三江線・全駅訪問の旅(その1)・・・無謀というか愚行と言うか

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三江線・全駅訪問の旅(その1)・・・それは愚行なのか?

主に青春18きっぷを利用した「駅弁」と少し「呑み鉄」、そして時々「撮り鉄」の旅を名古屋からお届けします。

今年度末での廃止が決まった三江線、昨年(2016年)9月に乗車した折、今更ながらその車窓風景の素晴らしさに感動しました。そして、ほぼ乗降客のいない途中の小さな駅の佇まいも良い雰囲気で、是非とも全駅に降り立ちたいと思った次第です。

しかし、仕事も家庭もある私、列車で全駅を訪問することは日数的に不可能で、止むを得ずレンタカーで訪れることにしました。なお、この翌日には三江線列車に乗車、更に翌々日は伯備線で途中撮影しながら帰宅しましたが、それはまた別記事でご紹介します。





(都度、この地図を拡大したり縮小したりして、本文中の三江線の駅の位置を確認して頂くと、より理解が深まると思います。)





三江線全駅訪問・その愚行の全貌


今回は、既に訪問したことのある浜原、粕淵石見川本、そして明日訪問予定の江津本町と、両端の三次、江津を除いた29駅に行きます。レンタカーの利用は本日(2017年5月13日(土))朝8:30から24時間です。

その前に夜行バスで早朝の三次駅に到着後、まずは徒歩で尾関山駅を訪問し1駅クリア、帰りは路線バスで三次駅に戻りました。そうして始まったこの愚行(?)、各駅や、駅間で列車を撮影した様子をご紹介する前に、まずはその全貌をお知らせします。

以下、リンクをクリックすると、その駅などを紹介した部分にジャンプできるようにしておきます。興味のある駅を確認して頂ければと思います。本ページでは下記の1番から8番までを掲載しています

1:徒歩で移動、粟屋~尾関山間の鉄橋で421D列車を撮影【7:30】
2:尾関山駅訪問【7:40】
3:備北バス三次小学校7:53発のバスで三次駅に戻り、レンタカー三次店出発【8:52】
4:粟屋駅で923D列車撮影【9:00~9:13】
5:香淀駅【9:40】
6:作木口駅【9:50】
7:江平駅【9:58】
8:「江の川カヌー公園さくぎ」で424D列車撮影【10:10~10:47】
9:伊賀和志駅で再び424D列車撮影【11:00~11:05】
10:宇都井駅【11:15~11:25】
11:石見都賀駅【11:50】
12:石見松原駅【12:00】
13:潮駅【12:11】
14:沢谷駅【12:29】
15:明塚駅【12:45】
16:石見簗瀬駅【12:58】
17:乙原駅【13:11】
18:竹駅【13:18】
19:木路原駅【13:25】
20:因原駅の江津側鉄橋で426D列車を撮影【13:40~13:53】
21:因原駅【14:00
22:鹿賀駅【14:16】
23:石見川越駅【14:26】
24:田津駅【14:36】
25:川平駅【14:53】
26:千金駅【15:05】
27:川戸駅とその付近で列車を撮影【15:25~15:50】
28:国道261号線と主要地方道浜田作木線を経由して口羽駅へ【口羽駅17:00】
29:香淀駅付近の鉄橋で列車を撮影【17:30~17:45】
30:式敷駅【17:50~18:00】
31:信木駅【18:05】
32:所木駅【18:12】
33:船佐駅【18:19】
34:長谷駅【18:30】~三次市街到着【18:50】




1:徒歩で移動、粟屋~尾関山間の鉄橋で421D列車を撮影


5月13日(土)、前夜、名古屋を夜行バスで出発し、定刻より15分遅れの朝6:05に三次駅前到着。途中、東名阪での渋滞による遅れで、夜行バスでは極めて珍しいことです。名古屋から三次駅まで片道7870円、金曜日の夜発とあって満席でしたが、3列シートとあって快適に眠ることができました。

中国JRバス(三次駅にて)


中国JRバスの車でしたが、夜中に途中の吉備SA(・・・との案内だった気がします。そうすると途中まで山陽道経由だったことになります。)でJR東海バスから中国JRバスの運転手さんに交代しました。雨は上がりましたが、曇天の三次駅に到着です。

駅前広場の一角にある三次市交通観光センター前に到着、この観光センター内には夜行バスの発着時間に合わせて、早朝から深夜まで解放されている待合室とお手洗いがあります。また、朝から夕方までは備北交通バスの窓口を兼ねた物販コーナーが営業しています。

駅前広場は最近整備されましたが、JRの駅舎はここから80mほど離れた別の建物が新築されました。維持管理の面や土地所有区分の問題等があると思われますが、3月に訪れた稚内駅のように各種施設が一体化できれば、更に利便性が向上したことでしょう。

時間があることから、尾関山公園西側の三江線鉄橋まで歩き、列車を撮影することにします。三次駅舎内のコンビニは6:30~19:00の営業で、他に駅前にコンビニはありませんでしたが、道中の国道沿いには24時間営業のコンビニが2軒もありました。早朝の市街地を約2㎞歩き、最後は車の通行できない道を行き、鉄橋下に到着。川と森に挟まれた誰もいない道はちょっと不気味でした。

国道375号線巴橋から見た三江線馬洗川の鉄橋
国道375号線巴橋から見た三江線馬洗川の鉄橋。ここでも撮影できそうです。向かって左側が三次駅、右側が尾関山駅で、三江線は市街地を立派な高架橋で通り抜けます。


尾関山公園西側の三江線鉄橋と江の川の様子
撮影ポイントの鉄橋です。川は江の川、左が粟屋駅、右は尾関山をトンネルで抜け、尾関山駅に至ります。

尾関山公園西側の三江線鉄橋を渡る三江線
三次行下り始発421D列車です。次の尾関山駅には7:32の到着です。(2017.5.13 7:30)

尾関山公園西側の三江線鉄橋を渡るキハ120形
同じ列車を、広角側で撮影。曇天でパッとしない写真ですが、三次駅から近いながらも、それなりの写真が撮影できる、お手軽撮影地としておススメです。ただし南向きなので、こちら側からは、日の長い季節の朝が順光となりましょう。

国道から見た尾関山公園西側の三江線鉄橋
ちなみにこの鉄橋を対岸(西側)の国道陸橋上から眺めるとこんな感じ。鉄橋の右側(南側)に作業通路の柵がありますが、俯瞰気味での撮影では気にならないことでしょう。午後が順光です。なお、歩道は陸橋の南側にしかないので、要注意です。


予定より早く到着したため、30分程、ここで列車を待ちましたが、この間、自転車の高校生が1名通過、散歩のご老人が往復、ご挨拶すると「三江線の写真かね。」と穏やかな笑顔で歩いて行かれました。撮影後はここから程近い、尾関山駅まで歩きます。





2:尾関山駅訪問


尾関山公園は桜の名所として知られ、駅は市街地にあることから、駅舎があり、無駄に長いホームが往時の繁栄を物語っています。

翌日乗った石見川本行列車では、ここで地元の方が2名下車されました。市街地の中の便利な場所にある駅ですが、実に器用に(?)三江線を利用されていて感心しました。

尾関山駅ホーム
2両編成では持て余す、無駄に長い尾関山駅ホームです。

尾関山駅の駅舎
駅前広場は未舗装ながら、駅舎があります。

尾関山駅の駅名板
三江線全駅巡礼の旅、両端及び明日訪問予定等の駅を除く、本日訪問予定の29駅のうち、まず1駅クリアです。


3:備北バス三次小学校7:53発のバスで三次駅に戻り、レンタカー三次店出発  


尾関山駅の東側は市街地となっており、日中は市内循環路線もあり、それなりの本数のバスが運行されています。三次小学校バス停から駅経由三次工業団地行に乗り、三次駅に戻ります。

備北交通バス(三次駅)
備北交通バスで三次駅に戻ってきました。


さて今回は、駅レンタカーを予約したのですが、実際には三次駅から西へ約1.5㎞、江の川寿橋手前にあるタイムズレンタカー三次店が受託しており、駅窓口に申し出ると駅まで迎えに来てくれ、タイムズレンタカー三次店で貸出手続きを行うというシステム。

そのため、私がレンタカーで出発できたのは8:50を過ぎていました。これなら時間を持て余していたことですし、直接、タイムズレンタカー三次店に行っても良かったです。

日産「デイズ」(タイムズレンタカー三次店)
日産「デイズ」を借りました。三江線駅巡礼は軽自動車がおススメです。免責補償料込みで24時間6420円でした。(帰着時に撮影。)



4:粟屋駅で923D列車撮影


出発が予定より遅れてしまいました。当初はもう少し奥まで行く予定でしたが、取り急ぎ尾関山の次の駅、粟屋駅周辺で次の下り列車を撮影すべく、場所を探すことにします。

粟屋駅の外観
棚田と小さな集落の中にある粟屋駅。ホームにはベンチのある上屋と、小さな駅前広場(?)の隅にお手洗いがあります。なお国道は三江線に対し、江の川の対岸を通っています。三江線と並走する道路は県道で、粟屋駅の手前では対向不可能な狭い部分も通らなければなりませんでした。

粟屋駅の駅名板
2駅目訪問、あと27駅です。

粟屋駅に停車する三江線
しかし時間切れのため、ここで駅撮りです。江津を5:53に出発した三次行423Dは2両編成でした。ここでは乗降客はいませんでした。 (2017.5.13 9:11)



5:香淀駅


粟屋駅の次は秘境駅として知られる長谷駅です。しかし三次10:02発の石見川本行を香淀~作木口間で撮影する予定で、その下見を兼ねて先に香淀駅を訪問することにしました。

そのまま三江線と並走する県道は対向不可の狭隘部が多いようで、2㎞ほど戻り、国道54号線から三江線対岸の国道375号線を西に向かいます。

この国道375号線も改良が進み、また改良工事中の部分もありますが、所々で対向不可の狭隘部があります。ただ、自動車の通行量は少ないので、それほど不便は感じませんでした。

国道375号線の状況
国道375号線は未改良部分が残っています。このような狭い山道に慣れていない私、対向車に注意し、対向車の姿が見えたら無理せず広い場所で退避するように心がけました。このような道には、軽自動車利用で正解でした。なお、この付近に三江線と並走する路線バスは運行されていないようで、廃線後に一抹の不安を感じました。

香淀駅のお洒落な駅舎
香淀駅には粟屋駅から30分足らずで到着。お洒落な駅舎があり駅周辺には人家も何軒かあります。

香淀駅のホーム
香淀駅にも長めのホームがあります。

香淀駅の駅名板
3駅目訪問、あと26駅です。



6:作木口駅


本日の目的は三江線のほぼ全駅訪問と、その合間に列車の撮影を行うことです。次の石見川本行を、対岸の「江の川カヌー公園さくぎ」付近から撮影することとし、下見も完了。列車の通過までまだ時間があることから、先に近くの駅を訪問します。

なおこの付近の国道375号線は片側2車線でほぼ改良が完了しており、ストレスなく車を走らせることができます。特に式敷~香淀間は、三江線がCの字状に忠実に江の川沿いを行くのに対して、国道はまだ新しい門田トンネルでショートカットしており、三江線の駅間約4㎞に対し、半分の距離で結んでいます。

さて作木口駅は国道の対岸にあり、駅周辺は数軒の集落です。そして国道側には旧作木村(現三次市)の比較的まとまった集落があり、作木口駅はその玄関口で対岸とは道路橋で結ばれています。

また三次市内からは、国道54号線出雲街道を北上し、旧布野村から旧作木村、口羽駅(旧羽須美村)を経由して伊賀和志まで3往復の備北交通の路線バスが運行されており、うち何故か中途半端な時間の午後の1往復は石見都賀駅の先、津賀都橋(旧大和村)まで運行されています。

その一方で、旧作木村から三次まで三江線沿線を並走する定期バス路線はないようです。さて、三江線側の道路はいよいよ狭くなり、次の江平駅には再度橋を渡り、国道経由で向かうことにしました。

作木口駅の外観
口羽~式敷間は1963年(昭和38年)の開業。駅も比較的近代的でコンパクトです。

作木口駅の駅名板
4駅目訪問、あと25駅です。


7:江平駅


江平駅もまた対岸の国道から、江の川を道路橋で渡り到達します。作木口~江平間は営業キロ1.7㎞で、三江線では短い方です。駅周辺には数軒の人家があるのみですが、西側の山の中に集落があるようなので、駅が設置されたのでしょう。

江平駅の外観
江平駅です。川と山の斜面に挟まれた、狭い場所に設置されています。

江平駅の駅名板
5駅目ゲット、あと24駅です。



8:「江の川カヌー公園さくぎ」で424D列車撮影


カヌーを楽しむことが主目的のこの公園、駐車場、売店、食堂(営業日注意)、お手洗いが完備され、何より南北に長いので、対岸の三江線列車を至る所で眺めることが出来ます。

午前中の三次行が光線的には最高なのですが、8時台を最後に上り列車は午後3時までないので、10:40過ぎに通過する上り石見川本行を撮影することにします。

江の川カヌー公園さくぎ
売店などのある「江の川カヌー公園さくぎ」の建物です。この裏側に江の川があり、対岸に三江線が通っています。特筆すべき点は、写真右側のコテージで、室内に居ながらにして、絶好の三江線トレインビューが楽しめそうです。

三江線から見た江の川カヌー公園さくぎのコテージ
ちなみに翌日乗車した列車後部から「江の川カヌー公園さくぎ」付近を撮影。対岸にそのコテージが写っています。今回はコテージのもう少し北側で撮影をしましたが、コテージ付近はもとより、川岸に降りての撮影もよさそうです。

江の川カヌー公園さくぎに掲示された三江線の通過時刻
「江の川カヌー公園さくぎ」には、親切なことに三江線列車の通過時刻が掲示されていました。

江の川カヌー公園さくぎから見た三江線
424D石見川本行です。残念ながら日は差しませんでした。晴れれば後追い順光となる筈で、午後は山の影となります。(2017.5.13 10:42)

江の川カヌー公園さくぎから見たキハ120形
作木口駅を発車した同じ列車を再び撮影。列車は極めて遅いので、対岸の国道を車で走行している限り、普通に走っていても追いついてしまいます。三江線側の並走する道路は狭いので、そちら側で列車を追いかけることは危険です。(2017.5.13 10:50)


三江線・全駅訪問の旅(その2)


参考2017年秋、最後になるかもしれない三江線の撮影


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