです。

雪月花の月コースの和食の一の重


二の重は、口をサッパリさせる系統のお料理がたくさん入っています。こくしょと呼ばれる、郷土料理の煮物が珍しいです(右上)。個人的にはうどぶきとわらびの旨煮(左手前)、えご練りと紅白なますの柚子釜(右下)が大変美味しゅうございました。

その他に左上に、ごぼうと人参の牛肉巻きさつまいものレモン煮が入っています。さつまいもは非常に優しい味でしたね。

雪月花の月コースの和食の二の重


三の重は、メインディッシュと言ってよいでしょう。冷えている状態でこんなにも美味しいものがあるのかと思うくらい、美味でした。

写真左奥は、鯛の山椒焼き鱸(スズキ)のオイル焼きです。ピントを合わせていないのでぼやけていますが、小ぶりの魚が仲良く並んでいます。冷えていますが火加減が絶妙で、口の中で柔らかくほぐれていきます。

その手前のいくら茶わん蒸しも絶品でしたね。冷えた茶わん蒸しってどうなの?と思いましたが、冷えているからこそ、いくらの美味しさと融合して絶妙の味に仕上がっています。

雪月花の月コースの和食の三の重

雪月花の月コースの和食の三の重の茶碗蒸し
美味しそうでしょ。・・・とは言っても、温かい茶碗蒸しには勝てません。西武旅するレストラン・52席の至福で食べた茶碗蒸しは、今まで食べた中で一番美味しい茶碗蒸しでしたし。


アングルを変えて三の重をもう少々説明します。写真手前は、ヒスイうなぎの蒲焼です。ヒスイうなぎとは聞きなれないなと思い調べたところ、地元大企業のデンカ(電気化学工業)が養殖しているうなぎだそうです。焼き加減は関西風に近く、焼き魚の風味ですね。

ちょうど土用の丑の日も近かったので、夫婦ともども喜んでヒスイうなぎを頂きました。そしてその右隣は、越の丸茄子田楽です。海老が乗っていて、メインらしい見栄えがします。

雪月花の月コースの和食の三の重を別角度から


これらのお料理を、車内で動画で撮影すると、こんな感じです。車内で食事が提供されている雰囲気を、リアルに感じられると思います。




今回雪月花の和食を食べて、そして一番搾りプレミアムビールを注文したのですが、ちょっと体が冷えてしまい、暑い夏とは言え、熱燗を飲みたいと思いました。雪月花の和食は全て冷えた状態で提供されますから、これを引き立てる酒は熱燗がふさわしいなと思いました。

熱燗だから冷房で冷えた体にも良いのではないでしょうか。ただし、雪月花車内では地酒は売っていますが熱燗はありません。せめて常温で楽しみたいな。

雪月花の月コースの和食を前にして記念撮影
私はビールで、妻は「雪月花」オリジナルのスパークリングワインで頂いています。美味しいと言って、僕の分まで飲まれてしまいました・・・。


途中、直江津駅でえちごトキめき鉄道の日本海ひすいラインから妙高はねうまラインに進行方向が変わるのを利用して、10分程度の停車。有名な直江津の駅弁屋さんの駅弁販売があります。




この駅弁屋さんの、スルメの天ぷらと言うのが密かに有名でして、スルメ好きの妻が目ざとく見つけて、購入します。さすがに車内では食べるわけに参りませんので、この日の夜食用に回します。隣に特急電車がやってきて、思いっきり雪月花の車内をジロジロ見られました・笑。




直江津駅停車中に、車内で地元の赤ワインを1本購入して、妻と飲みます。ワイングラスは、転倒しても割れないように、実はプラスチックで出来ています。

美味しいお料理に美味しいワイン。もう、何もいう事は無いですね。雪月花の車内は実に快適な空間で、それが移動して目の前の風景が移り変わる。夢心地とはまさにこの事で、普段の生活の喧騒から身を遠ざけて、何も考えずにのんびりできる幸せを噛みしめました




お重を食べ終わるタイミングを見計らって、アテンダントさんが椀ものを持ってきてくれます。いわしのつみれ汁です。ごはんと一緒に食べたかった気もしますが、まあいいでしょう。




妙高高原駅を発車すると、最後のデザートが運ばれました。緑色をしているのはさるなしの寒天です。まるでキウイフルーツのような味わいで、日本にもこんな果物が存在したのかと驚きました。(⇒さるなし・ウィキペディアにて

真ん中は甘酒です。実は私、甘酒が苦手なのですが、生まれて初めて飲むことが出来ました。全く甘酒らしくなく、大変美味しかった。まるで別物です。甘酒特有の(個人的に)嫌な臭いがしなくて、いったい何のフルーツかと思ったほどです。(⇒上越市の杉田味噌さんの甘酒との事です)

ちなみに、デザートのガラス容器の手前に、刻んだ生姜がさりげなく置いてありまして、これを甘酒に入れて飲みます。より体を温める効果があり、味わいも複雑に変化します。ただし、うちの妻のように、間違えてさるなしの寒天の上に乗っけないように注意しましょう(^^)/

六方焼きは、中にあんこが入っています。もともと北陸地方のお菓子なので、ここに登場したという訳ですね。






デザートと共に頂いたドリンクは、私は雪室珈琲・雪月花オリジナルブレンドのホットコーヒー、妻は雪室こめ茶です。和のデザートでしたから、お茶の方が合っていて美味しいと感じました。




以上、雪月花の月コースの和食を堪能したレビューをお届けしました。雰囲気、分かって頂けましたでしょうか? 個人的には、星4つを進呈したいと思います


 


お土産を頂きました!嬉しいな~~(^^)/


そうだ、忘れるところでした。乗車の最後に、アテンダントさんからお土産を頂きました。もはや観光列車にはつきものになった感がありますが・笑、雪月花のお土産は、これです。

左側が、地元のお米2キロです。私が大の白米好きなので、大いに喜びました。妻は雪月花デザインのコーヒーを頂いています。また、糸魚川の洋菓子店さんの作るカステラも頂きました。

えちごトキメキ鉄道の雪月花のお土産



改善点を考える&今度はフレンチコースを食べたいな


雪月花は誕生してまだわずかなので、改善点は色々とあります。途中にも書きましたが、コース料理っぽい提供の仕方をしていただくと、満足度が向上するのではないかと思います。

また、さすがに椀ものは温かい状態での提供でしたが、それ以外の全てが冷たい状態と言うのは少々興ざめです。少しでも温かいものを織り交ぜる工夫が、ぜひ欲しいと思います。

今まで乗車して満足度が高かったレストラン列車は全て、食事に温かいものが含まれています(というか温かいものの方が多いくらい)。いろいろと制約はあるのでしょうが、昭和時代のオンボロ気動車を使ったいすみ鉄道のレストラン・キハでさえ、温かい料理が有ったのですから、創意工夫で乗り越えられるはずだと信じております。

それと、冬は雪のために運転するかどうかまだ決まっていないとの事でしたが、こんな高価な車両を新造しておいて休ませるというのは経営的に絶対にNGなので、冬の日本海と言ったらズワイガニですから、カニのフルコース&雪見酒で楽しませてほしいです。

その場合は無理にフレンチなど組み込む必要は無いので、必ず温かいカニ料理も交えて、お客さんの期待以上の見栄えのものを提供するアイデアを、必死に考えてほしいなと思います。

まだありますよ、改善点は・笑。雪月花の観光案内放送、食事を楽しむには多すぎます。だんだんうるさくなってきます。トークが上手でないならば、しゃべりすぎるのは止めましょう。

どうしても、放送が流れると会話を中断して聞き耳を立てなければなりませんよね。しかし、割とどうでも良い感じの案内も多いような印象もありましたから、場合によっては、音楽を流すことも検討した方が良いのではないかな。

絶対に見ないといけないような車窓風景は多い訳ではないので、無理して車外の事を大量に案内するよりも、もっとこの非常に美味しいお料理について、アテンダントさんに上手に説明していただいた方がよほど良いと思いました。

メニューを見ただけでは、糸魚川や新潟県の地産地消のお料理だとか、どの部分に工夫が込められているのとか、全く分かりませんしね。あんな美味しい食事を提供していながら、というか乗客はそれを第一の目的で乗るのですから、もっと食事にフォーカスしなきゃならないよね、と思いました。

現に私たちは、アテンダントさんが詳しく解説してくれた、さるなしの寒天が最も印象に残ったメニューでした。メインのお料理でそういったさりげない会話(あるいは何らかの説明)があれば、もっともっと美味しく頂けたのになあ!

雪月花のフレンチコース


という事で、レストラン列車大好き人間として、思いついたことを羅列してしまいましたが、素晴らしい列車なので、とにかく末永く愛される鉄道、あるいはサービスになって欲しいんですよね。

今回、とにかくお料理が美味しかったことから、機会を見つけて今度はフレンチを食べに行きたいと思います。毎回妻を連れて出かけると出費が厳しいですし、幸いな事に1人乗車でも食事つきがOKとなったので(当然ですよね!)、次は1人旅で参りたいと思います。


えちごトキめきリゾート「雪月花」に乗ってきたぞ(車内の様子などはコチラ)


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