佐賀牛ロースステーキ＆カルビ弁当（武雄温泉駅）を食べた記録

九州は武雄温泉駅。ここには佐賀牛を使った「絶品駅弁」が有ると、事前情報から知っていました。ぜひそれを食べたいと思い、九州北部の鉄道旅行を全てアレンジしていました。

そして出発の前々日。まさかの熊本大地震です。佐賀県は被害が無いので旅行に行けるかなと思いましたが、なんと「九州全域で鉄道の運行停止」。予定を全キャンセルせざるを得ず、非常に悔しい思いをしました。

今回、毎年1月の恒例行事となっている、京王百貨店の駅弁大会にて、佐賀牛絶品駅弁を調製するカイロ堂さんのブースが設けられるとの事で、「これは食べるしかないでしょ」と思い、予定キャンセルのリベンジとして、佐賀牛ロースステーキ＆カルビ弁当を購入しました。




ただ、ちょっと残念に思ったのは、上記の写真の掛け紙。これは、佐賀牛ロースステーキ＆カルビ弁当の専用の掛け紙とは言えないですよね。駅弁大会だけの「催事専用駅弁」の可能性もぬぐえないので、少し複雑な気分です。

食べてみると、あらゆる事が「どうでもよい」と思える凄まじい美味さ

ま、催事用の駅弁であっても、通常はただでさえ厳しい駅弁業者の経営事情を想像すると、売れる場所でどんなことをしてでも売ってほしい気持ちの方が強いですし、そもそも九州に行かないと食べられないものを関東に居ながらにして食べられるのですから、歓迎すべき事ですよね。




さて、中身です。説明するまでもなく、佐賀牛のロースステーキと、カルビ焼きの駅弁です。




まずロースステーキから。ほんのりさくら色のロース牛は、見た瞬間に食欲を猛烈にそそります。これは「違反」と言って良いほどです。しかも変に薄切りにしたロースではなくて、分厚くザクザクと切っているのを感じられると思います。




カルビです。適度な焦げ色が、こちらも食欲を沸き立てます。両方とも非常に高価な食材ですから、こういったものを駅弁として提供できる事自体が、奇跡のような事です。




こちらは副菜です。この部分はありきたりのものが入っています。この部分、無くても良いと思います。肉の片隅にちょっとだけ付け合わせるくらいでじゅうぶんでしょう。



佐賀牛のロースステーキを頂きます。心待ちにした瞬間が到来です。一口食べると、「美味い！美味すぎる！猛烈に美味い！超絶に美味い！」としか感想が出てきません。完全にアカンです。

とにかく分厚くて、肉の旨みを逃げることなく誤魔化すことなく、これ以上のものは提供できませんという風です。ここまでの牛肉駅弁は、全国でも他には例を見ないほどです。




続いて牛カルビ。ロースステーキには僅かに劣る気がしないでもありませんが、極めて美味い事には変わりはありません。叙々苑特製焼肉弁当と、ほぼ同レベルです。




そして、美味すぎる佐賀牛が乗っかっていた部分の、白ご飯です。肉の旨みが凝縮されたタレが適度に「付着」していて、肉無しでもご飯一膳はいけちゃいそうです・笑。それと、ご飯の炊き加減もよろしくて、カイロ堂の駅弁の評価が高いのが、こういう所でも感じられます。




今回食べてみて、改めてこれは九州・武雄温泉駅に行って、カイロ堂で現地で売られている駅弁を買わねばならないと、強く感じた次第です。こんなに美味い駅弁、願わくば、常時販売にして頂きたいですね。

全国的に駅弁屋さんの廃業が相次ぐ中、こうやって企業努力をできる業者だけが、決して経営環境が良くない場所でも生き残って、そして高い評価を得たりします。私はこういう駅弁屋さんを、強く支持して、応援したいと思います。「待ってろよカイロ堂！食いに行くからな！！」

なお、佐賀牛ロースステーキ＆カルビ弁当に使われている佐賀牛については、以下の通りの説明になります。どうりで美味しいわけだ！




（2017年1月20日、新宿の京王百貨店の駅弁大会にて購入。1988円。）

この駅弁屋さんの公式ホームページ情報