大井川鐵道井川線がようやく復旧したので乗りに行ってみた

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祝!復活!!井川線の旅(その1):復旧した大井川鐵道井川線に乗車

主に青春18きっぷを利用した「駅弁」と少し「呑み鉄」、そして時々「撮り鉄」の旅を名古屋からお届けします。

土砂崩落のため不通となっていた大井川鐵道井川線接岨峡温泉~井川間は、2017年3月11日から運転を再開、これを記念して(?)早速乗車することにしました。



⇒復旧した大井川鐵道井川線に乗車(←今ここ
秘境駅尾盛駅が凄い
ここも凄い・奥大井湖上駅で下車
大井川鉄道のSL列車に乗車
新金谷駅でSLの方向転換や留置車両を見物





18きっぷで出発


2017年4月10日(月)、名古屋発6:03浜松行普通列車で出発。今シーズンの青春18きっぷ使用期間最終日で、私も今シーズン2枚目の5回目の使用となり、満願成就(?)です。

早朝ながら6両編成の列車は満席に近く、金山からは立ち客も。そしてトヨタ系工場の多い刈谷と幸田で下車客が多く、今日は平日であることを実感します。

4月早々の平日に旅している点については、深くお詫び申し上げます。ただし、相変わらず窓際系昼行燈リーマンながら、ついに窓際にも席がなくなったワケではないので、念のため。

さて、本日の行程は各列車の接続が良好で、浜松で7分、金谷で11分、千頭に至っては5分の待ち合わせです。いずれの接続も失敗すると、その後の行程が崩壊してしまいます。

良好過ぎる接続は一方で食糧の入手が問題となり、浜松駅弁は改札外売店では確実に販売しているものの、朝ラッシュ時の7分では間に合うか不安、大井川鐵道の金谷でも売店はありますが、平日でも駅弁を販売しているか不安(新金谷では確実に販売しているようですが・・・)です。井川線秘境駅で餓死してもご迷惑をお掛けするので、念のため非常食を用意しての旅となりました。

浜松駅では7分の接続、ホーム階下の新幹線乗換改札口横にある、うどん店に一応駅弁コーナーがあります。「一応」というのは、売り切れであることが多いので、余り期待できないからです。

今日もその駅弁コーナーに立ち寄ると、そこに駅弁はないものの、店員の方がわざわざ新幹線コンコースの駅弁売店まで走り、駅弁を持ってきてくださいました。

これはまさに「神対応」、ますます「自笑亭」のファンになりました。そうしてまず駅弁を1個入手、これで安心して旅を続けることが出来ます。

浜松で乗り換えた熱海行も6両編成でほぼ満席、しかし各停車駅では降りていくお客さんが多く、次第に空席が目立ちようになります。そして、金谷には8:50に到着。




【乗車記録】

・名古屋6:03→浜松8:03 クハ312-5004 6両  
・浜松8:10→金谷8:50 モハ313-2506 6両



大井川本線で朝から「ビールと駅弁」


金谷駅では前述のとおり、11分の接続です。この間に大井川鐵道金谷駅で大井川鐵道全線とバスに乗ることが出来る「大井川周遊きっぷ」の2日用を4400円で購入、金谷から井川まで片道3130円であることを考慮すると、非常にお値打ちな乗車券です。

大井川周遊きっぷ
2日間乗り回したいですね。


更に大井川鐵道金谷駅の売店では駅弁を発見、「駅弁との出会いは一期一会」と昔から言いますので、迷わず購入します。入線してきた電車がクロスシート車両であることから、ビールも買ってしまいました。まだ、朝ですが・・・。

大井川鐵道金谷駅の売店
大井川鐵道金谷駅の売店です。1種類ですが、駅弁が販売されています。新金谷では、何種類か販売されているようです。

大井川鉄道・元近鉄特急の16000系
金谷9:01発千頭行は、元近鉄特急の16000系でした。

大井川鉄道・元近鉄特急の16000系の車内のクロスシート
近鉄特急時代と変わらない豪華クロスシートが嬉しいです。元十和田観光電鉄経由東急 7200系ロングシート電車だったら、残念な旅となるところでした。(終点の千頭で撮影。)


列車は各車両に十数名程度のお客さんを乗せて金谷駅を出発、多くが観光客のようです。大井川鐵道でここ数年、大人気のイベント「きかんしゃトーマス号」の運行時には普通列車も混むようですが、まだ運行前とあって静かな旅です。

ちなみに今年の「きかんしゃトーマス号」の運行は6月17日~10月9日だそうです。市街地を抜けると、右側車窓に大井川が広がります。抜里駅を9:35に発車すると鉄橋を渡り、大井川は左側に移ります。

この鉄橋脇にはトレインビューとして知られる「川根温泉ふれあいの泉」があります。平日の昼間から温泉というのも、また乙でしょう。車内は空いているので、大井川とともに私も右から左へと席を移動します。

大井川鉄道で食べる大井川ふるさと弁当
大井川を眺めつつ、遅めの朝食あるいは早めの昼食として「大井川ふるさと弁当」 (1080円)をいただきます。素朴な中身が車窓風景を引き立てます。このお弁当、以前は大井川鐵道の子会社が製造していましたが、工場を譲渡したのか、現在は静岡で駅弁を販売している「東海軒の金谷工場製」となっています。


本日は次第に晴れてくる予報でしたが、残念ながら空は曇に覆われています。しかし、大井川鐵道の車窓風景は何度乗ってもいいです。例年より遅いようで、沿線ではちょうど桜が満開でした。

お客さんの顔ぶれはほぼ変わらないまま、10:14に終点の千頭駅に到着。素早く、対向側のホームへ走り、乗ってきた電車を撮影し、再びビールを購入し、お手洗いを済ませます。以上の任務を5分以内に遂行させ、10:19発の井川線列車に乗車します。

青部駅横の分校跡の桜
青部駅横の分校跡(?)も桜が満開です。(2017.4.10 10:06)

千頭駅に到着した元近鉄特急16000系
千頭駅に到着した元近鉄特急16000系、この編成は塗装されたばかりで美しいです。もう1本ある同系編成は、運用されているものの外観が残念な状態です。




【乗車記録】

・金谷9:01→千頭10:14 16003 2両





復旧した井川線の旅


機関車+客車5両の井川行、お客さんは1両に5名程度。新緑にはまだまだ早く、シーズンオフのようです・・・というか、今日は平日ですね。重ね重ね申し訳ない。

さて、井川線井川行の場合、右側車窓が大井川です。今日は空いているので、座席は選び放題(?)です。JR在来線と同じ軌間(1067mm)ながら、車両限界が小さく、まさに井川線はかつての「森林鉄道」そのものです。

奥泉で寸又峡温泉泊まりの方か、数名が乗車。次の「アプトいちしろ」駅では3分停車し、電気機関車を後部に連結のうえ、アプト区間に進入します。

ED90形アプト式電気機関車
ED90形アプト式電気機関車が列車後部に連結されます。


ギャラリー多数。というか道中のイベントのひとつです。

アプト式のラックレール
機関車に坂道専用の歯車が付いていて、この「ラックレール」という歯形レールを噛み合わせて坂道を上り下りします。アプトさんが発明したから、アプト式と呼ぶそうです。

アプトいちしろ駅~長島ダム駅間のアプト区間の日本最高の急勾配
アプトいちしろ駅~長島ダム駅間のアプト区間における勾配90パーミル(1000mで 90m上る)は、日本一だそうです。


ちなみにこちらは、2015年に、逆にこの急こう配を下った時の動画です。



長島ダム駅でアプト式電気機関車を解放します。


長島ダム駅で、かつてのブルートレイン「さくら号」を彷彿とさせるヘッドマーク付きの千頭行列車の到着を待って発車します。なおこの千頭行、上りとしては始発列車です。(2017.4.10 11:13)


長島ダム。2015年撮影。


この鉄橋を渡ると奥大井湖上駅です。10名程の方が下車されましたが、ここは後程訪れることにします。


2015年に撮影したもの。これを渡ると、奥大井湖上駅。


「北海道の鉄道は別格として、只見線の車窓風景は本邦第一級と言っても過言ではありません。」と先週の旅で述べた同じ口で言うのも何ですが、井川線は車窓はもとより車両や設備も含めて、「乗る楽しさ」という点では本邦第一級でしょう

かつて設定されていた朝夕の通学列車が、現在は存在しない点から、お客さんの大半が観光客のようなので、「乗る楽しさ」こそが井川線の存在意義ですから、当然と言えば当然なのですが。

さて接岨峡温泉駅から先、終点の井川駅までの区間は、2014年(平成26年)9月2日から、先月まで不通となっていました。閑蔵駅の手前600mの地点で土砂崩れがあったためですが、2017年3月11日に目出度く復旧し営業再開となりました。

しかし4月8日夕方には土本~川根小山で土砂災害発生、昨日4月9日午後に復旧したばかりで、本日の旅も危ぶまれたところです。このように度々災害に見舞われる井川線、前述の2年半に渡る長期運休中には、私は廃線の心配をしました。

今回の井川線復活は、もちろん嬉しいことである反面、生活路線としての存在意義はなさそうで、少々不思議にも感じました。井川線については、施設の保有は中部電力で、赤字の補填も中部電力が行っているそうです。電源開発の見返りなのでしょうか、その辺りに答えがありそうです。





秘境駅尾盛駅が凄い


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