三江線の混雑を避けた、のんびり旅のすすめ

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三江線の旅その2・三江線、廃止前の混雑を避けたのんびり旅

主に青春18きっぷを利用した「駅弁」と少し「呑み鉄」、そして時々「撮り鉄」の旅を名古屋からお届けします。2016年(平成28年)9月3日~5日、ついに廃線が濃厚となった三江線を旅してきましたので、その様子をお伝えします。





三江線の路線図


三江線を巡る旅、今回は下記の4つのページに分割してご紹介しています。ご興味あるところをクリックして、見て頂けると嬉しいです。

山陰本線米子駅、境港駅、そして浜田駅へ
⇒三江線、廃止前の混雑を避けたのんびり旅(←今ここ
浜原駅と粕淵駅の周辺を歩く
福塩線・キハ120に揺られて帰路につく


 


浜田から、三江線直通の浜原行に乗車


三江線の始発駅は江津ですが、次の列車は浜田始発です。時間もあることから快速「アクアライナー」で浜田まで行き、始発から乗車することにします。浜田駅を訪れるのは久々で、近代的な橋上駅舎(2009年(平成21年)供用開始)となっています。また北口も整備され、浜田医療センターも移転してきて、駅と連絡通路で結ばれています。まさに隔世の感があります。

11:35頃、11:53発の浜原行が入線します。他に鉄道趣味の方の姿はなく、地元の方々10名程を乗せて発車です。4組あるボックスシートのうち、海側に座ることができました。三江線内も浜原までなら、浜田時点での海側、すなわち進行方向左側の景色が良いようです。

三江線直通の浜原行きが浜田駅に入線
浜田駅ホームに浜原行が入線します。(2016.9.4 11:35)


「鉄」旅行に関しては、一人旅の多い私。行きたい!と思った時に旅に出たいが故です。ところが今回は私の旅に同行したいという奇特な人物が現れました。本サイト「鉄宿!」の管理人P氏です。

朝から晩まで列車に乗ることが多い私の旅に付き合うというのは、本当に物好きですが、遠い昔の学生時代にはよく一緒に旅をしていたので、その点では気楽です。

そのP氏とは、三江線の始発駅である江津駅で合流することになっています。そこで江津駅到着前にビールを調達するよう依頼します。江津には12:19着で発車は12:34です。ここでP氏と合流。

出雲市から普通列車で来たとのこと、無事ビールも調達していただけましたが、駅のキオスクは閉店、駅前にコンビニや商店はなく、少し歩いた所のホテルで購入したとのこと。頭が下がります。

とともに、駅の利用者減や駅前の空洞化を実感し、車内販売も新幹線以外は壊滅状態の昨今、鉄道旅行中にビールを入手するには事前の調査が不可欠と感じました。

江津駅3番ホームから発車する12:34発浜原行のキハ120形気動車
江津駅3番ホームから発車する12:34発浜原行。


江津停車中にお客さんが入れ替わり、10名程のお客さんの半数は鉄道趣味の方となります。江津を発車するとすぐに江の川沿いを走行します。この列車の終点、浜原駅の1つ前の駅である粕淵駅まで進行方向左側車窓が江の川の景色です。

P氏は道路地図を持参しており、車窓風景と見比べることで旅が更に深いものとなります。これは今後私も実践したいと思いました。




車窓からも目が離せないのですが、ビールが温くなってしまいます。米子駅弁「海の宝箱」(㈱米吾・1000円)とともにビールをいただきます。山陰地方の駅弁はどれも美味しいのですが、この駅弁も車窓風景との相乗効果もあってその味は極上です。

車窓風景、車内環境(適度に空いたクロスシート)、駅弁そしてビールという条件が揃った時点で「完全無欠な鉄道旅行」が完成するのですが、まさにこの瞬間の三江線の旅はそれが現実のものとなりました。

三江線を眺めながらの駅弁
江の川を眺めながら、駅弁をいただきます。極楽です。


ところで車内の方は、13:03着の川戸駅(旧邑智郡桜江町の中心地、現江津市)で一般の方が下車され、数名の旅行者を残すのみとなり、全く混雑していません。廃止報道があったことから、もっと鉄道趣味の方がいらっしゃると予測していましたが、皆さん三次まで直通する列車を選ぶのでしょう。

三江線川戸駅
木造駅舎の残る三江線川戸駅。後部車窓から撮影。(2016.9.4 13:04)

三江線石見川越駅
石見川越駅。駅周辺にはほとんど建物はありません。でも降りてみたい!(2016.9.4 13:20)

三江線因原駅
因原駅。ここにも木造駅舎があります。(2016.9.4 13:35)


この列車は途中の石見川本駅で、列車交換のため20分近く停車します。一般の客さんには無意味で時間の無駄でしょうが、私にとっては同じ列車に乗りながら駅散策ができるので、「一粒で2度おいしい」感じです。

石見川本駅到着後、すぐに反対ホームの426D江津行が発車します。426Dは豪華2両編成、江津6:00発の423Dと424D~426Dが今年7月から2両となっているようです。424D~426Dは列車番号が変わるここ石見川本で約1時間半の待ち合わせがあるものの、三次9:57発江津14:49着で、車窓を楽しみつつ三江線を完乗には一番便利な列車です。

石見川本駅は三江線では数少ない有人駅です。営業時間は7:05~17:35、ただしその内、火曜日から金曜日の9:20~13:30と、土曜日・日曜日の9:20~ 15:45は無人駅巡回の為、窓口係員は不在となります。

石見川本駅に停車中の426D江津行、三江線神楽ラッピング車両
石見川本駅に停車中の426D江津行。


浜原行425D列車(左)と、発車した江津行426D列車。

三江線石見川本駅
立派な駅舎がある石見川本駅。

石見川本駅の駅前の様子
市街地が形成されている石見川本の駅前。しかし日曜日とあって、人影はありませんでした。


14:00に石見川本を出発すると、これまでと変わらず、進行方向左側車窓に江の川を眺めつつ列車は進みます。所々で徐行運転を行い、車窓を楽しみたい私にとっては嬉しい限りですが、言うまでもなくこの徐行はサービスではなく、安全上の措置です。




14:22の石見簗瀬駅を出た辺りから、左側車窓に三瓶山を見ることが出来ます(これはP氏の受け売りです)。 しかし、ここまでの三江線車窓は「素晴らしい!!」の一言です。乗車は初めてではないのですが、再発見しました。

「みすゞ潮彩号」のような観光列車があれば・・・あるいは五能線的活用方法もあったのではないかと思いますが、2018年3月限りでの廃止(地元要望により当初計画より半年遅くなった。)が決まった今では後の祭りで、残念なことです。

三江線石見簗瀬駅
石見簗瀬駅。ここも改めて訪れたいです。(2016.9.4 14:22)

江の川の向こうに三瓶山を望む三江線の車窓風景
江の川と、遠くに三瓶山を望む車窓風景です。(2016.9.4 14:25)


14:39、この列車の終点、浜原駅に到着。お客さんは我々を含めて6名、すべて趣味の方や旅人でした。混雑もなく、ローカル線らしい旅になりました。

三江線キハ120の車内
三江線キハ120の車内。クロスシートは4組、競争率は高いです。

三江線キハ120を浜原駅で撮影
私の旅に同行してくれた奇特なP氏。車両は、江津行として 17:09に発車するまで留置されます。

三江線浜原駅の外観

浜原駅に設置してある三江線全通記念の碑
浜原駅です。立派な駅舎がありますが、現在は無人駅となっています。三江線が江津側から浜原まで開通したのは1937年(昭和12年)のことです。


【乗車記録】

・浜田11:53→浜原14:39 キハ120-317 1両



浜原駅から粕淵駅まで歩いてみる


このパートにつきましては、別ページにてご紹介します。三江線は浜原行きが比較的混雑しないのでおススメですが、途中駅での時間つぶしが問題です。その解決策とでも言いましょうか、浜原~粕淵の周辺をウロウロするのも楽しいものです。

こちらのページ浜原駅と粕淵駅の周辺を歩く


 


粕淵駅から三次行に乗車


さて乗車した三次行、三江線を乗り通すには便利(・・・というか、選択肢がない)な列車とあって、ほぼ満席の盛況。ロングシート部に隙間を作っていただき、腰掛けます。

粕淵駅ホーム
粕淵駅ホーム。

三江線の三次行が粕淵駅に到着
三次行が粕淵駅に到着。ホームからの撮影ですが、山深い感じです。 (2016.9.4 16:58)


浜原から口羽までは1975年(昭和50年)の開業とあって、線形が良くなるとともにトンネルも多くなり、スピードが出るようになります。

ところで本日同行のP氏。私と違って素晴らしいコミュニケーション能力の持ち主で、後部に添乗している係員の方と早速話をしています。後で聞いたところ、米子駅からの応援勤務の方で、案内及び安全確保のために添乗されているとのことで、江津から三次まで立ち通しというのは、かなりの激務ではないでしょうか。

三江線名物宇津井(うづい)駅には17:35到着。地上20メートルの高架線上にあり、ホームまでは116段の階段を上らなくてはなりません。特異な駅であり、趣味の方が降りられたのは当然として、腰の曲がったお年寄りがおひとり降りられたのには驚きました。数少ない地元の利用者で、これから116段の階段を下りられるとは、誠に失礼ながら感動を禁じ得ません。

しかし、利用者があっての駅です。飯田線田本駅で制服姿の男子高校生が降車したのを見た時以来、秘境駅といえども駅は生きているのだなぁと実感しました。今後は私も降り立ちたいものです。

宇津井駅高架線上からの車窓風景
宇津井駅高架線上からの車窓風景。島根県邑智郡邑南町(おおちぐんおおなんちょう)にある山間の集落です。

三江線の宇津井駅を発車
宇津井駅を発車。列車後部から撮影。


17:43、数少ない交換駅、口羽駅に到着。対向列車交換待ちのため、9分間停車することから、外で出て撮影活動を行います。

口羽駅停車中の三次行の三江線気動車
口羽駅停車中の三次行。

三江線口羽駅の待合室
口羽駅待合室。

口羽駅にて、三江線どうしの列車交換
交換列車が到着。浜原で乗り継ぐと、江津には21:20に到着します。


三次発の浜原行きですので、やはり直通列車よりも混雑していません。


口羽から三次間は、1955年(昭和30年)から1963年(昭和38年)にかけての開業。トンネルは少なくなり、速度も遅くなります。さすがに車窓も薄暗くなってきましたが、時々趣味の方が乗車されます。数少ない列車を上手に組み合わせて旅をされているのでしょう。

私も廃止まであと何回乗車することができるかわかりませんが、できるだけ三江線内の多くの駅を訪れたいものです

江津と三次を除いて35駅です。列車の撮影も楽しもうとすると、レンタカーの利用も視野に入れざるを得ません。三次の駅レンタカーを利用するとして、35駅を訪れるとすると何時間かかるのでしょうか。

などと考えているうちに、かなり暗くなった三次駅に18:47に到着。何とかギリギリ最後まで車窓を楽しむことができました。多くのお客さんは、ホーム反対側に停車中の18:57発広島行(キハ47×2)に乗り換えますが、三次市内で宿泊する我々は駅改札口に向かいます。

三次に到着した三江線のキハ120形気動車
18:47、三次に到着。


【乗車記録】

・粕淵16:59→三次18:47 キハ120-311 1両


 


三次で三江線のトレインビューホテルに泊まる


本日(2016年9月4日(日))の宿泊先は、駅から約600m西にある「ホテルアルファーワン三次」です。泊まった710号室からはすぐ下に三江線、少し離れて芸備線の線路が見えます。今日はもう暗いので列車の撮影は明日としますが、なかなか素敵なトレインビューです。トレインビューホテルに一家言あるP氏は5階客室を指定、完全なるトレインビューは高さも重要な要素です(?)。

三江線を旅する際の宿泊場所として、沿線にビジネスホテルがあるのは、江津と三次のみのようです。旅館はあるのでしょうが、石見川本及び浜原の駅前には見当たらず、粕淵も駅前はもとより市街地でも見つけることができませんでした。

今夜は三江線完乗を記念して、P氏と駅前の居酒屋で打ち上げです。この点は一人旅ではできない、素晴らしいところです。しかし、軽く一杯のつもり(・・・と言いつつ、これまで一杯で終わったことは無いのですが。)が、段々と楽しくなってきて、気が付いたら午後10時。

明日は早朝からトレインビューしなくてはなりません。三江線は5:44です。起きることができるのでしょうか。でもそこは「鉄」の習性、ちゃんと三江線、そして芸備線2本をトレインビューすることができました。


三次で打ち上げ。かなりの酩酊でピンボケ。

ホテルアルファーワン三次から三江線を撮影
ホテルから三次発5:44の三江線列車を撮影。早朝にもかかわらず、お客さんの姿があります。

ホテルアルファーワン三次から芸備線の広島行き5両編成を撮影
三次5:56発芸備線広島行を後追い撮影。キハ40系の豪華5連、右は三江線です。

ホテルアルファーワン三次から芸備線のキハ40系5両編成を撮影
三次6:42発芸備線広島行。こちらもキハ40系の5連ですが、旧塗装の車両が連結されていました。雨が降っていて暗く、シャッタースピードが上がりませんでした。


⇒参考:ホテルアルファーワン三次の予約や、トレインビューを動画で確認するのはコチラ

⇒次:福塩線・キハ120に揺られて帰路につく



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